ジャングル・ブック (2016年の映画)
『ジャングル・ブック』(原題: The Jungle Book)は、アメリカの映画製作会社「ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ」が開発した、実写の少年とCGIアニメーションによる動物が共演する、2016年における冒険ファンタジー映画であり、製作・監督をジョン・ファヴローが、脚本をジャスティン・マークスが務め、世界の中では日本とアメリカを含む約72カ国において一般公開された[脚注 1]。 概要本作公開の122年前にあたる1894年に出版されたイギリスの小説家かつ詩人であるラドヤード・キップリングの短編小説集『ジャングル・ブック』および、その翌1895年に出版された『続ジャングル・ブック』そして、ウォルト・ディズニーが手掛けた最期の作品かつ、彼の死後に公開された最初の作品である1967年公開のアニメーション映画『ジャングル・ブック』を基にして、架空の舞台となるインドのジャングルに登場するすべての風景や場所、動物たちをCGIアニメーションで製作し、人間として出演する俳優の演技だけをブルースクリーンを基調とした舞台セットで撮影し[5]、クロマキー合成することによって「実写/CGI」化したリメイク作品である。ハイクオリティな合成映像のために必要とされるSFXおよびVFXの技術的な問題ならびにトーキング・アニマルという非現実的な動作から生まれる違和感を、限りなく最小限にすることで実現したバーチャル・リアリティは、新たなるハイブリッド・テクノロジーの可能性を鑑賞者に提示し、ウォルト・ディズニー氏没後50周年というウォルト・ディズニー・カンパニーの歴史にとって大きな意味をもつ年に蘇り[6]、世界中で大きな話題を呼んだ。 物語ではたった一人、ジャングルの中でオオカミたちによって育てられてきた少年モーグリが、仲間である黒ヒョウのバギーラやクマのバルーに見守られながら、自身を狙う凶悪なトラであるシア・カーンから逃れるために人間の村へ向かう過程で、少しずつ人間として成長していく姿を描いており、主演・俳優は本作公開当時12歳の新人ニール・セディ、声優は『ディア・ハンター』のクリストファー・ウォーケン、『ガンジー』のサー・ベン・キングズレー、『ゴーストバスターズ』のビル・マーレイといった大御所をはじめ、ギャリー・シャンドリング、ジャンカルロ・エスポジート、イドリス・エルバ、ルピタ・ニョンゴ、スカーレット・ヨハンソンなど数多くの著名人が名を連ねた。また、本作は2016年に死去したギャリーの遺作となっており、本作のラストでは彼への追悼メッセージが表示される。 詩人でもあるラドヤード・キップリングによる『ジャングル・ブック』の原作には、一話ごとに歌が書かれていて、1967年のアニメ映画も原作に出てくる歌との関連性は低いもののミュージカル映画として公開されて人気を博したため、その名残として本作ではアニメ映画を代表する「The Bare Necessities」と「君のようになりたい」の2曲が登場キャラクターたちによって歌われている[7]。なお、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが『ジャングル・ブック』を実写化するのは、1994年にジェイソン・スコット・リー主演で公開した『ジャングル・ブック』に続いて2度目であり、ウォルト・ディズニー・スタジオの作品として1967年のアニメ映画を含めて数えると、本作は3つ目に新しい『ジャングル・ブック』である。 ストーリー序章ある日、この物語の主人公の少年モーグリは、何者かに追われるように必死にジャングルの中を走っていた。しばらくすると、後ろを走っていたオオカミたちに軽々と追い抜かれ、やがて木の枝を足場にして走り始めた。幹の内部がスカスカで高く伸びたジャングルジムのようになり、イチジクのツルに巻きつかれている、そんな木の中をくぐり抜けたが、その出口の先にあった枝を目がけてジャンプすると、あっさりと折れてしまった。