鄭泰原(チョン・テウォン、정태원、1954年 - 2011年6月10日[1])は韓国の翻訳家、推理小説評論家。韓国推理作家協会所属。主に日本および欧米の推理小説を朝鮮語に翻訳している。
略歴
1954年、ソウル生まれ。1981年、中央大学校演劇映画科卒業。その後広告会社に入社。
1990年代から、各社が出版する推理小説全集の多くにかかわっており、自ら翻訳したものだけでも70冊を超える。2002年には、シャーロック・ホームズ全集の翻訳を担当し、国外作品の翻訳ブーム・推理小説ブームを引き起こした。
韓国でも随一の、推理小説の原書の収集家であり、自宅には13000冊の日本・欧米の推理小説の原書が収集されている[2]。
1990年代初頭に、韓国推理作家協会と日本推理作家協会の交流が始まった際には、中島河太郎と書簡のやり取りをした[3]。
2011年6月10日、死去。57歳没。[1]
日本での活動
- 翻訳(朝鮮語から日本語)
- 韓国の推理小説の紹介
- 韓国ミステリ事情 (早川書房『ミステリマガジン』2000年10月号、特集 コリアン・ミステリ・ナウ)
主な翻訳作品
()内は、韓国での刊行年月
日本語から朝鮮語
- 村上龍 - 『イン ザ・ミソスープ』(1998年1月)
- 柴田錬三郎 - 『決闘者 宮本武蔵』(1999年6月)
- 笹沢左保 - 宮本武蔵シリーズ (2000年5月-11月)
- 東野圭吾 - 『白夜行』(2000年11月)
- 柴田錬三郎 - 『幽霊紳士』(2003年3月)
- 首藤瓜於 - 『脳男』(2003年4月)
- 浅暮三文 - 『石の中の蜘蛛』(2004年7月)
- 垣根涼介 - 『ワイルド・ソウル』(2005年5月)
- 森山赳志 - 『黙過の代償』(2005年12月、日韓同時刊行)
- 浅田次郎 - 『地下鉄に乗って』(2007年3月)
- 松本清張 - 『黒い画集』(全3巻)(2009年8月)
- ヒキタクニオ - 『負の紋章』(2009年12月)
英語から朝鮮語
脚注
- ^ a b “홈즈네 집”. blog.daum.net. 2019年7月7日閲覧。
- ^ 外部リンク「人物フォーカス シャーロック・ホームズ全集を翻訳してブームを起こした鄭泰原」参照
- ^ 『ミステリマガジン』2000年10月号 特集「コリアン・ミステリ・ナウ」参照
外部リンク