プラズマ砲プラズマ砲(プラズマほう、Plasma weapon)は、プラズマを投射するための指向性エネルギー兵器または光学兵器(プラズマ兵器[1][2])である。似たものでは電荷した粒子を磁力で投射する荷電粒子砲があるが、一部SF作品では混同も見られる。 レールガンと類似した、プラズマを利用して弾丸を加速・発射させる類の兵器(Plasma-powered cannon)も「plasma cannon」とも呼ばれるが、本項で解説するプラズマ砲とは異なる。 概要この兵器はプラズマの性質上、物体に触れると急速にそのエネルギーを周囲に与えてプラズマ状態ではなくなってしまうため、大気中で使用するためには何等かの方法でエネルギーが逃げるのを防がねばならず、真空中ではプラズマ状態にある物質が拡散してしまわないよう、やはりなんらかの方法でプラズマを閉じ込めなければならない。プラズマは磁界によって閉じ込めることが可能なので磁界によって絞り込んでビームにしたり、逆に磁界でプラズマビームを防ぐといった設定がよく用いられる。 プラズマは気体・液体・固体の三相に近年になって新たに加えられた物質の状態であるが、極めて多くのエネルギーを持つため、これを投射された対象に大量の熱エネルギーを与える。このエネルギーにより対象を破壊するわけであるが、先述の通り大気中では空気(気体)へエネルギーが逃げてしまうためにエネルギー効率が悪く、古くから構想されている兵器にもかかわらず、他のエネルギー兵器同様に実用化はされていない。 ただ、このプラズマを利用した溶接・溶断を行う工業・産業用の機械は存在している(プラズマ切断やアーク溶接などを参照)。このため、一部のSF作品では溶接に用いられる技術として酸化を防ぐための不活性ガスを噴射しての溶接を参考に、まず不活性ガスを対象に噴射してその中でプラズマを飛ばすというアイデアを見せている。 その一方、プラズマ状態を密封したカプセルを射出するものや、核となる装置でプラズマを生成させながら対象に衝突させるなどのアイデアも存在し、実在していないだけに様々な形態のものが発案されている。 登場する作品
脚注
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