そして、地面に落ちたモーグリは己の師匠である黒ヒョウのバギーラに捕まってしまったのである。「枝が折れていなかったら、うまくいってたよ」そう言うモーグリに、バギーラは「ツルに巻き付かれるような木は枯れているんだぞ」と教えた。明るく振る舞うモーグリだが、群れに戻るとやはり落ち込んでいた。グレイたちに遊ぼうよ、とせがまれるが、そんな気分ではなかった。モーグリの育ての母であるラクシャもそんなモーグリの姿を当然気にかけていた。巣穴から目と鼻の先にある丘の頂きで、ここシオニーのオオカミの群れを束ねる気高きリーダーことアキーラがジャングルの掟を唱え、みんなもそれに続いた。 シア・カーンの警告それから雨季が終わり、マフアの木の花も咲かない、例年になく非常に熱くて長い乾季が訪れたときのことである。ヤマアラシのイキは、川の水が乾上がって姿を現した平和の岩を発見した。「水の休戦だ!」トビも羽ばたいて声を上げる。この休戦宣言によって、普段は食べられる側であっても安心して川の周りに集まってくるため、貧しくとも多様な生物が集う平和な光景が見られる。だが、しばらくして、岩場の空気が一変した。人間の仔であるモーグリの臭いを嗅ぎつけ、ハゲワシとともに恐ろしいトラのシア・カーンが現れたのだ。彼は人間に対して強い恨みを持っていたため、オオカミたちはモーグリを守ろうとしたが、シア・カーンはモーグリの価値と多くの命を引き合いに出し、水の休戦が終わったら、モーグリ以外の者に危害を加えかねない可能性を示唆した。 アマガエルとともに、ジャングルに雨が戻ってきたその夜、モーグリはこの件で揉めているラマやアキーラたちのもとへ行き、ここを出ていくことを宣言した。ラクシャは猛反対したが、バギーラもそれがモーグリの命を救う最善の方法でもあるとして、自ら彼を連れていくことに名乗り出た。結論が出て、母と仔は悲しみに暮れた。群れを離れたモーグリはバギーラから人間の村へ行くことを明かされたが、納得しなかった。その道中、森の中でゾウの群れに遭遇した。バギーラは、ゾウの前では頭を下げて敬意を示さなければならないと教えてくれた。なぜなら、ジャングルを創ったのは彼らであって、山々や木々も彼らのおかげでできたからである。鳥には木々が与えられた。しかし、ゾウが人間に与えたものはない。バギーラは「それがモーグリがジャングルを去るべき理由だ」と言った。 しかし、彼らが森を抜けて草原に出たときのことである。シア・カーンは、そのタイミングを狙っていた。バギーラから北へ逃げろと言われ、走りだしたモーグリ。幸いにもシア・カーンはスイギュウに行く手を遮られ、逆にモーグリはそのスイギュウに掴まり、助かることができた。だがその後、シオニーの丘にシア・カーンがやってきて、モーグリのことに関して口を割らないアキーラを無慈悲にも殺してしまった。そして、モーグリを自分のところに連れてこない限り、ここは自分の丘だと宣言した。一方、バギーラと離れ離れになってしまったモーグリは、そのスイギュウが行く高い崖道が雨水により崩れ落ち、彼らと一緒に川の中に落ちてしまった。 カーの催眠術モーグリは流木からたどり着いた深い霧の立ち込める暗い森の中をさ迷っていた。イチジクの実を発見したが、ジャンプしても届かなかったので、ツルを使って自分の近くに引き寄せてからもぎ取った。実をかじっていたら、可愛らしいジャコウネコが現れたので、一口かじらせようと試みる。だが、モーグリの後ろに隠れていたその仲間にイチジクの実をまるごと奪われてしまい、追いかけるはめになった。気づいたら太い木の上まで来てしまっており、そこでモーグリは何者かの気配を感じた。巨大なヘビのカーだ。彼女はモーグリを仕留めるために言葉巧みに安心させようとする。そして彼女は、モーグリが一体何者でどこから来たのかを知っているという。カーは催眠をかけ始めた。「大抵の人間はジャングルから遠く離れた村にいるけれど、ときどき彼らは旅をするの。