松田美智子 (作家)
日本の作家。本名は同じで、旧姓は熊本。 (まつだ まみ)、 (あめみや さき)の筆名でも執筆している。 (まつだ みちこ、1949年8月7日 -)は、来歴・人物山口県岩国市の出身であり、父は自民党員で地元出身の元総理大臣の地区後援会長であった。学習院女子短期大学英文科在学中にミスコンテストで1位に入賞し、卒業後に金子信雄が主宰する劇団「新演劇人クラブ・マールイ」へ参加した。 1971年5月に劇団で同郷の松田優作と知り合い、6月から東京都世田谷区で同棲を始める。 (ほり まゆみ)の芸名で女優として活動し、TBSテレビ『ポーラテレビ小説』第7作『ひまわりの道』(1971年)などに出演したが、1975年9月21日に優作と結婚し、女優活動を停止した。芸名の真弓を縮め、家庭ではマミと呼ばれていた。 1976年12月25日に長女が生まれるも、優作と熊谷美由紀の不倫が原因で1981年12月24日に離婚。娘の名字は変えたくないとする優作の求めに応じ、離婚後も戸籍は松田の氏を続けている。松田の氏を続けることについて松田優作神話の利用ではないかと批判も受けるが、美智子自身は「これは本名ですから。離婚する際に本人と話し合って決めたことです。べつに松田優作の妻でしたと言って、本が書けるわけでもないし。メディアが書くのは、説明しやすいとか、付加価値がつくということなのかと受け止めています」と発言している[1]。 離婚後はシナリオライターを経て、ノンフィクション作家として活動する。シナリオライター時代は、高名な作家のゴーストライターとして映画の脚本を執筆したこともある[1]。大下英治は、『蘇る松田優作』の執筆にあたり取材対象の美智子に原稿を見せて確認を求めると、美智子の加筆や削除に作家としての才能を認め、優作との生活を書くように[2] 勧めた。これをきっかけに処女作となる『永遠の挑発』を「松田麻妙」名義で綴った。 1994年の『大学助教授の不完全犯罪』以降、犯罪ノンフィクション分野を手掛け、実際に起きた異常な犯罪の裏側を描くことを得手としている。代表作の『女子高校生誘拐飼育事件』は『完全なる飼育』と改題され映画化された。1997年に「雨宮早希」名義で上梓した小説『EM(エンバーミング)』は、のちにシリーズ化された。 著書では、優作が遊廓の一角で生まれ育ったことや韓国籍であることで悩んでいた姿を書いている。優作は『太陽にほえろ!』のレギュラー出演に際して1973年12月に韓国籍から離脱したが、父親の人脈から元総理大臣へ陳情して、優作の日本国籍獲得に協力した。「ファンが語る優作はどこか、漫画的です。血が通っていないというんでしょうか」と語っている。2008年に『越境者松田優作』発表の際に受けたインタビューでは「今後、優作について書くことはないと思います。私の読者には、私が松田優作の妻だったことを知らない人も多いようです。このまま、またそういう状態に戻って小説やノンフィクションを書き続けたいです」と語った[3]。 著書
映像作品
脚注・出典関連項目 |