弁護士ビリー・マクブライド『弁護士ビリー・マクブライド』(Goliath)は、Amazonビデオによるアメリカ合衆国の弁護士テレビドラマシリーズである。ビリー・ボブ・ソーントンが主演を務める[1]。 概要主人公のビリー・マクブライドはかつて巨大弁護士事務所を創設したエリート弁護士であったが、挫折し零落している。家族と別れ、酒におぼれてうらぶれたモーテル暮らしをしながら、しいたげられた人間や友人たちのために弁護士としてゴリアテ(原題:Goliath)のごとき巨大な敵と戦う。 各シーズンは8話を通して一つの事件を扱う。シーズン1は2016年10月13日に配信開始された[2][3]。2017年2月15日、シーズン2の製作が発表された[4]。シーズン2は2018年6月15日から配信された[5]。2018年12月11日、シーズン3の製作が発表され[6]、2019年10月4日に配信された[7]。2019年11月14日、最終シーズン4の製作が発表され[8]、2021年9月24日に配信された。 主演のソーントンは本作で2017年ゴールデングローブ賞テレビドラマ部門男優賞(ドラマ部門)を受賞した。 登場人物メイン
リカーリング
あらすじシーズン1のあらすじシーズンはロサンゼルスを舞台とする。かつては優秀な弁護士であり、成功した巨大な弁護士事務所の創立者の一人である弁護士ビリー・マクブライドは、現在は事務所を辞めてモーテルに住み、アルコール中毒となっている。元妻ミシェルは事務所のパートナーとして残る。 ビリーは巨大兵器製造企業の従業員ラーソンの爆死事件の訴訟を依頼され、ゴリアテのような巨大企業とその弁護をする古巣の事務所と戦う。事務所のもう一人の創設者ドナルドはビリーを激しく憎み、ことあるごとに妨害する。 ラーソンの姉である依頼人は殺され、ビリーと友人たちも危険にさらされる。ビリーはラーソンの息子を新たな依頼人とし、自殺ではないことを立証しようとする。やがて企業が違法な兵器の実験を行っていたことが分かる。 ビリーを狙っていた男の死体がビリーの車のトランクから見つかる。危機に陥ったビリーは審理を急ぎ、企業の経営者とドナルドを証人として召喚する。だがドナルドは脳卒中で寝たきりとなり証言が不可能となる。被告側の弁護士キャリーはビリーとその証人たちを攻撃し、真相は明らかにならないままとなる。ビリーは不利な状況に置かれるが勝訴し、巨額の賠償金を勝ち取る。企業にはFBIの捜査の手が入る。依頼人を殺したのはドナルドの仕業であることが分かる。 シーズン2のあらすじロサンゼルスを舞台とする。ビリーは相変わらず酒浸りでモーテル暮らしを続ける。娘のデニスがロンドンからロスに戻る。二人の息子を殺されたばかりの、友人のオスカー・スアレスの末息子フリオがギャングの殺人容疑で逮捕され、そのアリバイを証言する直前にオスカーが殺される。市会議員で市長の座を狙うマリソル・シルヴァは知り合いのフリオを救おうとするが、支持者のワイアットに反対される。ビリーはパティとともにフリオの弁護を引き受け、ブリタニーを助手とする。マリソルはビリーと親密になる。 ギャングの殺人を依頼したのはワイアットと手下のルーミスであり、黒幕には麻薬カルテルを運営するガブリエルという男がいることがわかる。ビリーとパティは真犯人を探すが、担当のローマン刑事は親友のルーミスと結んで妨害する。ビリーは容疑者を確保するためにFBIのクレイトン捜査官に協力を求める。外科手術を趣味とするガブリエルは人間の足を自ら切断する場面をワイアットに見せ、切断した容疑者の頭部をビリーに送り付けて脅す。ローマンはフリオに不利な証拠をでっちあげるがストレスで苦しむ。ワイアットはビリーの弁護の状況を探るためにブリタニーに接近し、義肢をつけた女性に欲情する衝動を告白する。デニスは憧れのマリソルが父と交際していることを知り、マリソルの選挙事務所で働き始める。ローマンはビリーの側に寝返って、フリオの公訴は取り下げられる見込みになる。 マリソルはビリーをメキシコの故郷に招待して義兄のガブリエルに会わせ、その間にガブリエルの手下がローマン一家とルーミスを殺し、自殺に見せかけて拘置所のフリオも殺す。ビリーはメキシコで見知らぬ人々と一軒家に監禁される。 ビリーは脱出してロスに戻り、麻薬カルテルがらみの犯罪を暴こうとするが、人々は口を閉ざし、市長となったマリソルの調査は行き詰まる。ワイアットは逮捕前にガブリエルによって誘拐されて始末される。 シーズン3のあらすじセントラル・バレーを舞台とする。ビリーは水資源を独占しようとする富豪兄妹と戦う。農園を経営するビリーの元ガールフレンドのボビーは水不足と地盤沈下の件でビリーに相談を持ち掛ける。ビリーは断るが、ボビーは陥没した穴に落ちて死ぬ。 パティは妊娠を知る。デニスはマリソルへの憎しみから飲酒に溺れる。ブリタニーは弁護士を目指すがかつての偽証が妨げとなる。 