ハトゥーフ(Hatoof、1989年1月26日 - )はフランスの競走馬、繁殖牝馬。フランスだけでなくイギリスやカナダ、アメリカ合衆国に遠征し各国で勝利をあげるなど活躍した。1994年のエクリプス賞最優秀芝牝馬に選ばれた。
戦績
1991年(2歳)
9月3日にデビューし初戦を勝利で飾る。2週間後、重賞初挑戦となるオマール賞に出走、2番人気に推されハナ差の2着となる。続いてG1競走初挑戦となるマルセルブサック賞に出走するが短頭差で2着に敗れた。マルセルブサック賞の勝ち馬カルチャーヴァルチャーはイギリス調教馬だったため、この年3戦1勝2着2回の成績でフランス最優秀2歳牝馬に選ばれた。
1992年(3歳)
4月10日の準重賞のアンプルダンス賞で復帰。1番人気に推されたがクビ差敗れ、3回連続で2着となる。ここでイギリスのクラシック競走である1000ギニーに挑戦し、2番人気に推されマーリングをアタマ差押さえ勝利。G1競走初制覇を果たした。その後フランスに戻りプール・デッセ・デ・プーリッシュに出走、1番人気に推されたが3馬身離された6着となる。ジャック・ル・マロワ賞でも5着、ムーラン・ド・ロンシャン賞でも3着とマイル路線では勝ちきれない競馬が続いた。距離を伸ばしたオペラ賞で半年ぶりの勝利をあげ、その後カナダに遠征しE.P.テイラーステークスに出走、1番人気に推され後の凱旋門賞馬アーバンシーを3馬身離して勝利した。
1993年(4歳)
5月7日、ミュゲ賞から始動。緒戦を勝利し3連勝としてイスパーン賞に出走。1番人気に推されたが3馬身1/2離された4着となる。続くラ・クープでも1番人気に推され4着となるが、ラ・クープ・ド・メゾンラフィットでは不良馬場を苦にせず4馬身差で勝利した。再びイギリスに遠征しチャンピオンステークスに出走、1番人気に推され2着に3馬身差をつけ勝利。再びイギリスの地でG1競走に勝利し、G1競走2勝目をあげた。その後はアメリカに遠征、ブリーダーズカップ・ターフに出走したがコタシャーンから3馬身3/4離された5着に終わった。イギリスでの混合G1競走勝利などによりフランスの最優秀古馬牝馬に選ばれた。
1994年(5歳)
プレップレースに出走せずイスパーン賞に出走、1番人気に推されたが4着に敗れた。アスタルテ賞で勝利した後再びアメリカに遠征し、ビヴァリーD・ステークスに出走、2番人気に支持され勝利した。この勝利で3年連続G1競走勝利を達成した。その後は連覇を目指してイギリスのチャンピオンステークスに出走するが5着に敗れ、アメリカのブリーダーズカップ・ターフに出走した。距離不安などから6番人気となっていたが、ティッカネンの2着と好走した。この競走を最後に引退し、この年のエクリプス賞最優秀芝牝馬に選ばれた。
競走成績
出走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離 |
着順 |
騎手 |
着差 |
1着(2着)馬
|
1991.09.03 |
ロンシャン |
トゥヴォル賞 |
|
芝1600m |
1着 |
G.ギニャール |
1馬身 |
(Eastern Exodus)
|
1991.09.18 |
ロンシャン |
オマール賞 |
G3 |
芝1600m |
2着 |
G.ギニャール |
ハナ |
Guistaine
|
1991.10.06 |
ロンシャン |
マルセルブサック賞 |
G1 |
芝1600m |
2着 |
P.エデリー |
短頭 |
Culture Vulture
|
1992.04.10 |
メゾンラフィット |
アンプルダンス賞 |
LR |
芝1400m |
2着 |
W.スウィンバーン |
クビ |
Kenbu
|
1992.04.30 |
ニューマーケット |
1000ギニー |
G1 |
芝8f |
1着 |
W.スウィンバーン |
アタマ |
(Marling)
|
1992.05.17 |
ロンシャン |
プール・デッセ・デ・プーリッシュ |
G1 |
芝1600m |
6着 |
W.スウィンバーン |
3馬身 |
Culture Vulture
|
1992.08.16 |
ドーヴィル |
ジャック・ル・マロワ賞 |
G1 |
芝1600m |
5着 |
W.スウィンバーン |
3 1/2馬身 |
Exit to Nowhere
|
1992.09.06 |
ロンシャン |
ムーラン・ド・ロンシャン賞 |
G1 |
芝1600m |
3着 |
G.モッセ |
2馬身 |
All at Sea
|
1992.10.04 |
ロンシャン |
オペラ賞 |
G2 |
芝1850m |
1着 |
W.スウィンバーン |
1/2馬身 |
(La Favorita)
|
1992.10.18 |
ウッドバイン |
E.P.テイラーステークス |
G2 |
芝10f |
1着 |
W.スウィンバーン |
3馬身 |
(Urban Sea)
|
1993.05.07 |
サンクルー |
ミュゲ賞 |
G3 |
芝10f |
1着 |
W.スウィンバーン |
1 1/4馬身 |
(Shanghai)
|
1993.05.30 |
ロンシャン |
イスパーン賞 |
G1 |
芝1850m |
4着 |
W.スウィンバーン |
3 1/2馬身 |
Arcangues
|
1993.06.24 |
ロンシャン |
ラ・クープ |
G3 |
芝2000m |
4着 |
W.スウィンバーン |
1馬身 |
D'Arros
|
1993.09.27 |
メゾンラフィット |
ラ・クープ・ド・メゾンラフィット |
G3 |
芝2000m |
1着 |
W.スウィンバーン |
4馬身 |
(Baya)
|
1993.10.16 |
ニューマーケット |
チャンピオンステークス |
G1 |
芝10f |
1着 |
W.スウィンバーン |
3馬身 |
(Ezzoud)
|
1993.11.06 |
サンタアニタ |
ブリーダーズカップ・ターフ |
G1 |
芝12f |
5着 |
W.スウィンバーン |
3 3/4馬身 |
Kotashaan
|
1994.05.29 |
ロンシャン |
イスパーン賞 |
G1 |
芝1850m |
4着 |
W.スウィンバーン |
3馬身 |
Bigstone
|
1994.07.31 |
ドーヴィル |
アスタルテ賞 |
G2 |
芝1600m |
1着 |
W.スウィンバーン |
3/4馬身 |
(Ski Paradise)
|
1994.08.27 |
アーリントンパーク |
ビヴァリーD・ステークス |
G1 |
芝9.5f |
1着 |
W.スウィンバーン |
1/2馬身 |
(Flawlessly)
|
1994.10.15 |
ニューマーケット |
チャンピオンステークス |
G1 |
芝10f |
5着 |
W.スウィンバーン |
1馬身 |
Dernier Empereur
|
1994.11.05 |
チャーチルダウンズ |
ブリーダーズカップ・ターフ |
G1 |
芝12f |
2着 |
W.スウィンバーン |
1 1/2馬身 |
Tikkanen
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引退後
引退後は故郷のゲインズボローファームで繁殖入りしたが目立った成績をあげた産駒はでていない。なお、日本に輸入された産駒のボシンシェからは東海ステークスなどを勝ったグレンツェントが出ている。
血統表
外部リンク