白井 晃(、1957年5月21日[1] - )は、日本の俳優、演出家。レコンオフィス所属。
京都府出身。大阪府立天王寺高等学校、早稲田大学教育学部卒業。
来歴
父親は電気技師で『プロポーズ大作戦』の「フィーリングカップル5x5」の電光板を作った[2]。立命館大学に在籍の時、たまたま早稲田大学生による演劇を観て「同じ大学生なのに、ここまでできるのか」と感化され、「このメンバーと演劇をやりたい」と思い早大入学を決意。翌年の受験で晴れて合格、入学時より早大演劇研究会に所属。
早大卒業後、電通PRセンター(現・電通パブリックリレーションズ)勤務を経て、1983年12月高泉淳子とともに劇団「遊◎機械/全自動シアター」を結成[3]、1984年3月旗揚げ公演。戯曲の演出および役者として活動する。
1989年から年末には、バイオリニスト・中西俊博を迎え、芝居とジャズ音楽を組み合わせたショー『ア・ラ・カルト 役者と音楽家のいるレストラン』を定期的に公演。(2008年の20周年をもって終了)
2002年10月公演の『クラブ・オブ・アリス』をもって、劇団の解散を発表。制作母体である「遊機械オフィス」は続行し、プロデュース公演を制作。
舞台のほか、テレビドラマ『王様のレストラン』(1995年)以降、映画・テレビドラマ出演も多くなった[3]。テレビドラマ『古畑任三郎』の芳賀刑事役で人気を博す[3]。
三谷幸喜作品に常連出演しており、三谷初のミュージカル作品『オケピ!』の2000年の初演ではサックス奏者を、再演の2003年には真田広之に代わって主演のコンダクター役を演じた。
2014年4月、KAAT 神奈川芸術劇場のアーティスティック・スーパーバイザー(芸術参与)に就任。8月に第1回プロデュース公演『Lost Memory Theatre』が上演。
2016年4月[4]、KAAT神奈川芸術劇場の芸術監督に就任。
2021年3月、KAAT神奈川芸術劇場の芸術監督を退任。
2022年4月[5]、世田谷パブリックシアター芸術監督に就任。
出演
舞台(出演)
- ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン(1989年 - 2008年) ※構成も担当
- 滅びかけた人類その愛の本質とは…(1993年)
- ラストチャンスキャバレー(1994年) ※演出も担当
- S - 記憶のけもの - (2000年) ※演出も担当
- パードレ・ノーストロ(2002年)
- ノーセンス(2002年) ※演出も担当
- オケピ!(2003年)
- うら騒ぎ ノイゼズ・オフ(2005年) ※演出も担当
- アンデルセン・プロジェクト(2006年)
- ヒステリア-あるいは、ある強迫神経症の分析の断片(2007年) ※演出も担当
- ジャックとその主人(2008年)
- ピランデッロのヘンリー四世(2009年) ※演出も担当
- 桜姫(2009年)
- 国民の映画(2011年)
- コクーン歌舞伎、第十三弾 天日坊(2012年)
- 趣味の部屋(2013年)
- オセロ (2013年) ※構成・上演台本・演出も担当
- 兵士の物語 (2013年)
- マクベス (2013年)
- Lost Memory Theatre(2014年) ※構成・演出も担当
- 趣味の部屋 再演(2015年)
- 夢の劇-ドリーム・プレイ(2016年) ※構成・演出も担当
テレビドラマ
映画
テレビアニメ
バラエティ
その他テレビ番組
CM
主な演出作品
舞台(演出)
- イーハトーブの音楽劇 銀河鉄道の夜(1995年 - 1996年)
- ファルスタッフ(1999年)
- ムーン・パレス(2001年)
- ピッチフォーク・ディズニー(2002年)
- ミュージカル 星の王子さま(2003年、2005年)
- 宇宙でいちばん速い時計(2003年)
- 音楽劇 ファウスト(2004年)
- 溺れた世界(2004年)
- ルル〜破滅の微笑み〜(2005年)
- 偶然の音楽(2005年、2008年)
- オペラ 愛の白夜(2006年[6]、2009年[7])
- 血の婚礼(2007年)脚本も担当
- 音楽劇 三文オペラ(2007年)
- 混じりあうこと、消えること(2008年)
- 中国の不思議な役人(2009年)
- エドワード・ボンドの「リア」(2009年)
- オペラ オテロ(2010年)[8]
- ガラスの葉(2010年)
- ジャンヌ・ダルク(2010年、2014年)
- 幽霊たち(2011年)構成も担当
- 天守物語(2011年)
- ミュージカル GOLD -カミーユとロダン (2011年) ※上演台本も担当
- オペラ 魔笛(2012年)[9]
- 幻蝶 (2012年)
- メルセデス・アイス(2012年)※劇団TCアルプに提供、脚色・演出
- 4 four (2012年)
- オペラ こうもり (2013年)[10]
- 音楽劇 ヴォイツェク (2013年)
- オセロ (2013年) ※構成・上演台本・出演も担当
- 9days Queen〜九日間の女王 (2014年)
- ブロードウェイ・ミュージカル アダムス・ファミリー (2014年) ※翻訳も目黒条と共に担当
- テンペスト (2014年)
- 出口なし(2014年)
- ロンドン版 ショーシャンクの空に(2014年)
- マーキュリー・ファー(2015年、2022年)
- ペール・ギュント(2015年)
- No.9-不滅の旋律(2015年、2019年、2020年)
- オペラ フィガロの結婚(2015年)[11]
- レディエント・バーミン(2016年)[12]
- マハゴニー市の興亡(2016年)
- ブロードウェイのミュージカル・ビッグフィッシュ(2017年)
- 春のめざめ(2017年、2019年)[13]
- オーランドー(2017年)
- バリーターク(英語版)(2018年)
- 華氏451度(2018年)
- 恐るべき子供たち(2019年)
- 怪人と探偵(2019年)
- ビッグ・フィッシュ 12chairs version(2019年)
- SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE(2019年)
- 音楽劇 アルトゥロ・ウイの興隆(英語版)(2020年)
- ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~(2020年)
- ボーイズ・イン・ザ・バンド(2020年)
- 銀河鉄道の夜2020(2020年)
- アーリントン(2021年)
- ジャック・ザ・リッパー(2021年)
- 住所まちがい(2022年)
- ある馬の物語(2023年)
- メルセデス・アイス(2023年)
- メディスン(2024年)
- セツアンの善人(2024年)
受賞歴
- 演出家としての受賞
- 平成6年度文化庁芸術祭賞(1994年) - 遊◎機械/全自動シアターとしての受賞[14]
- 第9回読売演劇大賞優秀演出家賞(2001年)
- 第10回読売演劇大賞優秀演出家賞(2002年)
- 第13回湯浅芳子賞翻訳・脚色部門(2005年)
- 第4回WOWOW 勝手に演劇大賞・演出家賞(2013年)- 『オセロ』『音楽劇ヴォイツェック』[15]
- WOWOW 勝手に演劇大賞2015・演出家賞(2016年) - 『No.9-不滅の旋律-』[16]
脚注
関連項目
外部リンク