ボビーの夫のジーンに依頼を受けたビリーとパティは水資源の強奪が地盤沈下の原因と疑い、大農園主かつカジノ・ホテル経営者で地元の水道委員長を務めるウェイド・ブラックウッド、その妹でライフスタイル・ブランドを経営するダイアナを調査する。ビリーとパティはボビーの死の責任を問うかわりに、水不足に苦しむ住民のために集団訴訟を起こす。だがジーンは原告から退き、ウェイドに恩恵を受ける住民もしり込みする。ダイアナは手下のジョー・リトルクロウに頼んで、逆らった農園主のロイ・ウィーラーを殺させる。ロイは全遺産をジョーの義理の娘のステファニーに残す。 ビリーはかつてメキシコで共に監禁されたジャネットとともに、かつてウェイドのカジノ・ホテルに来たことを思い出す。ビリーを憎むドナルドの指示でクーパーマン弁護士事務所がウェイドを弁護する。ビリーは初審理で薬物を盛られて幻覚に襲われ、棄却を避けるために無償で弁護をせざるを得ない。審問で、ウェイドはマリソルが署名した秘密協定で州の渇水銀行から無制限に水を得る権利を得たことを認めるが、判事は証言を無効にして裁判は不利となる。 ビリーはダイアナが水を得るために連邦政府の土地に違法に掘削したトンネルを見つけ、その中でダイアナに殺されたジョーの死体に出くわす。ダイアナの養子のアントンは水を放流してビリーを殺そうとする。ウェイドはトンネルを爆破して証拠を消し、ダイアナに罪を被せる。だがビリーはウェイドの関与の証拠を見つけ、秘密保持を条件として多額の賠償金での和解を強いる。 ビリーはデニスを通じて、マリソルの関与の情報をマスコミに流して辞任を招く。パティは実の母に会う。ダイアナはウェイドを毒殺し、ビリーを撃つが、ステファニーに復讐される。 シーズン4のあらすじサンフランシスコを舞台とし、ビリーは巨大な製薬会社を相手に薬害訴訟を闘う。パティは大手弁護士事務所マーゴリス&トゥルーに勤め、オピオイド系の鎮痛剤トリマドンの強い依存性をめぐって巨大製薬会社ザックス社、ティリンジャー社、ラッセル社相手の訴訟を扱う。事務所の共同創業者の一人で、娘を依存症で失ったトム・トゥルーはザックス社を憎んで追及するが、何者かに襲撃されて失踪する。銃傷から回復したビリーが、亡き創業者の娘でもう一人の代表であるサム・マーゴリスに呼ばれて代理となりチャイナタウンに滞在する。近所に住むフランクと知り合いになる。ビリーはしばしば西部劇の街ハドリービル、父、そして娘デニスの幻を見る。 難病を患うサムは事務所の負債に悩み、密かに3社と通じて和解金と顧問契約を得る代わりに、裁判を回避して3社の不利な情報を隠蔽しようとする。ビリーは同僚のロバート・ベッテンコートやパティらとともに交渉し、やすやすと多額の和解金を得る。パティは望み通り事務所のエクィティ・パートナーに選ばれる。失踪中のトムはビリーに会い、25年前にザックス社が、クーパーマン・マクブライド時代のビリーの顧客であったため、利益相反によりザックス社を裁判で追及できないことを知らせる。サムがビリーを罠にかけるため、友人であるパティを雇ったことが分かる。その後トムはロバートにメッセージを残している間に、襲われて殺される。 ザックス社の経営者ジョージは、かつて会社から追放した兄で創業者のフランクの娘で、開発部門を率いるケイトに、製品の強い依存性について警告されるも無視する。ケイトは父親代わりだったジョージへの愛と良心のはざまで悩み、ビリーに依存性のことを教える。ジョージはケイトを解雇する。 ビリーは罠にかけられたことを知る。法廷では突然に和解の無効を主張し、事務所を解雇される。聴聞会にかけられて弁護士資格を停止されるが、25年前にザックス社に自分が欺かれていたと主張する。州司法長官はこれを聞き、和解を破棄して裁判を続行するようサムに求める。ブリタニ―がシカゴからサンフランシスコにやって来てビリーを助ける。ビリーはドナルド・クーパーマンに頼み、25年前のデータを得る。パティとロバートはビリーの意向を受け、サムを無視して和解を破棄し、ケイトを内部告発者として裁判を進める。サムはケイトの居場所をジョージにもらす。ジョージは自殺を図ったケイトを精神病棟に入院させ、ビリーを殺そうとする。パティはケイトの代わりにフランクを公判の証人に召喚するが、サムが同席して妨害し、ペトックはフランクの精神病歴を攻撃して信用を貶める。 ビリーはサムにトムの最後のメッセージを聞かせて良心に訴える。回心したサムは法廷で証人のジョージを追及し、依存性を知りながら販売したことを認めさせる。3社の弁護士グリフィン・ペトックはビリーを証人として呼び、サムと話し合いザックス社追及に関わったことで審理無効を求める。サムに代わってパティがビリーに反対尋問を行い、サムが巨額の代償と引き換えに、裁判を妨害していたことを聞きだす。ザックス社は敗訴しさらに巨額の賠償金が課せられるが、サムも司法妨害で罪に問われる見込みとなる。ビリーは疎遠だった娘デニスに再会する。 エピソードシーズン1のエピソード
シーズン2のエピソード
シーズン3のエピソード
シーズン4のエピソード
参照
外部リンク |