バーデン=バーデン
バーデン=バーデン(標準ドイツ語:Baden-Baden, アレマン語:Bade-Bade(バーデ=バーデ))は、ドイツ連邦共和国のバーデン=ヴュルテンベルク州に属する都市。人口は約5万4千人。 ヨーロッパ有数の温泉地として幅広く知られ[1]、ローマ時代の浴場跡が残っている。ドイツ語で、バーデン(Baden)という語自体が、「入浴(する)」を意味しており、そこからバーデンという地名がついた。1931年、多く使われていたバーデン=イン=バーデン(Baden-in-Baden)という表現が縮まって、バーデン=バーデンが街の名称となった。 日本では永田鉄山、岡村寧次、小畑敏四郎のバーデン=バーデンの密約で知られる。 概要シュヴァルツヴァルト(黒い森)の北部に位置する。ヨーロッパ有数の観光、保養都市であり、街の財政もこれに多くを依存している。街には競馬場もある。元は南西ドイツ放送(SWF)の放送局があり、現在は南ドイツ放送とSWRに統合され会長室はシュトゥットガルトに移ったが、放送のプロダクションは依然としてここを主に続けられている。 近隣の都市としては、約40キロ南西にフランスのストラスブール(シュトラスブルク)、30キロ北にカールスルーエ、約90キロ南にフライブルクが位置している。約20キロ東にカルフがある。 住民構成東部および北部には高地ドイツ語のうち上部ドイツ語に属する上部フランケン語の一方言の南フランケン語を話すフランケン人が、西部および南部にはアレマン語の一方言の低地アレマン語を話すアレマン人が多い。その他にバーデン語も話される。 歴史古代から温泉地として知られていた。17世紀末、プファルツ継承戦争に際してフランス軍の侵入を受けたため一時荒廃した。長らくバーデン辺境伯領の支配下にあり、1806年よりバーデン大公国(バーデン辺境伯領が昇格)の支配下におかれた。 19世紀に入り、鉄道など交通網の整備が進むと、庶民の娯楽としての旅行が普及し、多くの観光客が訪れるようになった。著名人もこの地で保養することが多く、音楽家のヨハネス・ブラームス、クララ・シューマン、ヨハン・シュトラウスらが有名である。フランスの作曲家で指揮者のピエール・ブーレーズはここが若い頃からこの地が気に入り在住している。指揮者のヴィルヘルム・フルトヴェングラーはここで肺炎に冒されて死去、細菌学に多くの功績を残したロベルト・コッホもこの地で没している。 観光ドイツ有数の温泉地であるほか、ゴルフやテニスなどのスポーツを楽しむこともできる。毎年5・8・10月には、近郊のイフェツハイムで競馬が開催される。ハイキング、登山やスキーにも好適[2]。近郊のフレーマースベルク (Fremersberg)には18ホールのゴルフコースがある[3]。 主要な観光地:
姉妹都市出身者
脚注
参考文献
関連項目
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