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オンタリオ州

オンタリオ州
: Ontario
: Ontario
オンタリオ州の旗 オンタリオ州の州章
州旗 州章
モットー: "Ut Incepit Fidelis Sic Permanet"
(Loyal she began, loyal she remains)
オンタリオ州の位置
基本データ
州花 トリリウム・グランディフロルム
Trillium grandiflorum
州木 ストローブマツ
(英: Eastern White Pine)
州鳥 ハシグロアビ
(英:Great Northern Loon)
州都 トロント
最大の都市 トロント
州の公用語 英語仏語にも一定の法的地位が与えられているが州の公用語ではない)
面積
 - 総計
 - 陸地
 - 水域(割合)
最高標高
(国内第4位)
1,076,395 km²
917,741 km²
158,654 km² (14.7%)
693 m
人口2021年
 - 総計
 - 人口密度
(国内第1位)
14,223,942
13.2 人/km²
GDP2013年
 - 州合計
 - 1人当たり
(国内第1位)
6957億500万[1]カナダドル
5万1,340カナダドル
連邦政府加入
 - 順番
 - 加入年月日

1番目
1867年7月1日
時間帯 【西経90度以東】
東部標準時(EST、UTC-5
東部夏時間(EDT、UTC-4

【西経90度以西】
中部標準時(CST、UTC-6
中部夏時間(CDT、UTC-5

郵便コード
郵便番号
ISO 3166-2:CA
ON
K L M N P
CA-ON
公式サイト www.ontario.ca
行政
副総督 エディス・デュモン英語版
州首相 ダグ・フォード英語版
カナダ議会
 -下院議席数
 -上院議席数

121
24

オンタリオ州(オンタリオしゅう、: Ontario 英語発音: [ɒnˈtɛərioʊ] ( 音声ファイル): Ontario)は、カナダの1つ。

カナダの州の中では最も人口が多く、国全体の約39%がこの州に集まっており、カナダの政治経済の中心となっている。カナダ中東部に位置し、州都はカナダ最大の都市トロント連邦政府首都オタワはイギリス系の当州とフランス系のケベック州との境界に位置するが、アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.などのような中央政府直轄地ではなく、あくまでオンタリオ州に属する一都市という位置づけにある。

母語話者(オンタリオ州) 2011
英語
  
70.4%
フランス語
  
4.4%
中国語
  
3.1%
イタリア語
  
2.1%
人種構成(オンタリオ州) 2011
白人
  
71.7%
南アジア系
  
7.6%
中国系
  
5.0%
黒人
  
4.3%
先住民
  
2.4%
フィリピン系
  
2.2%
その他の有色人種
  
6.8%

歴史

連邦に加盟するまで

ヨーロッパからの移民がやってくるまでは、この地域はアルゴンキン族、オジブワ族、クリー族(Cree)含む)、およびイロコワ族(ヒューロン族(Huron)含む)が住んでいた。17世紀初頭よりヨーロッパの探検家がやって来て、イギリス人はハドソン湾岸、フランス人は主に五大湖周辺に植民を開始した。

1763年に締結した七年戦争の講和条約「パリ条約」により、北米のフランス領土(ヌーベル・フランス)はほとんどすべてイギリスに譲渡することになった。1774年にはオンタリオも英領ケベックとして併合。その後1783年から1796年の間、アメリカ独立戦争を受けて、イギリスは本国政府に従順で、独立13州を離れオンタリオ地区へ流入する市民を援助した。この期間にオタワ川以西の地域の人口が増加。

1791年に旧ケベックがオタワ川を挟んで東側の「ローワー・カナダ」(Lower Canada、現在のケベック州)と西側「アッパーカナダ」(Upper Canada、現在のオンタリオ州)の2地域に分割統治されることになった。

1812年、米軍が侵入したがイギリス軍と先住民族の共同軍で防戦。但し1813年ヨークの戦いでヨーク(現在のトロント)を一時占領され焦土となった。戦後、本国からの移民が増え、政争・蜂起が起こり、カナダ全土(当時のアッパーカナダとローワーカナダ)に広がった。 その後、蜂起が収まり、本国政府はケベックに自治権を与える条件でカナダ地域を再度統合し、オンタリオでも1848年に議会制自治政治が開始された。以後アメリカ南北戦争などでの更なるアメリカからの侵略に備え、北米における英領植民地の広範囲の統合するため、1867年7月1日英領北アメリカ法が制定され、「カナダ自治領」(Dominion of Canada)が成立。カナダ自治領は4つの- オンタリオ、ケベックノバスコシアニューブランズウィック -で構成された。そのときトロントが州都となった。さらに1889年には北西オンタリオ地域が正式にオンタリオ州に併合された。

その後の歴史的出来事

19世紀末よりオンタリオ州北部の鉱物資源が注目され始めた。またオンタリオでの水力発電も盛んになったことから、オンタリオ水力発電委員会(Hydro-Electric Power Commission of Ontario)、後のオンタリオ・ハイドロ(Ontario Hydro)が設立された。20世紀にはゼネラルモーターズ(GM)とフォードがオンタリオ州に工場を設立、主要産業となる。

