胚培養士胚培養士(はいばいようし)または生殖補助医療胚培養士(せいしょくほじょいりょうはいばいようし)は大学病院や産婦人科の医師の指導の下で顕微授精や体外授精などの生殖補助医療を行うことを業務とする医療技術者である。 資格は日本哺乳動物卵子学会により認定され、5年毎に更新の審査を受ける。不妊治療を専門とする医療機関に勤める医療系の国家資格保有者が受験することが多いが、看護師などは少数で、生物学、細胞病理学に精通している細胞検査士を含む臨床検査技師や衛生検査技師などがこの認定を受け活躍している者が多い。同様の認定資格に臨床エンブリオロジストがある。 養成機関基本的には働きながら技術を習得していき認定資格を取得するのだが、養成機関も少数出来始めている。しかし、養成機関を卒業しても資格が付与されるわけではなく、受験資格を取得できるにとどまる。 現状では、胚培養室に就職し働きながら認定資格を取得する者が多数である。 認定制度資格制度は平成13年に日本臨床エンブリオロジスト学会、翌平成14年に日本哺乳動物卵子学会により開始された。 日本卵子学会の場合5年毎に更新の審査を受ける。 生殖補助医療胚培養士の資格認定審査に申請する者は、次に掲げるものをすべて満たしていなければならない。 (以下は主に日本哺乳動物卵子学会 生殖補助医療胚培養士資格認定審査申請内規からの引用)
関連学会とは日本産科婦人科学会、日本泌尿器科学会、日本生殖医学会、日本受精着床学会、日本生殖免疫学会及び日本アンドロロジー学会の本大会を指し、地方部会は含まないものとする 補足近年では、大学の動物発生学系の研究室においてマウス胚操作などの専門技術を学び、その技術を使った論文で学位(学士・修士・博士)を取得した者が不妊治療を専門とする医療機関に就職し、医師の下で専門の教育を受けた後に認定を受けるケースもあり、必ずしも医療系国家資格保有者が胚培養士になるというわけではない。 胚とは、一つの細胞または細胞群であって、そのまま人または動物の胎内において発生の過程を経ることにより一つの個体に成長する可能性のあるもののうち、胎盤の形成を開始する前のもの(ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律)である。細胞である胚の取り扱いに関しては国家資格は定められておらず、医師の指導の下、基準を満たせば医療系の国家資格を持たない者でも胚培養士として生殖補助医療に参加することが可能である。 なお、胚培養士は生殖補助医療を目的として、医師の指導の下に体外で配偶子及び胚を扱う業務に従事する者であり、母体や胎児に医療行為を行うことはできない。 題材にした作品関連項目外部リンク |