ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社Human Metabolome Technologies, Inc.
種類
株式会社 市場情報
本社所在地
日本 〒 997-0052山形県 鶴岡市 覚岸寺水上246-2 設立
2003年 7月1日 業種
サービス業 法人番号
5390001008172 事業内容
バイオマーカー事業 メタボローム 解析事業 メタボロミクスキット事業 代表者
代表取締役社長 橋爪克仁 資本金
14億4748万4千円 発行済株式総数
5,809,700株 売上高
連結:9億1418万円 単体:8億7972万8千円 営業利益
連結:△4333万2千円 単体:1億8068万4千円 純利益
連結:△6191万3千円 単体:△6615万8千円 純資産
連結:18億5941万3千円 単体:18億5850万円 総資産
連結:20億2204万7千円 単体:20億0744万2千円 従業員数
連結:54人 単体:46人 決算期
3月31日 主要株主
冨田勝 7.31% 曽我朋義 3.94%荘内証券 2.84% 西岡孝明 2.81%平田牧場 2.57% (2016年3月31日現在) 主要子会社
#関連会社 参照 外部リンク
https://humanmetabolome.com/ 特記事項:財務データ等は2017年3月末現在[ 1] テンプレートを表示
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 は、日本 のバイオベンチャー 企業の一つ。世界で唯一CE-MS(キャピラリー電気泳動-質量分析計)によるメタボローム 受託解析を提供している。略称はHMT 。
概要
ヒューマン・メタボローム ・テクノロジーズは、慶應義塾大学先端生命科学研究所 所長の冨田勝 および教授の曽我朋義 によって設立された慶應義塾 が初めて出資したベンチャー企業[ 2] 。主な事業内容はCE-MSによるメタボローム の受託解析である。
2013年 12月24日 、東証マザーズ に上場した[ 3] [ 4] [ 5] 。
大うつ病性障害(うつ病 )の診断に役立つバイオマーカー を発見し、実用化を図るため試薬メーカーと診断キットを開発中である[ 6] 。
沿革
2002年、創業者の一人である曽我朋義 (慶應義塾大学先端生命科学研究所教授)が、メタボローム を短時間で一斉に測定する分析技術、キャピラリー電気泳動 -質量分析 (CE-MS)法を開発した。メタボローム測定で従来から利用されていたGC-MS法やLC-MS法は特定の代謝物質だけしか分析できない、あるいは分析処理が煩雑といった課題があったが、曽我により開発されたCE-MSによるメタボローム測定法は、イオン性の代謝物質を一度に千種類以上、約30分で測定することができる。この新技術を幅広い分野で実用化するため2003年7月、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズが設立された。
2003年 7月1日 - 設立。
2004年
1月 - ミツカン グループ本社と共同研究契約を締結。
6月 - 味の素 株式会社と共同研究契約を締結。
2005年
2006年
1月 - 山形しあわせ銀行 振興基金より、しあわせ産業賞受賞。
5月 - 米Agilent Technologies社と「Agilent-HMT CE-TOFMSメタボロームソリューションシステム」の販売を開始。
2007年
4月 - 慶應義塾大学 との共同研究 大腸菌オーム解析の論文がサイエンス 誌に掲載[ 7] 。
6月 - 枯草菌 の胞子形成期における集団不均一性のメカニズムを解明[ 8] 。
9月 - 無料測定キャンペーンを展開。メタボローム技術への門戸を広げる。
12月 - 史上最大級のメタボロームマップにより微生物 の飢餓応答 の仕組みを解明[ 9] 。
2008年
2月 - 代表取締役社長に菅野隆二をアジレント・テクノロジー より招聘。
3月 - 「タンパク質 リン酸化 ディスプレイ法の開発」が科学技術振興機構 (JST)育成研究として採択。
5月 - 「遺伝子産物の機能同定方法及び結合物質同定方法」が特許庁の特許原簿に登録。
6月 - 米Agilent Technologies社と「Agilent-HMT CE-TOFMSメタボロームソリューションシステム」の新製品を発売。
8月 - 創立5周年を記念し地元鶴岡の児童を対象とした「こども科学実験教室 」の実施を開始。
2009年
2010年
4月 - 新エネルギー・産業技術総合開発機構 による次世代戦略技術実用化開発助成事業に「うつ病血液マーカーを用いた臨床検査キットの開発」が採択。朝日新聞(2011年5月21日)によれば「うつ病 患者は、血漿(けっしょう)中の「エタノールアミンリン酸 」の濃度が低いことを見つけた。」と2011年5月22日 に日本生物学的精神医学会で発表する[ 10] [ 11] 。
7月 - 東北経済産業局 による「平成22年度中小企業等の研究開発力向上及び実用化推進のための支援事業」の助成先として採択。
9月 - 「タンパク質のプロテオーム定量分析方法及び装置」が特許庁の特許原簿に登録。
