ソルロンタン
ソルロンタン(朝: 설렁탕)は、韓国の代表的な料理のひとつ。牛の肉・骨を長時間煮込んで作る乳白色のシンプルなスープ料理。似た料理としてコムタンがあり、両者とも長時間かけて煮出したスープではあるが、コムタンと比べ骨が多く入っており、骨髄まで煮出され白濁しているのが特徴。 調理法・食べ方牛の骨や各部位の肉、舌、内臓を大きな鍋に入れ、水で10時間以上煮立てることで乳白色のスープを得る。あらかじめ茹でてスライスした肉類、素麺などを盛った器に大鍋のスープを注ぎ、薬味の刻みネギを乗せて飯とともに供する。 調理時にはほとんど味付けせず、食卓で塩・コショウ、粉唐辛子などを加え、好みの味に調節して食べる。副菜として、特に大根のキムチ(カクトゥギ)が欠かせないと言われる。飯やゆでた麺を入れてもいい。 由来諸説あるが、よく知られているのは、朝鮮王朝時代に農事に関する祭祀が執り行われた先農壇(現在のソウル特別市東大門区祭基洞)で、祭祀の後に人々にふるまわれていた料理だったという説。「先農壇」のスープなので「先農湯(ソンノンタン)」だったのが「ソルロンタン」になった、などといわれている。また、雪のように白く濃いスープという意味の「雪濃湯」が由来という説もあり、「ソンロンタン」「ソーロンタン」とも呼ばれている。また、13世紀に高麗王朝がモンゴル帝国の統治を受けた折に伝わったモンゴル料理のひとつ、との説などもある。 外食産業におけるソルロンタン牛の骨や内臓などを長時間煮込むため、家庭での調理は難しい。そのため専門店や一般的な食堂で食されることが多い。注文すればすぐに供される簡便さから、朝食・昼食などとして広く食べられ、価格も安い。韓国統計庁では生活物価指数を測定する代表的な品目のひとつとしている。 大韓民国では老舗やチェーン店などの専門店が、早朝から、あるいは24時間で営業している。これらの店ではスープと飯のセットが出され、テーブルには大量の白菜キムチ、カクトゥギが置かれていることが多い。 外部リンク
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