愛がこわれるとき
『愛がこわれるとき』(あいがこわれるとき、Sleeping with the Enemy)は、1991年のアメリカ合衆国のサスペンス映画。ナンシー・プライスの小説『逃げる女』を原作としている。監督はジョセフ・ルーベン。脚本はロナルド・バス。ジュリア・ロバーツがローラ・バーニーを演じている。1992年のBMI賞の音楽部門を受賞し、同年のサターン賞でホラー映画賞、音楽賞ならびにジュリア・ロバーツが主演女優賞にノミネートされた。アメリカで公開された1991年2月10日の週でボックスオフィス一位を記録した。 ストーリーローラ(ジュリア・ロバーツ)は愛する恋人のマーティン(パトリック・バーギン)と結婚し、ケープコッドの海辺の豪邸で幸せな生活を送るはずだった。 だが、夫は極度の潔癖症だった上にローラに対する異様なほどの執着心を見せ始め、次第に激しい暴力を振るうようになる。ローラが窓から夫以外の男を見たというだけで夫は彼女を殴り倒し、悲鳴を上げ床に倒れて泣く彼女をさらに罵りながら蹴るのだが、直後、悪びれる様子もなく「君が悪いんだよ」と優しく抱き起こし、プレゼントを買って来て宥めるのだった。何らの自由も与えず自分を支配する恐ろしい夫からは離婚などの手段で逃れることができず、そんな生活に限界を感じたローラは、自らの死を偽装し、新しい人生を歩もうと考える。そして密かに水泳教室に通い、泳ぎをマスターする。 ローラはある晩、夫とその友人と共にヨットでクルーズに出掛けるが、急変した天候の中でヨットから転落、暗黒の海で行方不明に。夫は泳げない妻の死を確信し嘆き悲しむが、実はローラは自宅前の浜辺に泳ぎ着き、用意してあった荷物を持って家を出ていた。家を出る際、外した結婚指輪をトイレに流していたのだが・・・。 ローラはサラと名を変えてアイオワ州のシーダーフォールズに家を買う。そこは夫と暮らしていた誰もいない、ただ水平線が広がるのみの海辺と違い、賑やかな人々で溢れる明るい町だった。そして隣に住む、大学で演劇を教えているという心温かい青年ベン(ケヴィン・アンダーソン)と親しくなるのだが、彼はローラと愛し合おうとした時、異常に怯え泣き出した彼女に驚き、男に何をされたのかと訊く。その日はそのまま何も出来ず別れたが、翌日ローラはベンに全てを打ち明け、幸せな日々が始まる。 だがその頃、夫はローラの”死”以来寄り付いていなかった自宅に戻り、便器の中に流れず残っていた結婚指輪を見つけて彼女が実は生きている事を知った。 妻の裏切りに激怒した夫は私立探偵を雇う。そしてローラが以前亡くなったと言っていた彼女の盲目の母親も実は生きており、アイオワの老人ホームにいる事を突き止めて、そこでローラを待ち伏せする。母親に会いたいローラはベンの助けを借りて男装し、スタッフのふりをして無事に母親の部屋に入る事が出来た。ところが夫は自分は警察だと言ってローラの母親を騙し、彼女がどこにいるかを聞き出した。 夫は遊園地で楽しそうに過ごすローラとベンの姿を見、怒りの上に激しい嫉妬も加わって、狂人のような目で二人を凝視する。そして彼女の留守中に家に侵入すると、雑に置かれてある物を完璧に整頓するなどして自分が来た事がひと目で分かるようにし、彼女が帰宅するのを待ち伏せる。夜、帰宅し室内の様子を見て怯え泣き出したローラに背後から夫が銃を突き付ける。そこへベンが来て夫と揉み合い、ベンは殴られ倒れてしまう。夫は銃を片手にローラを抱き寄せ、結婚指輪を見せて執拗に復縁を迫るが、彼女は隙を見て夫から銃を奪う。夫は怯むが、なおも愛していると言いながら銃を返すよう求め迫ってくる彼をローラは恐怖に震えながら射殺する。意識を取り戻したベンとローラが抱き合うその側で、絶命した夫の手にはローラの結婚指輪が握りしめられていた・・・。 登場人物・キャスト
スタッフ
日本語吹替
出典
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