2011年
2月 - 「うつ病のバイオマーカー、うつ病のバイオマーカーの測定法、コンピュータープログラム、及び記憶媒体」が国際公開。
2月 - 高脂血症マーカーの発見とそのメカニズムを解明[ 12] 。
3月 - 東京事務所を中央区 八丁堀 へ移転。
6月 - 「大腸癌のバイオマーカー、および、大腸癌のバイオマーカーの測定法」が国内公開。
7月 - 株式会社マンダム との共同研究により、腋臭のタイプに影響すると考えられる成分を発見しニオイタイプのパターン化に成功。
2012年
1月 - 協同乳業 株式会社等との共同研究により、腸内常在菌が産生する物質の全貌を明らかに[ 13] 。
2月 - 東北経済産業局による平成23年度3次予算「震災復興技術イノベーション創出実証研究事業」に採択。
5月 - がん代謝に関する解説論文がサイエンス 誌に掲載[ 14] 。
7月 - 高速液体クロマトグラフィー-飛行時間型質量分析装置による受託解析サービスを開始。
8月 - キャピラリー電気泳動-三重四重極型質量分析装置を用いたメタボローム解析サービス「シー・スコープ」を発売。
11月 - マサチューセッツ州 ケンブリッジ に米国法人Human Metabolome Technologies America, Inc.を設立。
2013年
4月 - 協同乳業株式会社等との共同研究により、腸内常在菌が大脳代謝系に影響を与えていることを明らかに[ 15] 。
10月 - 「うつ病のバイオマーカー、うつ病のバイオマーカーの測定法、コンピュータープログラム、及び記憶媒体」が日本において特許登録。
12月24日 - 東証マザーズ に上場。
2015年
2月20日 - 特許登録した血液バイオマーカー使用し、鬱病か否かを検査する委託契約を東横恵愛病院(川崎市 )及び、保健科学研究所(横浜市 )と締結[ 16] 。
2016年
事業内容
顧客から試料を受け取り、試料中の代謝物質を分析しレポートする。
アジレント・テクノロジー製CE-(Q)TOF MSを購入の顧客を対象にインハウスメタボロミクス をサポートする。
関連会社
連結子会社
Human Metabolome Technologies America, Inc. (米国ボストン市 )
HMTバイオメディカル株式会社(神奈川県横浜市)
脚注
^ “第14期有価証券報告書 ” (PDF). ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 (2017年6月27日). 2017年9月22日 閲覧。
^ 日経産業新聞 Editor’s Choice (2014年4月10日). “社員の「うつ」、血液で見抜く 早期発見へ” . 日本経済新聞. https://www.nikkei.com/article/DGXNZO69636370Z00C14A4X11000/ 2014年6月27日 閲覧。
^ “新規上場会社概要 ” (PDF). 株式会社東京証券取引所 (2013年11月22日). 2013年12月6日 閲覧。
^ “鶴岡のHMTが東証マザーズ上場へ 慶大先端研発のバイオベンチャー” . 山形新聞. (2013年11月23日). http://yamagata-np.jp/news/201311/23/kj_2013112300545.php 2013年12月6日 閲覧。
^ “〔株式マーケットアイ〕新興株市場は軟調、個人の税対策売り続く” . ロイターニュース. (2013年12月24日). http://jp.reuters.com/article/jpmarket/idJPL3N0K30ZH20131224?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0 2013年12月25日 閲覧。
^ “<Eパーソン>血液でうつ病診断へ HMT 菅野隆二社長” . 河北新報. (2015年8月6日). http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201508/20150806_12065.html 2015年8月14日 閲覧。
^ Ishii N, Nakahigashi K, Baba T, Robert M, Soga T, Kanai A, Hirasawa T, Naba M, Hirai K, Hoque A, Ho PY, Kakazu Y, Sugawara K, Igarashi S, Harada S, Masuda T, Sugiyama N, Togashi T, Hasegawa M, Takai Y, Yugi K, Arakawa K, Iwata N, Toya Y, Nakayama Y, Nishioka T, Shimizu K, Mori H, Tomita M. (2007). “Multiple high-throughput analyses monitor the response of E. coli to perturbations.”. Science 316 (5824): 593-7. PMID 17379776 .