第二次世界大戦後、特にトロント大都市圏を中心に世界各国からの移民を受け入れ、オンタリオ州はカナダの中でも最も経済成長の大きな地域となる。

地理

ナイアガラの滝

参照:オンタリオ州の自治体一覧

地図

オンタリオ州は、北は北極海につながるハドソン湾に面し、南は五大湖オンタリオ湖エリー湖ヒューロン湖スペリオル湖に面し、カナダ国内ではもっとも南に位置する地方を含む。東はケベック州に接し、西はマニトバ州に接する。

「オンタリオ」はネイティブイロコワ族の言葉で、「美しい湖(水)」という意味であり、オンタリオ州には湖がおよそ25万箇所、川は10万キロにわたる。

オンタリオ州は地理的には3つの要素に分かれる。北西部と中部の鉱物資源の豊富なカナダ楯状地、北部のハドソン湾岸の森と沼地で覆われた湿地帯、そして南部の最も人口の多い、肥沃な五大湖岸〜セントローレンス渓谷(Saint Lawrence Valley)という農工業の盛んな地域。

ナイアガラの滝はオンタリオ州と米ニューヨーク州の境にあり、カナダ滝がアメリカ滝より大きい。

世界各国からの移民が多く、オンタリオ州の多民族な特徴を形成している。 人口のうちフランス語を話す州民は約5%であり、フランコ・オンタリオンと呼ばれる。州の公用語にはなってないものの、フランス語人口はケベック州についで大きく50万人以上に上る。主にオタワ周辺と北オンタリオ地方でフランス語が使われている。北オンタリオ地方最大の都市、サドバリーでは人口の3割ほどがフランス語を使用している。

国立公園・州立公園

主要な都市

州政府と政治

州都トロントにあるオンタリオ州議会議事堂

1867年英領北アメリカ法(BNA法、1867年憲法法)69条により、「副総督と一議院によって構成され、オンタリオ立法議会(Legislative Assembly of Ontario)と称するオンタリオの立法府を設置する」と規定されている。議会は州全地域の選挙区より小選挙区制にて選出された代表107議席から成る。一院制

立法議会は州都トロントクイーンズパークにあるオンタリオ州議会議事堂(Ontario Legislative Building)に設置されている。議院内閣制ウェストミンスター・システムに基づき議会で最大議席を獲得した政党の首班が「(州の)首相(premier)および執行評議会(Executive Council、内閣に当たる)の長」となる(1990年オンタリオ執行評議会法)。州首相は閣僚、つまり執行評議会=内閣の構成員(「国王君主に使える大臣」とみなされる)を選ぶことになっている。

1990年オンタリオ執行評議会法では州議会議員を「議会の構成員」と呼んでいるが、現在では通常英語では「MPP(Members of the Provincial Parliament、州議会構成員)」、フランス語では「立法議会代表(députés de l'Assemblée législative)」と呼ばれている。英語では「MLA(Members of the Legislative Assembly、立法議会構成員)」と呼ばれることもある。オンタリオの(州)首相は「Premier」と呼ばれる。

政治

オンタリオ州では多くの政党が選挙に参加する。現在の三大政党はオンタリオ自由党、オンタリオ進歩保守党、オンタリオ新民主党である。これらの三党はいずれも1990年以降に絶対多数を獲得したことがある。

現在、オンタリオ州では自由党ダルトン・マクギンティ(州)首相が率いる少数政権である。2011年の総選挙では第一党となったが53議席であり、進歩保守党が37議席、新民主党が17議席を獲得した。

またカナダ総選挙カナダ国会での下院議員選挙)では、カナダ保守党が71議席、新民主党が22議席、カナダ自由党が11議席を獲得した。オンタリオではカナダ緑の党は議席を獲得していない。

経済

オンタリオはカナダの製造業を牽引する州であり、2004年には国内工業出荷額の52%を占めた。特に自動車産業が盛んであり、州内にはゼネラルモーターズフォードクライスラートヨタホンダが自動車の組立工場を有している。また、ハミルトンは鉄鋼業、サーニアは石油化学工業で有名である。州都トロントはカナダ金融業の中心であり、オタワウォータールーではIT産業が盛んである。北部ではサドバリーティミンズなどを中心に、豊富な鉱物資源および森林資源を活かした鉱業および製紙・パルプ工業が行われている。

また、オンタリオ州内で生み出される電力は、アメリカにも輸出されており、ミシガン州ニューヨーク州ウィスコンシン州のエネルギー使用の一部を支えている[2]

主な会社など

オンタリオ州に本拠地のある企業には以下のようなものがある。

金融

輸送用機器

情報通信・メディア

鉄鋼

食品

小売業

芸術・文化

スポーツチーム

その他

出身有名人

縁のある人物

交通

出典

  1. ^ Gross domestic product, expenditure-based, by province and territory (2011)”. Statistics Canada (2013年11月19日). 2013年9月26日閲覧。
  2. ^ カナダ州首相、米国向けのエネルギー遮断すると脅す 大規模追加関税導入なら”. CNN (2024年12月14日). 2024年12月15日閲覧。
  3. ^ BIOGRAPHY”. Rihwaオフィシャルサイト. 2012年4月24日閲覧。

関連項目

外部リンク

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