|
この項目では、神奈川県の自治体について説明しています。当自治体の大字で、便宜上「箱根町」と呼ばれる地域については「箱根 (箱根町)」をご覧ください。 |
箱根町(はこねまち)は、神奈川県西部にあり、足柄下郡に属する町。
箱根峠の東側にあり、箱根温泉や芦ノ湖、箱根神社で有名。
概要
古くからの温泉町である。また、江戸時代には箱根関が置かれた地である。なお、箱根温泉とは湯本、塔ノ沢、大平台、宮ノ下、小涌谷など町内にある温泉の総称である。
温泉地としての評価は、江戸時代の温泉番付によると前頭格だった。戦後は、堤康次郎率いる西武・国土計画陣営(駿豆鉄道→現伊豆箱根鉄道、伊豆箱根バス等)と、五島慶太・安藤楢六率いる東急・小田急陣営(箱根登山鉄道→現小田急箱根、箱根登山バス等)によって「箱根山戦争」と揶揄される精力的な観光開発競争があり急速に発展、以後は日本を代表する温泉観光地として知られている。
年明けの1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走は長い歴史を持ち、数々の名勝負を生んだ正月の恒例行事であり、箱根が最も活気に溢れる。
2016年3月には芦ノ湖周辺が森林セラピー基地としての認定を受け、2017年に環境省により公表された富士山がある風景100選では町内12ヶ所が選定された。
地理
箱根山を中心とする連山に囲まれ、カルデラ湖の芦ノ湖がある。町は森林セラピー基地に認定されている。
気候
気候は町内が広いために多様性に富んでおり、標高や海との距離でも大きく異なっている。全般的には箱根山の影響で非常に雨が多い地域となっている。中心地の箱根湯本付近は低地のため小田原の気候と変わらず温暖であるが、内陸に行くほど、標高が上がるほど内陸性の寒冷な気候となっている。特に仙石原付近は標高700mほどだが平坦な高原地域となっており寒さが厳しくなっている。芦ノ湖は水温が高いために冬季に結氷することは無く、そのため冬でも湖水効果で近隣の同じような標高に位置する富士五湖地域と異なり、標高700m超の地域としては比較的温和な気候をもたらしている。町内には芦之湯の855mの地点にアメダスが設置されているものの降水量の観測しか行われておらず、気温は観測されていない。冬季は南岸低気圧の影響を受ける時に標高の高い地域では大雪となりやすく、首都圏の積雪予報の指標ともなっている。しかしながら、町内には積雪計も設置されていない。このように箱根の気候は多様性に富んでおり、一概に一つの地点のみをもってして箱根の気候を表現することは不可能である。
箱根(1991年 - 2020年)の気候
|
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
|
降水量 mm (inch)
|
127.7 (5.028)
|
151.3 (5.957)
|
284.6 (11.205)
|
321.8 (12.669)
|
326.8 (12.866)
|
420.4 (16.551)
|
425.3 (16.744)
|
346.1 (13.626)
|
448.7 (17.665)
|
403.8 (15.898)
|
197.1 (7.76)
|
107.9 (4.248)
|
3,561.3 (140.209)
|
平均降水日数 (≥1.0 mm)
|
7.8
|
8.8
|
13.2
|
12.7
|
13.2
|
16.2
|
15.8
|
13.1
|
14.7
|
12.9
|
9.7
|
7.2
|
145.3
|
出典1:Japan Meteorological Agency
|
出典2:気象庁[1]
|
歴史
- 1954年(昭和29年)1月1日 - 箱根町外二ヶ村組合の箱根町、元箱根村および芦之湯村が合併して、新たに箱根町となる。
人口
|
箱根町と全国の年齢別人口分布(2005年)
|
箱根町の年齢・男女別人口分布(2005年)
|
■紫色 ― 箱根町 ■緑色 ― 日本全国
|
■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
|
箱根町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
|
21,299人
|
|
1975年(昭和50年)
|
20,816人
|
|
1980年(昭和55年)
|
19,882人
|
|
1985年(昭和60年)
|
19,792人
|
|
1990年(平成2年)
|
19,365人
|
|
1995年(平成7年)
|
18,411人
|
|
2000年(平成12年)
|
15,829人
|
|
2005年(平成17年)
|
14,206人
|
|
2010年(平成22年)
|
13,853人
|
|
2015年(平成27年)
|
11,786人
|
|
2020年(令和2年)
|
11,293人
|
|
|
総務省統計局 国勢調査より
|
1990年代後半以降、人口の減少が著しいが、地方交付税の不交付団体であるため、過疎地域への指定は免れている。
行政
町長
代 |
氏名 |
就任年月日 |
退任年月日
|
初代 |
石村喜作 |
1956年11月15日[7] |
1964年11月14日
|
2代 |
亀井一郎 |
1964年11月15日[7] |
1976年11月14日
|
3代 |
勝俣茂 |
1976年11月15日[8] |
1992年11月14日
|
4代 |
小川欣一 |
1992年11月15日[9] |
2000年11月14日
|
5代 |
山口昇士 |
2000年11月15日 |
2020年11月14日
|
6代 |
勝俣浩行 |
2020年11月15日 |
現職
|
地区
- 旧温泉村
- 底倉(そこくら) - 旧底倉村
- 大平台(おおひらだい) - 旧大平台村
- 旧湯本町