^ Morohashi M, Ohashi Y, Tani S, Ishii K, Itaya M, Nanamiya H, Kawamura F, Tomita M, Soga T. (2007). “Model-based definition of population heterogeneity and its effects on metabolism in sporulating Bacillus subtilis.”. J Biochem. 142 (2): 183-91. PMID 17545249 .
^ Ohashi Y, Hirayama A, Ishikawa T, Nakamura S, Shimizu K, Ueno Y, Tomita M, Soga T. (2008). “Depiction of metabolome changes in histidine-starved Escherichia coli by CE-TOFMS.”. Mol Biosyst. 4 (2): 135-47. PMID 18213407 .
^ 岡崎明子 (2011年5月21日). “血液でうつ病診断、簡便な検査法開発 リン酸濃度を測定” . 朝日新聞 (朝日新聞社). http://www.asahi.com/health/news/TKY201105200691.html 2011年5月21日 閲覧 . "うつ病患者は、血漿(けっしょう)中の「エタノールアミンリン酸」の濃度が低いことを見つけた。"
^ “「うつ病の血液診断」の光と陰 会社の健康診断に「うつ病」の項目が入ったら” . 日経ビジネスオンライン . (2011年9月16日). http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20110913/222622/ 2013年12月6日 閲覧。
^ Ooga T, Sato H, Nagashima A, Sasaki K, Tomita M, Soga T, Ohashi Y. (2011). “Metabolomic anatomy of an animal model revealing homeostatic imbalances in dyslipidaemia.”. Mol Biosyst. 7 (4): 1217-23. PMID 21258713 .
^ Matsumoto M, Kibe R, Ooga T, Aiba Y, Kurihara S, Sawaki E, Koga Y, Benno Y. (2012). “Impact of Intestinal Microbiota on Intestinal Luminal Metabolome” . Sci. Rep. 2 : 233. PMID 17379776 . http://www.nature.com/srep/2012/120125/srep00233/full/srep00233.html .
^ Tomita M, Kami K. (2012). “Cancer. Systems biology, metabolomics, and cancer metabolism.” . Science. 336 (6084): 990-1. PMID 22628644 . http://www.sciencemag.org/content/336/6084/990.summary .
^ Matsumoto M, Kibe R, Ooga T, Aiba Y, Sawaki E, Koga Y, Benno Y. (2012). “Cerebral low-molecular metabolites influenced by intestinal microbiota: a pilot study.” . Front Syst Neurosci. 7 : 9. PMID 23630473 . http://www.frontiersin.org/Systems_Neuroscience/10.3389/fnsys.2013.00009/full .
^ “うつ病、血液分析から診断 鶴岡のHMTが開発” . 河北新報. (2015年2月21日). http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201502/20150221_52034.html 2015年8月14日 閲覧。
^ “ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ、子会社設立” . M&A Times. (2015年12月10日). http://ma-times.jp/24834.html 2016年5月28日 閲覧。
^ “うつ病指標、早期実用化へ 鶴岡HMTがエムスリーと業務提携” . 山形新聞. (2016年5月25日). http://www.yamagata-np.jp/news/201605/25/kj_2016052500559.php 2016年5月28日 閲覧。
^ “ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ、エムスリーと資本業務提携” . M&A Times. (2016年5月24日). http://ma-times.jp/35617.html 2016年5月28日 閲覧。
外部リンク