そのとき、暗いほら穴の中から漂ってきたもの、それはこう呼ばれた『赤い花』と。」ほら穴の中に1匹のトラがやってきた。そう、あのシア・カーンだ。「その夜、シア・カーンは旅人の一生を終わらせたの。でもその際、彼は赤い花に触れて焼かれてしまい、ものすごい勢いで走り去ったから取り残された仔には気づかなかったの。そう、その仔があなたよ。ヒョウがあなたを見つけたの。」実の父親の存在とその死を知り、我を失ったモーグリは既にぐるぐる巻きにされていた。そして、カーに襲われるその瞬間、何者かがカーに襲いかかった。しかし、モーグリは自分に何が起きたのかを理解する前に気を失ってしまっていた。 バルーとの出会い目を覚ますと穴ぐらの中で、大きな鼻が目の前で自分の匂いを嗅いでいて、モーグリは思わず悲鳴を上げた。その鼻の持ち主はバルーという名の大きなクマで、決して悪いクマではなさそうだ。話を聞けば、カーに襲われていたモーグリを助けてくれたのだという。バルーはなぜかモーグリに岩登りはできるか?と尋ねた。崖の上にできたハチの巣を落として借りを返して欲しいのだという。かなり高い崖だったため、モーグリは無理だと思ったが、バルー曰く冬眠のためにハチミツがたくさん必要なのだという。仕方なくモーグリは小石をかち割って、木の枝から垂れ下がった太いツルを、小石の鋭い部分で切り落とした。そして、これを命綱にして、崖の上からハチの巣を落とそうと試みた。その下を見れば、ただ応援しているだけのバルーの周りには、Mr.パンゴリン、オオリス、コビトイノシシのフレッドも集まってきて何やら賑わっている。だが、やっとの思いでモーグリはハチの巣を落とした。借りを返したモーグリは、すぐにその場を離れようとしたが、バルーはモーグリの才能を見込んで、冬眠のためにもっとハチミツを集めたいという。モーグリはトラに狙われているから人間の村に行かなきゃいけないと、バギーラから言われていると説明したが、バルーはバギーラをよく知っているらしく、人間の村のほうへ案内してくれることになった。 そして、人間の村を遠くから眺めることができるようになったのは夜のことだった。村の様子を眺めながらモーグリとバルーは語り合った。触れた者の身を亡ぼすから絶対に赤い花で遊んじゃだめだ、とバルーは教えてくれた。そして彼は、モーグリがハチミツを手に入れるためにしたことを、今まで見たことがなかったと語ったが、モーグリはトリックを使ってしまったのでオオカミのやり方じゃないと答えた。だが、彼は色々なやり方がある中で、その選んだやり方が何を成し遂げたかをモーグリに気づかせようとした。そして、もう人間の村の場所を教えたのだから行きたいときに行けばいい、もうちょっとそのやり方を自分のところで使ってみないか?と尋ねたのである。ハチミツが必要なその冬まで。 一方で、シオニーの丘の夜は、不気味なものであった。寝ていたラクシャがグレイに起こされたが、辺りを見回すと他のオオカミの仔たちがいない。丘の頂きを見ると、ラクシャの仔たちはシア・カーンの周りにいて、カッコウ鳥の托卵の話を聞かされている。「お前らが注意しておかねばならないのは、カッコウ鳥だ。カッコウ鳥は仔育てに関してはとても賢い。こっそりと自分の卵を別の鳥の巣に入れるのだ。すると、孵化するときに、その母鳥は騙されているわけだ。彼女は彼らにエサをやり育てる。さて、お前らは彼女の本当のひな鳥には何が起こったのか解るかな? ……それはこうだ、彼らは飢えて……そして、死んでしまいましたとさ……。構ってもらえずに。すべての理由はこうだ。母親が愛したひな鳥は……自分の仔ではなかったからだ。」モーグリがジャングルを出ていくことを、シア・カーンが望んでいたもの、と思っていたラクシャだが、彼が望むのはモーグリの死だと断言した。 バギーラとの再会モーグリは、仲間たちと効率良く働くために、ハチの巣落としのための様々な道具を作っては、森の川で背泳ぎするバルーのお腹に乗り、歌を歌ったりしながら楽しい時間を過ごしていた。