ササゴイ
ササゴイ(笹五位[1]、Butorides striatus)は、ペリカン目サギ科ササゴイ属に分類される鳥類。本種のみでササゴイ属を構成する。 分布アフリカ大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、ユーラシア大陸南部および東部、インドネシア、オーストラリア、ソロモン諸島、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカル[a 1] 日本では夏季に本州、四国、九州に飛来(夏鳥)し[1]、冬季になると九州以南で越冬(冬鳥もしくは留鳥)する [2][3][4][5][6][7]。 形態全長40-52センチメートル[2][3][4][6]。翼開張62-76センチメートル[2][3]。体重0.1-0.3キログラム[8]。後頭には数本の羽毛が伸長する[6]。羽衣は青灰色で、喉に白い縦縞が入る[6]。額から後頸にかけて青緑色がかった黒い羽毛で被われる[1][6]。眼先は羽毛が無く、黄色い皮膚が裸出する[1][6]。雨覆の色彩は青緑色がかった黒褐色[3]、風切羽の色彩は黒褐色で[6]、羽毛の外縁(羽縁)は白い[6]。羽縁が白い羽がササの葉に見え[6]、和名の由来になったと考えられている[1]。 虹彩は淡黄色[6]。嘴は細長く、色彩は黒い[1][3][6]。後肢は短く、色彩は黄色[3][4][6]。 幼鳥は羽衣が濃褐色や黒褐色[3][4][7]、下面の羽衣が白い[6]。下面には褐色の縦縞が、翼には白い斑点が入る[4][6]。繁殖期には眼先が青くなり、後肢の色彩が赤みを帯びる[6]。 分類
生態河川、湖、池沼、湿原、水田などに生息する[2][5][7]。薄明薄暮性で主に夕方活動し、昼間は水辺の森林で休むが昼間や夜間に活動することもある[2][3][4][5]。単独もしくはペアで生活する[2]。静止時には頸部をアルファベットの「S」字状に曲げている事が多い[2]。 食性は動物食で、魚類、両生類、甲殻類などを食べる[2][7]。水辺で獲物を待ち伏せて捕食する。一部の個体群(例として日本では水前寺成趣園周辺の個体群)では水面に物を落とし、近づいてきた獲物を捕食する[8][7]。 繁殖形態は卵生。雑木林や松林などに単独もしくは小規模な集団繁殖地(コロニー)を形成して繁殖する[1][2][5]。樹上に雄が巣材となる木の枝を運び、雌がそれを組み合わせた巣を作る。テレビアンテナに巣を作ることもある。日本では5-6月に3-6個の卵を産む[2]。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は21-25日[8]。育雛は雌雄共同で行う。雛は孵化してから40-45日で巣立つ[8]。 参考文献
関連項目外部リンク
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