ラジャ・ナインゴラン
ラジャ・ナインゴラン(Radja Nainggolan, 1988年5月4日 - )は、ベルギー・アントウェルペン出身のサッカー選手。バヤンガラFC所属。元ベルギー代表。ポジションはMF。 経歴キャリア初期2000年からジェルミナル・ベールスホットのユースチームでキャリアをスタートさせ、2004年にイタリアのピアチェンツァ・カルチョのユースチームでプレーし、2007年にトップチーム昇格した。 カリアリ2010年1月27日、セリエAのカリアリ・カルチョに買取オプション付きでレンタル移籍し、同年2月7日のインテル戦でセリエAデビュー。2010年6月21日に共同保有でカリアリに完全移籍すると、2010-11シーズンからはレギュラーに定着。同年10月31日のボローニャFC戦でセリエA初得点を挙げた。2011年1月31日には共同保有の残り半分の権利もカリアリが買い上げた。2011-12、2012-13シーズンもレギュラーとしてコンスタントに活躍し、2013年10月5日には2016年まで契約を延長した[2]。 ASローマカリアリでの活躍からユヴェントスやACミラン、インテル、SSCナポリやマンチェスター・シティ、ゼニト・サンクトペテルブルクといった国内外の強豪から興味を示されるが、2014年1月7日、ASローマにシーズン後に600万ユーロでの共同保有権買取のオプションつきレンタル移籍が決定[3]。背番号は44番。ケヴィン・ストロートマンの離脱もありレギュラーに定着し[4]、2013-14シーズン終了後には共同保有オプションが行使された[5]。また背番号は4番となった。 2014-15シーズンは35試合に出場し5得点を挙げる活躍でローマの2位、チャンピオンズリーグストレートインに貢献[5][6]。シーズン終了後にはローマから唯一セリエAベストイレブンに選出された。また2015年6月24日にローマがカリアリから残りの共同保有権を900万ユーロで買い取ったことでローマに完全移籍[5][6]、2020年まで契約を延長した[7]。シーズン後にはローマのアジアツアーで父親の母国であるインドネシアを訪れた[7]。 2015-16シーズンも36試合に出場し6得点を記録し、2シーズン連続でセリエAベストイレブンに選出された。 2016-17シーズンは前シーズン途中から就任したルチアーノ・スパレッティの元で攻撃的なポジションを任されたことにより37試合の出場でキャリアハイとなる11得点7アシストを挙げた[4]。シーズン終了後にはスパレッティが就任したインテルや、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドなどへの移籍が噂されたが、ローマと2021年まで契約を延長し残留した[8][4]。 UEFAチャンピオンズリーグ 2017-18準決勝のリヴァプール戦2ndレグでは、自身のパスミスからボールを奪われ失点に関与した。その後、試合終盤に2得点を記録したが、チームは敗退した。試合後、自身のSNS上で自身のミスを謝罪した[9]。 インテル・ミラノ2018年6月26日、インテル・ミラノに移籍することが発表された[10]。移籍金は3800万ユーロで、将来インテルから移籍する際には、移籍金の10パーセント(ただし、最大で200万ユーロまで)がローマに譲渡されることになる[11]。契約は4年間。 2018-19シーズン終了後、アントニオ・コンテが監督に就任すると、素行の問題から構想外となった[12]。 カリアリへ復帰2019年8月5日、カリアリ・カルチョに2020年6月30日までのレンタルで移籍した[13]。10月20日、S.P.A.L.戦でミドルシュートによってカリアリ復帰後初ゴールを挙げた[14]。2019年11月はセリエAで2得点3アシストを記録し、セリエA月間MVPに選ばれた[15]。2020-21シーズンには一度インテルに復帰するも、コンテの構想外に変わりはなく、2020年12月にカリアリに再復帰した[16][17]。2021年8月10日、インテルとの契約を双方同意の上で解消したことが発表された[18][19]。 ロイヤル・アントワープ2021年8月14日、2年契約でロイヤル・アントワープFCに加入した[20][21]。 2022年10月17日、15日に行われたスタンダール・リエージュ戦で試合前にベンチで電子タバコを吸っていたことにより、クラブからナインゴランの無期限追放処分が発表された[22]。 S.P.A.L.2023年1月30日、セリエBのS.P.A.L.がナインゴランの獲得を発表した[23]。 バヤンガラ代表経歴ベルギー代表の各世代の代表としてプレーした後、2009年5月29日、キリンカップサッカーのチリ戦でA代表初キャップを記録。2014年3月5日のコートジボワールとの親善試合で代表初得点を挙げた。しかし、当時の代表監督マルク・ヴィルモッツと起用法を巡って対立し、2014 FIFAワールドカップの最終メンバーから落選した。 UEFA EURO 2016ではレギュラーとしてプレーし、スウェーデン戦で1-0での勝利の決勝点となるミドルシュート[25][26]、敗退した準々決勝のウェールズ戦でも先制のミドルシュートを決める[27]など大会2得点を挙げる活躍をみせた。しかし、準々決勝でウェールズに敗れ、確執が根深かったヴィルモッツは解任された。 EURO 2016後にベルギー代表監督に就任したロベルト・マルティネスの元では先述の喫煙問題[28][29]や練習への遅刻など規律面で確執があり、2016年10月と11月には代表招集外となった[28]。2017年8月に代表招集外となった際にはマルティネスはナインゴランの招集外について「コンディション面の問題」としたもののこうした確執が原因と報道され、ナインゴラン自身も落胆し代表引退を示唆する発言をした[29][30]。2018年5月に発表された2018 FIFAワールドカップに出場するベルギー代表にナインゴランは含まれず、発表後、自身のSNS上で代表からの引退を表明した[31]。 プレースタイル攻守に優れた万能型ミッドフィールダーである[29]。自陣のペナルティエリアから相手のペナルティエリアまで試合を通してアップダウンが行える「ボックス・トゥ・ボックス」の選手。豊富な運動量や競り合いの強さ、守備への貢献度をが持ち味[1][32]。積極的に狙っていく事が多いミドルシュートの威力は強烈で、中盤でボールを奪ってから一人でゴールを決めることができる。2016-17シーズンはキャリアハイとなる公式戦14ゴールを決めている。元はトップ下の選手で、ロナウジーニョに憧れていた[33]。 人物
個人成績
代表数国際Aマッチ 30試合 6得点(2009年-2018年)
代表での得点
タイトル個人
代表大会
脚注
外部リンク
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