だが、モーグリはジャングルの茂みの中に何者かがいることに気づき、その身をバルーの大きな体で隠した。「出て来て姿を見せろ」バルーがそう言うと、そこから出て来たのはバギーラであった。モーグリは思わずバギーラに抱き付いた。嬉しさのあまり興奮したモーグリはこれまでのいきさつを話して、今はバルーと一緒に働いていることを伝えた。「それは本当か? ナマケグマが働くなんて初耳だな。来いモーグリ、我々のやり方で行くぞ。」だが、モーグリはバルーと過ごした穴ぐらを見せたかった。機嫌の良いモーグリは穴ぐらの前に吊るしてある、ツルでできた命綱のロープを見せて得意げに語ったが、すでにバギーラの表情は険しかった。そして、穴ぐらの中へと入ったバギーラ。そこにはハチミツがいたるところに置かれていた。「これは冬用に取っておくハチミツだよ!」モーグリは嬉しそうに説明したが、バギーラは怒っていた。「正気を失ったか? お前はアキーラが教えてきたことを何も聞いていなかったのか? こんな場所があるか……、ジャングルにこんな……インチキ! お前がこんなことをしたいなら、人間の村ですればいい」モーグリが「バルーの冬眠のために準備しているんだ」と言うと「クマはジャングルで冬眠しないぞ」とバラされてしまった。バルーは「旅立つにはもう遅いから、このことについては朝になったら話そう」と提案したが「賢明だが、まず私たちはここを立ち去るのが先だ」とバギーラは穴ぐらの外へ出て行ってしまった。その夜、モーグリはバルーと一緒に寝た。 真夜中、モーグリは何者かの鳴き声で目が覚める。近づいてみれば、それはゾウの鳴き声だった。ゾウたちが円陣を組むようにして騒いでいる。モーグリが近づくと、威嚇されてしまったので、群れを去るときにバギーラから教えてもらったお辞儀をして敬意を示してから、恐る恐る輪の中をのぞき込むと、落とし穴の中に落ちてしまったゾウの仔がいた。モーグリはハチの巣落としのために用意してあったツルのロープを持ってきて、片方をゾウの親に噛ませ、片方をゾウの仔の体に巻き付けた。ゾウの親が力いっぱい引っ張って、なんとかゾウの仔は穴から抜け出すことができた。バルーが「な、言っただろ? 彼は特別だって」というとバギーラは「そんなことは分かってる、あいつは俺が育てたんだ」とぶっきらぼうに答えた。しかし、モーグリがただのトラではなく、シア・カーンに狙われていることと、アキーラが殺されてしまったことを知ったバルーは、人間の村へ連れていくべきだというバギ-ラの考えを受け入れざるを得なくなってしまった。「俺はもう君に用はないんだよ!」バルーは本心ではないことをモーグリに言った。 バンダー・ログの王木の上で落ち込むモーグリの前にハヌマンラングールが現れ、モーグリの真似をしておちょくってくる。モーグリが強く「止めろって!」と言うと向こうも真似して怒りだした。すると、急に現れたサルの仲間がモーグリを持ち上げて、空が見えるほど高い木の上でバケツリレーを始めた。サルの手からサルの手へモノのように放り投げられるモーグリ。バギーラとバルーがすぐに気付いて追いかけたが、サルはかなり高い崖の上までモーグリを背負ってよじ登っていく。そして、崖の上に投げ込まれたモーグリの目の前に現れたのは廃墟と化した巨大な寺院であった。シシオザルに前を行けとばかりに背中を突かれ、寺院の中まで連れていかれたモーグリ。そして、空から光射す吹き抜けのある広間までたどり着いた。モーグリはたまたま近くに置いてあったカウベルをなんとなく手に取り「カラコロ」と音を鳴らすと、サルたちが遠ざかったので思わず後ろを振り向いた。もう一度前を向き、カウベルを元の場所に戻して、また後ろを向いた瞬間、その背後から床に転がっていたパウパウの実を手に取る巨大な何者かがいることに気付いた。バンダー・ログの王キング・ルーイである。話を聞けば、彼は色々な物を所有するが、唯一手にしたことがない赤い花を自分に差し出すようモーグリに強要してくるのである。