白雪姫コンプレックス精神分析学者の佐藤紀子が命名した。母親の娘に対する憎悪を意味する概念でもあるが、混同しやすいために白雪姫の母コンプレックスと区別することもある。白雪姫コンプレックスは、1990年代に出現した用語であるが、白雪姫の母コンプレックスの方は、1980年代半ばでも使用が確認されている(佐藤紀子『新版 白雪姫コンプレックス - コロサレヤ・チャイルドの心の中は』金子書房、1995年)。 概論白雪姫の物語は、継母が娘を殺そうとする物語として知られているが、実はグリム童話初版本では実母となっており、実際には実母ではまずいと言うことで、無理矢理に修正されたものであった。
この初版を基にして造られた用語が、白雪姫コンプレックスである。このコンプレックスは、実母や保護されずに育ったために復讐の意味合いをこめ、全く関係ない自分の子供に虐待を加えてしまう状況を作り出すとされる。また、このコンプレックスはその経緯のため、世代を越えて連鎖していくとされる。登場した1990年代半ばは、母親の容姿に関することが主題とされたが、近年[いつ?]は性的虐待に関する話も多くなっている。 非行臨床における実情このコンプレックスは、母親との間で起こるものであり、この同性間の親との葛藤は「少女の非行」にも認められるとされる。一般的にエディプスコンプレックスの逆は「エレクトラコンプレックス」とされるが、実際には女性の同性の親との葛藤としては、こちらの方が的確であるとされる。なお、男子の非行においては、エディプスコンプレックスが認められるケースが多いとされる。 脚注関連項目 |