Violet UK
Violet UK(バイオレット・ユーケー)は、ミュージシャンであるYOSHIKIが率いる音楽プロジェクト。 プロジェクト名は「イエロー・ブラック・ホワイト・レッドなどの肌の色や人種を超えた」、「怒りの赤と哀しみの青を混ぜた色」のvioletと、地下 (Underground) に潜行して行動を起す、反体制的・前衛的・先駆的な領域 (Kingdom) という意味で用いたUK (Underground Kingdom) に由来する。音楽性について当初はトリップホップの影響が強かったものの、1999年以降はトリップホップを基盤にしつつも、ロックやパンクの色彩が強まったとYOSHIKIは2003年の雑誌インタビューで説明している[1]。 当初はバンドのようにメンバーを固定しておらず、2010年にケイティ・フィッツジェラルドが固定ボーカリストになるまでは、楽曲ごとに異なるボーカリストが担当していた。 来歴1991 - 2005年: プロジェクトの構想からデビューまで1991年4月に、YOSHIKIがロサンゼルスでX(現在のX JAPAN)の3作目のアルバム『Jealousy』をレコーディングしていたときに、バンド・サウンドの枠を超えたプロジェクトとしてこの構想が生まれた[2]。当初は、ミック・カーンとジェーン・チャイルドとグループ「Violet」を組んでセッションをしていた[3]。アシスタントとしてI.N.Aも参加していた[4]。1993年にYOSHIKI名義のシングルとしてでリリースされた「Amethyst」は、Violet UKのために制作された楽曲のクラシック・アレンジ作品である[5]。 1995年に「デザイン集団としてのViolet UK」の作品として、ニューヨークのマディソン・スクエアにオブジェ「VIOLET ROSE」を設置した。「1996年初頭に第1弾シングル発売」の情報があった[6]。1998年には映画『イン・ゴッズ・ハンズ』に「Sane」を提供したが、同年のhideの急逝によりYOSHIKIが精神的に落ち込み制作活動が中断された。 2000年にYOSHIKIが活動を再開し、セブンイレブン・ジャパンの企業イメージCFに「Blind Dance」と「The Other Side」を提供した。この時点からギターも全部YOSHIKIが弾き、ドラムは「バンドマンの演奏」ではなく「サンプリングの素材」として録音し、ベース・プログラミング・打ち込みもYOSHIKI自ら担当した[7]。2002年には、12月3日と4日に東京国際フォーラムで開かれた『YOSHIKIシンフォニックコンサート2002 with 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 featuring VIOLET UK』において、「7th (Unnamed Song)」、「Amethyst」、「Screaming Blue」、「Blind Dance」の4曲が、ドーターのボーカルによって披露された。 2005年に公式モバイルサイト「YOSHIKI mobile」やメディアに対して「2005年9月22日にデビューアルバムを発売」と公言していたものの、当日はiTunes StoreにViolet UK名義で「Sex and Religion (Test mix)」の1曲を配信してのデビューとなった。YOSHIKIは、この時点で既に制作された楽曲は300曲を超えており、レコーディングには12億円の費用を投じているという[3][8]。 2006年 - 現在: フィッツジェラルドとSUGIZOの加入2006年にYOSHIKIがニューヨーク在住の友人の要望を受け、ソーシャル・ネットワーキング・サービス「MySpace」上でViolet UKの音源を公開したところ、口コミだけでダウンロード数が約20万件に達した[9]。2007年公開の映画『カタコンベ』の主題歌に「Blue Butterfly」を[10]、2009年公開の映画『REPO! レポ』と『GOEMON』にそれぞれ「God Bless You」と「Rosa」を主題歌として提供した[11][12]。2008年3月29日と30日に開かれたX JAPANの東京ドーム公演『攻撃再開 2008 I.V.〜破滅に向かって〜』にゲスト出演し、ファッション・ブランド「h.NAOTO」のファッション・ショーと同時に「City of Devils」を演奏した。 2011年2月、参加ボーカリストの1人であったケイティ・フィッツジェラルドと、新たにギタリストのSUGIZOが固定メンバーとして加入したことを発表した。また、同年3月6日に国立代々木競技場にて行われたファッション・ショー『ASIA GIRLS EXPLOSION』にて単独名義・ワンマンとしては初のライブ・パフォーマンスを行った[13][14]。 メンバー
旧メンバー
ディスコグラフィシングル
DVD
未発表曲ここでは存在が公表されながら発売に至っていない楽曲を記す。
脚注
外部リンク
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