草津(くさつ)とは、広島県広島市西区の地名である。町名は、草津本町・草津東・草津南・草津梅が台・草津港・草津新町・草津浜町である。西国街道が貫き、かつては宿場町であった[♠ 1]。由緒ある寺院の存在が、1000年を超える歴史を感じさせてくれる[♠ 1]。一方で、草津新町および草津港は商工センター周囲の埋立地であり、比較的新しい地区である[1]。間に商工センターと扇があるため、草津港のみ飛び地となっている。当地域の人口は11,875人、世帯数は5470世帯[♠ 2]。
地理
交通
広島市西区の一部。広島市の西部に位置し、国道2号線宮島街道と西広島バイパスが海側と山側をほぼ平行して走り、その間をJRと広島電鉄の2鉄道が、やはり平行して走っている。地区西端の井口地区との境界にJR新井口駅と広電商工センター入口駅があり、その北東に広電の草津南駅と草津駅がある。
歴史
地名の由来
古来、軍港であった時期には、軍津(いくさつ)と呼ばれており、そのことから草津と呼ばれるようになった[♠ 1]。
沿革
広島市民から見て草津は「漁師町」と考えられており、その港は古くは白村江の戦いのときに使われたといわれている(現在は港が埋め立てられた為それを見ることが出来ない)。また水運、軍事的にも活用され、毛利元就の厳島の戦いの前哨戦の舞台となった。その後、江戸時代になると軍港としての役割は終わったが、浜田藩の船屋敷が設置されるなど港町として繁栄を続け、西国街道の間宿(あいのしゅく)としても栄えた[♠ 1]。カキの養殖も盛んで、大坂にかき船を出すなどしていた[♠ 1]。また、三次藩が存在していた時期には、草津は三次藩領の飛び地であった[♠ 3]
明治期以降は、新たに埋め立て造成された隣接の庚午とともに佐伯郡草津町(発足当時は草津村)の一部であったが、1929年(昭和4年)、近隣6町村とともに広島市に編入され現在に至っている。古来干潟と入江に富んでいた草津の海岸線は1971年以降の「西部開発事業」の一環としての埋め立てにより一変し、漁港はかなり沖合に移転している。
現在、草津は、まち並み保存地区に指定されている。なお、草津には、浄土真宗本願寺派の寺が3件点在している。
施設
宗教施設
- 西楽寺
- 教専寺
- 浄教寺
教育施設
- 市立草津小学校
- 市立草津保育園
- 市立みゆき保育園
- 至徳ルンビニー幼稚園
- 中小企業大学校広島校
医療施設
主な公共施設
商業施設
主な産業
- かつて草津地区には数多くの蒲鉾屋があり、様々な製品が作られていた。現在は店舗数は減ったものの、特産蒲鉾「がんす」などの製品が製造され、地元スーパー等で販売されている。
- 1974年(昭和49年)、草津の大崎水産が「かに風味かまぼこ」を開発。いわゆる「カニカマ」の発祥地でもある。
- 草津地区にある造り酒屋「小泉本店」は宮島の厳島神社や草津八幡宮御用達の酒造メーカーであり、「御幸」の銘柄が知られている。
脚注
出典
- ^ a b c d e 広島市. “草津まち歴史の散歩道”. 2014年4月9日閲覧。
- ^ 2014年2月末現在、住民基本台帳調査による。“広島市調べ。”. 2014年4月9日閲覧。
- ^ 近世末から近代における広島かき船営業の地域的展開 p.62 片上広子 2018年7月24日閲覧。
関連項目
外部リンク
|
---|
中区 | |
---|
東区 |
曙 - 愛宕町 - 牛田▲(牛田旭・牛田新町・牛田中・牛田東・牛田本町・牛田南・牛田山・牛田早稲田) - 馬木 - 馬木町 - 尾長▲(尾長西・尾長東・尾長町) - 上大須賀町 - 中山▲(中山鏡が丘・中山上・中山北町・中山新町・中山中町・中山西・中山東・中山南) - 温品▲(温品・温品町・上温品) - 東蟹屋町 - 東山町 - 光が丘 - 光町 - 福田 - 福田町 - 二葉の里 - 戸坂▲(戸坂出江・戸坂大上・戸坂数甲・戸坂くるめ木・戸坂桜上町・戸坂桜西町・戸坂桜東町・戸坂城山町・戸坂新町・戸坂千足・戸坂惣田・戸坂町・戸坂長尾台・戸坂中町・戸坂南・戸坂山崎町・戸坂山根) - 矢賀▲(矢賀・矢賀新町・矢賀町) - 山根町 - 若草町
|
---|
南区 |
