バーレーワインバーレーワイン(あるいはバーレイワイン[1])は、エールの一種であり、19世紀のイングランドで醸造されたビールを起源とするアルコール度数の強いビールのスタイルの1つ。 概要19世紀のイギリスが発祥とされる[2](2016年から300年以上前とする説もある[3])。イギリスでは気候の関係でブドウが生産できず、フランスワインの人気に嫉妬してワイン並みにアルコール度数が高く、年単位での長期熟成が行えるバーレーワインが開発されたとされている[2][4]。また、ワイン同様に熟成期間が長いほど価値が高いという[2]。 ワインと同じぐらいの強さという意味でバーレーワイン(英語: barley wine、日本語直訳:麦のワイン、大麦のワイン[3][4])と呼ばれる。しかし、ブドウではなく麦芽から造られるためワインではなくビールである。アメリカ合衆国では、バーレーワインが「barley wine-style ales」と呼ばれるのもこの理由から。このことは、バーレーワインが麦から造ったビールであり、ワインではないということを示している。また、日本の酒税法上でもビールである[3]。 特徴通常のビールのアルコール度数は約5%であり、出来立てを楽しむことが多い[3]。これに対し、バーレーワインのアルコール度数は7%から14%が一般的であり、長期熟成させることが特徴である[3]。 使用される麦芽の量や、種類も通常のビールより多くなるため、濃厚で複雑な香りを産む[3]。香りはドライフルーツにも例えられ、ウィスキーやブランデーとも似てくる[3]。炭酸も弱めであり、長期熟成によって苦み、甘味、アルコール感、エステル香のバランスが良い[3]。 熟成期間が通常のビールの6倍以上かかるため、熟成に用いるタンクの占有期間も長く、維持管理コストがかさむこと、出荷頻度が低下することなどから、日本で製造しているメーカーは多くない[1]。 バーレーワインの特性日本のバーレーワインの例
ウィートワインウィートワイン(英語: Wheat wine)は、バーレーワインが主に大麦を主原料にして造られるのに対し、小麦を主原料にして造られる高アルコールビールのスタイル。バーレーワイン同様に長期熟成が可能[4]。 1980年代にアメリカ合衆国で誕生した。日本ではサンクトガーレン[4]などが製造販売している。 関連項目脚注・出典
外部リンク |