時間よ止まれ (矢沢永吉の曲)
「時間よ止まれ」(じかんよとまれ)は、矢沢永吉の楽曲で5枚目のシングル。1978年3月21日発売。 制作タイアップCBS・ソニーのプロデューサー・酒井政利が、1977年に電通主催「南太平洋・裸足の旅」に参加[注釈 1]した際に、サモアで記録された「まるで時間が止まっているようだ」という発言から、「時間よ止まれ」というキャッチコピーが決定し、資生堂のキャンペーン・ソングを作ることになった。キャッチコピーの作成は、資生堂宣伝部の小野田隆雄[3]。「時間よ止まれ」という自立した女性をイメージさせるため、異例だが、敢えて"ロックミュージシャン矢沢永吉"に曲を依頼した[3]。当時CBS・ソニー所属の矢沢のマネージャーからの打診もあり、矢沢に依頼する経緯になった。 1977年暮れ、先に矢沢に作曲の依頼があり[3]、絵コンテのイメージを自分の中で昇華させつつ、ツアーの合間を縫って作曲を始めた[3]。作詞は矢沢の推薦で[3]、山川啓介が起用された[3]。 まず作詞家の山川啓介に詞を依頼。その詞が完成したところ、矢沢から「人の詞は歌いたくない」と断りが入るが、何度も説得したら「条件がある。矢沢、この歌は一生歌わないよ」の返答だった[4]。その後、矢沢の代表曲の1つとなっている。 東芝EMI(現・EMIミュージック・ジャパン)時代から、日本のロック黎明期のプロデュースに携わった石坂敬一は「日本のロックが爆発しないのはシングルヒットがないからだ、などと内田裕也や加藤和彦らと言い合っていたら、自身と関係のないCBS・ソニーで『時間よ止まれ』が当たって、それからキャロル系がどんどん当たって、"日本の"ロックと言わなくてもいい時代に80年代以降なっていきました」と述べている[5]。 レコーディング1978年1月、レコーディング[3]。キーボード・坂本龍一、ドラム・高橋幸宏らで、YMOはこの翌月結成された[3]。 チャート成績1978年に資生堂のCMソングに採用され、男性ロックミュージシャンと化粧品メーカーの異色のタイアップは[3]、お茶の間の話題を呼び[3]、大ヒット[3]。64万枚を売り上げ[2]、1978年度年間シングル売り上げ9位(オリコン調べ)を記録した。シングルの累計売上はミリオンセラーを記録[3][6]。テレビ番組「ザ・ベストテン」で初のランクインを果たしたが出演を拒否した[注釈 2]。 資生堂VSカネボウによる化粧品キャンペーンソング対決に於ける資生堂側の代表曲である[7]。以降、様々なCMに起用され、2014年には再び資生堂のCMソングに採用された[8]。 収録曲
レコーディングメンバースタッフ参加ミュージシャン収録アルバム
カバー
関連項目
脚注注釈出典
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