娼婦たちの晩餐〜ライヴ(Nighthawks at the Diner)は、トム・ウェイツが1975年に発表したアルバム。通算3作目。全曲とも当時は未発表だった新曲(一部はデビュー前にデモ・テープが作られていた)で、録音もレコーディング・スタジオで行われたが、内容は観客を前にしたライヴ演奏という、変則的な体裁の作品[1]。
解説
プロデューサーのボーンズ・ハウは、トムのステージ・パフォーマンスを高く評価しており、ステージの様子をアルバムに収録することを発案して、レコーディング・プラント・スタジオをナイトクラブのような内装にする。観客は、マネージャーのハーブ・コーエンが友人たちを集めた[2]。この「スタジオ内でのライヴ」は2晩行われ、その音源をレコード化して発売。アナログ盤は2枚組だったが、CDでは1枚にまとめられた。
楽曲の合間は「イントロ」と題されているが、この時も演奏やポエトリー・リーディングは行われている。「ベター・オフ・ウィズアウト・ア・ワイフ」(直訳すると「妻はいない方がいい」の意味)に入る前にピアノで結婚行進曲を演奏するという、皮肉めいた演出もなされている。トムは、本作の制作に当たって、ジャック・ケルアックとスティーヴ・アレンが連名で発表したアルバム『ケルアック/アレン』(1957年)を参考とし、「演奏をバックにしゃべっているような曲をやろうと思った」と語っている[2]。
「ビッグ・ジョーとファントム309」は、カントリー歌手のレッド・ソヴァインが1967年にヒットさせた曲のカヴァー。「スペア・パーツ」は、後に歌手デビューを果たすことになるトムの友人、チャック・E・ワイスとの共作。
収録曲
特記なき楽曲はトム・ウェイツ作。
- (オープニング) - "(Opening Intro)" - 2:59
- エモーショナル・ウェザー・リポート - "Emotional Weather Report" - 3:43
- (イントロ) - "(Intro)" - 2:18
- 霧の夜に - "On a Foggy Night" - 3:49
- (イントロ) - "(Intro)" - 1:55
- タマゴとソーセージ - "Eggs and Sausage (In a Cadillac with Susan Michelson)" - 4:13
- (イントロ) - "(Intro)" - 3:22
- ベター・オフ・ウィズアウト・ア・ワイフ - "Better Off Without a Wife" - 3:53
- 娼婦からのハガキ - "Nighthawk Postcards (From Easy Street)" - 11:27
- (イントロ) - "(Intro)" - 0:55
- ビールと女 - "Warm Beer and Cold Women" - 5:21
- (イントロ) - "(Intro)" - 0:48
- パットナム・カウンティ - "Putnam County" - 7:34
- スペア・パーツ I - "Spare Parts I (A Nocturnal Emission)" (Tom Waits, Chuck E. Weiss) - 6:23
- ノーバディ - "Nobody" - 2:49
- (イントロ) - "(Intro)" to "Big Joe and Phantom 309" - 0:41
- ビッグ・ジョーとファントム309 - "Big Joe and Phantom 309" (Tommy Faile) - 6:30
- スペア・パーツ II・アンド・クロージング - "Spare Parts II and Closing" (T. Waits, C. Weiss) - 5:14
参加ミュージシャン
脚注
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スタジオ・アルバム | |
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ライヴ・アルバム | |
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サウンドトラック | |
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レーベル | |
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関連項目 | |
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