嫌がるモーグリの後ろからバルーの声がした。そして、それはバルーがキング・ルーイと話している隙に、バギーラがモーグリを連れ出そうとする作戦だったのである。しかし、1匹のサルがそれに気づいてしまったので、モーグリ、バギーラ、バルーは一気に寺院の中庭まで飛び出た。するとキング・ルーイはその巨体をついに立ち上がらせた。バギーラとバルーが中庭でバンダー・ログの足止めを狙う。モーグリはさらに下がって寺院の南側へ入ったが、しばらくして中庭まで出てきたキング・ルーイは、けたたましい声で大咆哮し、とんでもない身体能力でその巨体を跳ね上がらせ、バギーラたちが何かをする間もなく、モーグリが行った方向を先回りし、その入口を大きな体で塞いだ。モーグリが「僕は群れに戻るんだ! アキーラのところへ帰る!」と言うと、キング・ルーイは「アキーラ? 聞いていなかったのか? 奴ならシア・カーンに殺されたぞ」と言った。それを信じないモーグリは寺院の中をかけ回った。キング・ルーイもヒートアップしていく。だが、彼は正気を失い始めていた。モーグリが光射すほうへ向かいジャンプして寺院の外に抜け出すと、彼も手を伸ばした。だが、あまりにもその巨体が暴れて回ったので、ついに寺院が耐え切れなくなり、崩れ落ちてしまった。バンダー・ログはキング・ルーイを救出するため、崩れ落ちた瓦礫を手に取って放り投げ始めるが、それは途方もなく絶望的な状況であった。一方で、バギーラとバルーもモーグリが瓦礫に埋もれてしまったと思っていたが、幸いにもモーグリは木の上にいた。しかし、モーグリはショックを受けていた。アキーラが死んだことが本当だと知ったモーグリの顔は怒りに満ちていた。そして物語はシア・カーンとの最終決戦へと向かう。 シア・カーンVSモーグリ人間の村に来て、こっそり赤い花を手にしてジャングルに戻るモーグリ。その途中、赤い花の欠片がこぼれ落ち、ジャングル中が燃え広がり、多くの動物達が水の近くまで避難した。シア・カーンの元に辿り着いたモーグリも燃えていくジャングルを見て茫然とする。彼に「動物達の前で人間の本性を見せろ」とシア・カーンは脅すが、モーグリは赤い火を水の方へ捨て、バルー、バギーラ、ラクシャ達オオカミと共にジャングルの掟を一斉に唱える。それも見て怒り狂ったシア・カーンは皆殺しにしようと襲いかかる。バルーとバギーラ、そしてオオカミ達は立ち向かい、モーグリは人間のやり方で戦えとバギーラに言われた通り、赤い花に包まれたジャングルの中で罠を仕掛けた。追い詰めてきたシア・カーンに負荷怪我負いながらも戦い、ついに枯れた木を利用しシア・カーンを赤い花に呑まれ、倒すことに成功した。 そこへゾウ達がやってきて、水を溜め、川を作って赤い花を消し始める。動物達はモーグリがジャングルの運命を変えた事を一生忘れないだろうとバギーラが語る。 終章モーグリは下だけ走れとバギーラに言われたが、木に登って一番乗りになる。オオカミ達から文句を言われるが、モーグリは満足をした顔で自分がオオカミじゃないと話す。そして元通りになったシオニーの丘で、グレイ達はモーグリが帰ってきた事を喜ぶ。そして、その様子を見て微笑むラクシャは新たなオオカミのリーダーとして、オオカミ達とジャングルの掟を唱える。バルーがバギーラとモーグリと共に木の上で眺めているところで本を閉じた。 エンドロールで瓦礫の下敷きになっていたキング・ルーイが復活して、歌を歌いながらで幕を閉じる。 登場キャラクターメインキャラクター
サブキャラクター
エキストラ
用語
キャスト俳優
声優
スタッフ原語版
日本語吹替版
製作ニュース
キャスティング
企画
撮影撮影はアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス市ダウンタウン・ロサンゼルスにあるロサンゼルス・センター・スタジオにて行われ[34]、前述のとおりブルースクリーンによるクロマキー合成を前提にしているため、セットに組み込まれる一部を除き、大部分が真っ青なセットの上でニール・セティの出演シーンを撮影した。