- 塔之澤(とうのさわ) - 旧塔之澤村
- 湯本(ゆもと) - 旧湯本村
- 湯本茶屋(ゆもとちゃや) - 旧湯本茶屋村
- 須雲川(すくもがわ) - 旧須雲川村
- 畑宿(はたじゅく) - 旧畑宿村
議会
町議会
姉妹都市
- 国内
-
- 海外
-
産業
学校
箱根町では、「箱根町育英奨学金条例」に基づく奨学金制度がある。なお、奨学金は返還義務がともなう。
大学
高等学校
中学校
- 箱根町立箱根中学校(仙石原中・湯本中・箱根明星中を統合して、2008年に開校)
- 私立函嶺白百合学園中学校
廃校となった中学校
- 箱根町立仙石原中学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
- 箱根町立湯本中学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
- 箱根町立箱根明星中学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
小学校
廃校となった小学校
- 箱根町立温泉小学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
- 箱根町立宮城野小学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
- 箱根町立箱根小学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
交通
鉄道・ケーブルカー・ロープウェイ
中心となる駅:箱根湯本駅
- 小田急箱根
-
- 西武・プリンスホテルズワールドワイド
-
道路
- 有料道路
- 一般国道
- 主要県道
- 一般県道
路線バス
船舶(観光船・遊覧船)
観光
火山環境ならではの地学的な景勝や歴史を彩った名所が多い。高度経済成長期以後は箱根彫刻の森美術館などの美術館が多数開館されている。
近年、海外からの観光客が多く、外国語の表記が目立つ。
自然
公園・植物・動物
寺社・旧跡・伝統文化
博物館・美術館
日帰り温泉
仙石原周辺
- 川涌の湯 マウントビュー箱根
- 仙石原 品の木一の湯
- 仙石原 ススキの原 一の湯
- かま家
- 温泉旅館 みたけ
- 四季倶楽部 フォレスト箱根
- 四季倶楽部 箱根和の香
- ホテルグリーンプラザ箱根
- 箱根仙石原プリンスホテル
強羅・底倉周辺
宮城野〜大平台の日帰り温泉。
- 宮城野温泉会館
- 四季倶楽部 強羅彩香
- 温泉ホテル強羅館
- 国民宿舎 箱根太陽山荘
- メルヴェール箱根強羅
- 箱根 ゆとわ
- 白湯の宿 山田家
- 箱根二ノ平温泉 亀の湯
- 箱根小涌園ユネッサン
- 四季倶楽部 箱根仙泉閣
- 四季倶楽部 ヴィラ箱根80
- 底倉温泉 凾嶺(かんれい)
- 宮ノ下共同浴場 太閤湯
- 箱根大平台温泉 姫之湯
箱根湯本周辺
塔ノ沢〜湯本茶屋の日帰り温泉[10]。
- 塔ノ沢一の湯(本館、新館)
- 箱根湯寮
- かっぱ天国
- 湯本富士屋ホテル
- 弥次喜多の湯
- 日帰り温泉 和泉
- 吉池旅館
- 弥坂湯
- 湯遊び処 箱根の湯
- 天成園
- 木もれびの宿 ふるさと
- 湯の里おかだ
- ホテルおかだ
- 天山湯治郷
- 雉子亭 豊栄荘
元箱根周辺
芦之湯〜元箱根・箱根の日帰り温泉。
- 箱根高原ホテル
- 箱根レイクホテル
- 姥子温泉 芦ノ湖一の湯
- 絶景日帰り温泉 龍宮殿本館(西武系)
- 箱根湯の花プリンスホテル(西武系)
- 山形屋旅館
- 美肌の湯きのくにや
- ホテルラクーン
- ホテルむさしや
- 箱根宿 夕霧荘
スポーツ・アウトドア
- 箱根町総合体育館(星槎レイクアリーナ箱根)
- 芦ノ湖キャンプ村
ゴルフ場
祭り・イベント
- 芦ノ湖冬景色花火大会(箱根神社節分祭奉祝花火大会) - 2月2日。
- 箱根神社節分祭 - 2月3日(節分)。
- 湯立獅子舞 - 1976年(昭和51年)10月19日に、神奈川県の無形民俗文化財に指定された。
- 3月27日(仙石原諏訪神社)
- 7月15日(宮城野諏訪神社)
- ケンペル・バーニー祭 - 元箱根、4月中旬。
- 大平台春祭り - 山神神社、4月16日-17日。
- 公時まつり - 公時神社(仙石原)、5月5日。
- 小涌谷つつじまつり - 5月上旬-下旬。
- 九頭龍神社例祭 - 6月13日。
- 天王祭 - 仙石原、7月第三日曜日。
- 湖水まつり - 7月31日。
- 箱根神社例大祭 - 8月1日。
- 太閤ひょうたん祭 - 宮ノ下温泉(富士屋ホテル)、8月3日。
- 箱根園サマーナイトフェスタ - 8月2日-3日。
- 湖尻龍神祭 - 8月4日。
- 鳥居焼まつり・流燈祭 - 8月5日。
- 大平台温泉夏祭り(姫祭り) - 8月11日。
- 納涼盆踊り大会 - 仙石原文化センターにて、8月13日-14日。
- 宮城野木賀夏まつり - 8月14日-15日。
- 箱根強羅夏まつり大文字焼 - 8月16日。
- 仙石原すすき祭り - 9月下旬。
- 湯本熊野神社祭 - 9月9日。
- 正眼寺地蔵縁日 - 9月21日。
- 芦刈まつり - 芦之湯温泉、10月下旬。
- 箱根大名行列 - 箱根湯本、11月3日。
- 箱根の秋音楽祭 - 仙石原、11月中旬。
- 塔之沢火伏観音菩薩例大祭 - 11月17日。
著名な出身者
ゆかりの人物
箱根町を舞台とした作品
箱根町のご当地ソング
電話番号
市外局番は0460(小田原MA)。市内局番が1桁、総桁数が9桁という日本では珍しい状況が長年続いていたが、2007年(平成19年)2月25日2:00より頭に「8」をつけた2桁に変更、総桁数も他地域と同様の10桁となった。
脚注
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
箱根町に関連するカテゴリがあります。
外部リンク