スーパーマリオネーションスーパーマリオネーション(Supermarionation)とは、イギリスのAPフィルムズ社が名付けた特撮人形劇の撮影手法である。 概要この撮影手法が誕生する前の1950年代のイギリスの人形劇作品は、筆で描かれた顔を持つ人形が、平面の背景の後ろに立った人形師の操り糸で動くものであった。より実写志向であったAPフィルムズは、立体的なセットの中で、グラスファイバー製の頭部、義眼と同技術で作られた眼、電気じかけで動く口を持つ人形を操演し始めた。この技術を他社のものとは一線を画するものとして「スーパーマリオネーション」(super + marionette + animation)[1]と名付けた。始めはこの撮影手法のクレジットを入れていなかったが、『スーパーカー』の第2期から “Filmed in Supermarionation” のクレジットが入れるようになった[注 1]。そのためアンダーソン夫妻が監修したもののうち、クレジットの入るテレビ作品7本と劇場版2本の9本のみを狭義のスーパーマリオネーション作品として捉えることもできる。本記事では広義のスーパーマリオネーションとして、クレジット以前の作品および他者の作品のうち同技術が用いられた作品にも触れる。また、この撮影手法に人形だけでなく、同時期にAPフィルムズが得意とした特撮を含むこともできるが、本項では人形のみを扱う。 作品史以下は、アンダーソン夫妻が製作に携わり「スーパーマリオネーション」のクレジットがはいった「狭義の」作品のリストである。
派生語1983年にジェリー・アンダーソンはSF人形劇シリーズ『地球防衛軍テラホークス』を製作した。ここでは、スーパーマリオネーションの人形ではなく、ゴムで出来て下から手を入れるタイプの人形が使われた。この技術は「スーパーマクロメーション」(Supermacromation)とクレジットされた。 また2004年にジェリー・アンダーソンらによって完全CGの新 キャプテン・スカーレットが制作された際には「ハイパーマリオネーション」(Hypermarionation)とクレジットされた。 そして2014年に『Firestorm』が人形劇とCGを組み合わせて撮影された際には「ウルトラマリオネーション」(Ultramarionation)とクレジットされた。 近年の動き2010年代半ばからスティーブン・ラリビエーらによってスーパーマリオネーション技術を用いた作品がいくつか製作されている。
注釈
出典
参考文献
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