VFXCGI製作は、その大部分を800人以上のMPCスタッフが、霊長類は『猿の惑星』シリーズや『キング・コング』のVFXを手掛けたことで有名なWETAデジタル社が行ったという[36][28]。
公開本作の日本での劇場公開日となった2016年8月11日は国民の休日の一つとなる山の日が施行された日であり、木曜日の公開となった。 歌舞伎座ジャパンプレミア『ジャングル・ブック』の日本初公開となる試写会が2016年7月27日に銀座・歌舞伎座にて『歌舞伎座ジャパンプレミア』として行われることが発表されたのは、同年7月7日のことである[41]。洋画のプレミアイベントが行われるのは歌舞伎座にとって史上初の試みであり、122年前に書かれたキップリングの短編小説集を伝承する本作が、127年前から続く日本の伝統芸能を受け継ぐ歌舞伎座で上映される形になった。このプレミアイベントには、ディズニー・スタジオ幹部でプロデューサーのブリガム・テイラー、監督のジョン・ファヴロー、脚本家のジャスティン・マークス、主演・モーグリ役のニール・セティに加え、日本語吹替版の声優からはバギーラ役の九代目 松本幸四郎、バルー役の西田敏行、ラクシャ役の宮沢りえ、シア・カーン役の伊勢谷友介の計8人が参加し、歌舞伎座に初めて敷かれたレッドカーペットの上を歌舞伎役者である松本幸四郎も歩き、夜は歌舞伎座の外観も照明デザイナーの石井幹子監修のもと、ジャングルをイメージしてグリーンにライトアップされた[42]。 評価受賞
音楽音楽はジョン・デブニーによる作曲・指揮。2003年の『エルフ 〜サンタの国からやってきた〜』、2005年の『ザスーラ』、2010年の『アイアンマン2』に続き、ジョン・ファヴローとのコラボレーションは本作で4回目である。ジョン・デブニーは1967年のアニメ映画の監督・ウォルフガング・ライザーマンの息子かつ、同作で主人公・モーグリ役の声優を務めたブルース・ライザーマンとは親友であったため、本作のプロジェクトのことを耳にしては強い思いを抱き、これを仕事として得るために、自らのエージェントと多くを語り合ったという。だが、幸いなことに、ジョン・ファヴローが監督を務めることになったので、ディズニーと自分との思い出を写した小さなアルバムを、彼や何人かのスタッフに送りつけてアプローチした結果、音楽のすべてを任されることになったのだという[46]。 サウンドトラックアメリカ盤は2016年4月15日に、日本盤は2016年8月10日に、WALT DISNEY RECORDSからリリースされた。日本盤は2枚組仕様となっており、初回限定盤のみ箔仕様である。この日本盤は、日本語吹替版でバルー役を担った西田敏行とキング・ルーイ役を担った石原慎一が、それぞれ「The Bare Necessities」と「君のようになりたい」を日本語詞で歌い、これは日本語吹替版の劇中歌としても使われている。また、Little Glee Monsterが劇場では公開されないテレビCM向けのキャンペーン・ソングとして歌った日本語詞による「君のようになりたい」のカバーがここでは英語詞で歌われており、ラストは原語版でシア・カーン役の声優を担ったイドリス・エルバがミュージシャンとしてリミックスした「Trust in Me」と「The Bare Necessities」の2曲で締めくくられる。なお、日本語吹替版でモーグリ役を担った北原十希明と原語版でモーグリ役を演じたニール・セティは劇中で、それぞれ各国のバルー役の声優と一緒に「The Bare Necessities」を歌っているが、日本盤、アメリカ盤ともにモーグリの歌声は未収録であり、収録されているのは劇中で使用された「The Bare Necessities」からモーグリの歌声を差し引いたバルーのソロ・バージョンである。
テレビ放送
脚注注釈
出典
外部リンク |