デキストリン
デキストリン (dextrin、糊精) は、デンプン[1]またはグリコーゲン[2]の加水分解で得られる低分子量の炭水化物の総称である。α-グルコースがα-(1→4) または α-(1→6)グリコシド結合によって重合した分子構造である。多糖類に分類され、デンプンとマルトースの中間にあたる。 種類デキストリンは、DE(デキストロース当量値,en:dextrose equivalent)と呼ばれる、デンプンの糖化率を示す尺度により分類されている。 DE(デキストロース当量値)は、ブドウ糖の還元力を100とした場合の相対的な尺度で、0に近いほどデンプンに近い特性、100に近いほどブドウ糖に似た特性を表している。経験的に、120/DE はデンプン分解物の重合度(DP)を表し、平均分子量の指標とみなせる。 デキストリンは、(デキストロース当量値)によって、以下のように分類されている。
特にDEが低いものは、溶解性の低さ、冷蔵や冷凍融解時の老化による白濁や沈殿、あるいは粉臭などの問題点がある。 デキストリンを短時間低温加熱したものを可溶性デンプンという。また、環状構造を持つデキストリンを環状デキストリンという。 性質構造中に多数のヒドロキシ基を持つため水溶性である。ただし、分子量の増加とともに水への溶解性は低下していく(難溶性デキストリン)。ヨウ素デンプン反応では、赤色・小豆色に呈色する。生体内では、アミラーゼによってマルトースに分解され、最終的にグルコースとなるが、一部、アミラーゼによって分解しにくい成分があり、これを精製して得られる難消化性デキストリンは、整腸作用と食後血糖上昇抑制作用があることが報告されている[3]。 利用デキストリンの種類によって用途は異なるが,粉状化粧品の固形化や、エキスの顆粒化、粘度の調整、皮膚への吸着剤、花火の結合剤として用いられている。食品にも用いられ、飲料の粘度の調整や、便秘解消を目的とした健康食品にも利用されている。 関連項目脚注
外部リンク
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