青崎 - 東青崎町 - 旭 - 西旭町 - 稲荷町 - 宇品▲(宇品海岸・宇品神田・宇品西・宇品東・宇品町(金輪島)・宇品御幸・元宇品町) - 猿猴橋町 - 北大河町 - 南大河町 - 黄金山町 - 大州 - 大須賀町 - 霞▲(霞・西霞町・東霞町) - 西蟹屋 - 南蟹屋 - 京橋町 - 金屋町 - 楠那町 - 小磯町 - 荒神町▲(荒神町・西荒神町・東荒神町) - 東雲▲(東雲・東雲本町・上東雲町) - 丹那新町 - 丹那町 - 段原▲(段原・段原日出・段原南・段原山崎) - 月見町 - 出汐 - 出島 - 似島町 - 仁保▲(仁保・仁保沖町・仁保新町・仁保町(峠島)・仁保南) - 日宇那町 - 東駅町 - 比治山▲(比治山公園・比治山町・比治山本町) - 堀越 - 本浦▲(本浦町・西本浦町・東本浦町) - 松川町 - 松原町 - 的場町 - 翠 - 西翠町 - 皆実町 - 向洋▲(向洋大原町・向洋沖町・向洋新町・向洋中町・向洋本町) - 山城町
|
---|
西区 |
井口▲(井口・井口鈴が台・井口台・井口町・井口明神) - 打越町 - 扇 - 大芝 - 大芝公園 - 大宮 - 小河内町 - 観音▲(観音新町・観音本町・観音町・西観音町・東観音町・南観音・南観音町) - 草津▲(草津梅が台・草津港・草津新町・草津浜町・草津東・草津本町・草津南) - 楠木町 - 己斐▲(己斐上・己斐大迫・己斐中・己斐西町・己斐東・己斐本町・己斐町) - 庚午▲(庚午北・庚午中・庚午南) - 商工センター - 新庄町 - 鈴が峰町 - 高須 - 高須台 - 田方 - 天満町 - 上天満町 - 中広町 - 福島町 - 古江▲(古江上・古江新町・古江西町・古江東町) - 古田台 - 三篠北町 - 三篠町 - 三滝▲(三滝本町・三滝町・三滝山) - 都町 - 山田新町 - 山田町 -山手町 - 横川新町 - 横川町 - 竜王町
|
---|
安佐南区 | |
---|
安佐北区 |
安佐町飯室 - 安佐町後山 - 安佐町小河内 - 安佐町くすの木台 - 安佐町久地 - 安佐町毛木 - 安佐町鈴張 - 安佐町筒瀬 - 安佐町動物園 - 安佐町宮野 - あさひが丘 - 大林 - 大林町 - 小河原町 - 落合▲(落合・落合町・落合南・落合南町) - 可部 - 可部東 - 可部南 - 可部町上原 - 可部町城 - 可部町中島 - 可部町中野 - 亀崎 - 亀山▲(亀山・亀山西・亀山南・可部町綾ケ谷・可部町大毛寺・可部町今井田・可部町勝木) - 狩留家町 - 口田▲(口田・口田町・口田南・口田南町) - 倉掛 - 白木町秋山 - 白木町有留 - 白木町市川 - 白木町井原 - 白木町小越 - 白木町古屋 - 白木町志路 - 白木町三田 - 深川▲(深川・深川町・上深川町) - 真亀 - 三入▲(三入・三入東・三入南・可部町上町屋・可部町下町屋・可部町桐原・可部町南原)
|
---|
安芸区 |
阿戸町 - 瀬野▲(瀬野・瀬野町・瀬野西・瀬野南・瀬野南町・上瀬野・上瀬野町・上瀬野南) - 中野▲(中野・中野町・中野東・中野東町) - 畑賀 - 畑賀町 - 船越▲(船越・船越町・船越南) - 矢野▲(矢野新町・矢野町・矢野西・矢野東・矢野南)
|
---|
佐伯区 |
旭園 - 石内▲(石内上・石内北・石内東・石内南・五日市町石内) - 五日市 - 五日市駅前 - 五日市港 - 五日市中央 - 海老園 - 海老山町 - 海老山南 - 観音台 - 倉重 - 倉重町 - 河内▲(河内南・五日市町上河内・五日市町下河内・五日市町上小深川・五日市町下小深川) - 五月が丘 - 新宮苑 - 城山 - 杉並台 - 隅の浜 - 千同 - 坪井 - 坪井町 - 藤垂園 - 利松 - 五日市町利松 - 藤の木 - 三筋 - 美鈴が丘▲(美鈴が丘西・美鈴が丘東・美鈴が丘緑・美鈴が丘南) - 皆賀▲(皆賀・五日市町昭和台・五日市町美鈴園・五日市町皆賀) - 美の里 - 三宅 - 三宅町 - 薬師が丘 - 屋代 - 屋代町 - 八幡▲(八幡・八幡が丘・八幡東・五日市町口和田・五日市町高井・五日市町寺田・五日市町中地・五日市町保井田) - 湯来町下 - 湯来町白砂 - 湯来町菅沢 - 湯来町多田 - 湯来町葛原 - 湯来町伏谷 - 湯来町麦谷 - 湯来町和田 - 吉見園 - 楽々園
|
---|
関連項目 | |
---|
▲は広域な地域名または別名。ニュータウン及び新興住宅地の通称は、日本のニュータウン#広島市を参照。
カテゴリ |