VF-2SS バルキリーIIVF-2SS バルキリーII(ブイエフ・ツー・エスエス バルキリー・ツー、VALKYRIE II)は、OVA『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』とその関連作品に登場する架空の兵器。 デザイン前作『超時空要塞マクロス』(以下、「前作」)に登場したVF-1 バルキリーのデザインを継承し、藤田一己が基本デザイン、大畑晃一が仕上げを担当した[1]。 概要『マクロス』10周年記念作品として1992年に発表されたOVA『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』(以下、『マクロスII』)に登場する、可変戦闘機(ヴァリアブル・ファイター)。VF-1のペットネーム「バルキリー」を継承しており、ファイター(戦闘機形態)、ガウォーク(鳥人形態)、バトロイド(人型形態)の3形態に変形する。正式名称は「VF-2SS バルキリーII」だが、劇中ではもっぱら「バルキリー」と呼ばれている。 本機は『マクロスII』のキービジュアルに描かれており、本編だけでなくオープニングアニメーションやアイキャッチにも登場する[注 1]ほか、プラモデルなどの関連商品も発売されている。『マクロスII』の主人公であるテレビレポーターの神崎ヒビキは本機体を操縦しないが[注 2]、バンダイから発売されているプラモデルの解説では「主役メカ」と表記されている。ヒロインの1人であるシルビー・ジーナやその同僚のネックス・ギルバートといった地球統合軍の軍人が搭乗し、敵であるマルドゥーク軍と戦いを繰り広げる。 カラーリングは白だが、搭乗パイロットによってストライプの色がパーソナルカラーになっている。前作の「VF-1J 一条輝機」と同様の白地に赤のストライプのカラーリングはシルビー機、青のストライプはネックス機、緑のストライプは一般男性パイロット機、黄色のストライプは一般女性パイロット機とされている[2]。また、第3話のムーンフェスティバルでは赤やオレンジ色の機体も登場している。 劇中では最初から強化装備「スーパーアームドパック」 (SAP) を装着した状態で登場しており、基本状態はほとんど見られない。 なお、作品自体は2090年代が舞台となっているが、2059年を舞台とした『マクロスF』(2008年放送)の終了後にようやくシリーズ年表に組み込まれるという経緯を辿った(詳細は超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-#世界設定を参照)ため、本機体の設定もVF-1のものだけが参考にされている。 機体設定VF-X-2VF-2シリーズは、2080年代から2090年代にかけて地球統合軍で主力を担ったが、元々は可変戦闘機の開発初期の第一次星間大戦前、21世紀初頭にも同様の型式のVFが存在した。VFシリーズ開発年表によると、VF-1(より正確には、試作機であるVF-X1(VF-X-1))の対抗機種として2003年に開発が開始され、試作までは行われたものの、2008年のVF-1量産開始と時を同じくして開発が中止している[3]。画稿などは一切発表されておらず、どのような形状のものだったのかは不明。 VF-2VF-XX ゼントラーディアンバルキリー(2060年代制作)をベースに開発され、2072年にロールアウトしたバルキリーIIシリーズの1号機。 VF-2SVF-2の宇宙用。ゼントラーディの自動兵器工廠衛星から得られたヌージャデル系の技術が応用されている[4]。 VF-2SS
VF-2Sをベースに開発され、2082年より配備が開始された可変戦闘機。2090年代には地球統合軍の主力機として、主に宇宙空間に配備されている。バトロイド時のサイズは、同時期に運用されたVF-2JA イカロスよりも一回り小さい。全体的に小型化されているが、関節駆動部にゼントラーディ系のパワードスーツの技術が使われており、構造上の脆弱さを克服している。 可変機構はVF-1同様の屈胴式。主翼のサイズは比較的小さく、エンジンナセルは大きく外側に張り出しており、空力をある程度犠牲にしているが可変戦闘機としての特性を重視した物で、当機については宇宙空間での性能を重視した設計となっている。 コクピットは単座だが、操縦席後部のトランクに人間1人が入れるほどのスペースがあり、マルドゥーク軍の捕虜となった民間人を救助した際に同乗させたケースもある。キャノピーにはフレームがなく、視認性に優れているのが特徴。バトロイド形態時にはカバーで完全に覆われ、カメラからのモニター映像に頼る。
VF-2JVF-2の大気圏内用。Jシリーズにはイカロスというペットネームが与えられている。これはギリシア神話に登場し、人工の翼を背負い空を飛んだとされる人物に由来する。主にゼントラーディの反乱鎮圧用とされている。 VF-2JA
VF-2JA イカロス(ブイエフツー ジェイエー イカロス、Ikaros)は、2082年より配備開始され、2090年代に地球統合軍の主力を担ったVF-2シリーズの可変戦闘機。 同時期に運用されたVF-2SS バルキリーIIが主に宇宙空間で使用されたのに対し、VF-2JAは大気圏内用に開発されている。カナード翼やVF-2SSより大型の主翼を採用したことで空力を重視した設計となっており、メインエンジンは大気圏内用の熱核エンジンを搭載している。JA型には収容式の前進尾翼が採用された。機体サイズはVF-2SSより一回り大きい。カラーリングはスカイブルー。 ネックス専用機は大型のミサイルポッドを2基搭載している。 関連商品模型
ゲーム脚注注釈出典
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