サンダーバード ARE GO
『サンダーバード ARE GO』(サンダーバード アー・ゴー、原題:Thunderbirds Are Go!)は2015年から2020年まで放送されたイギリスとニュージーランド合作のテレビシリーズ。SF・コンピュータグラフィックス・アニメーション作品。1965年から1966年にイギリスで放送された特撮人形劇『サンダーバード』のリブート・リメイク[1]である。 概要1965年の人形劇作品『サンダーバード』の50年後のリブート・リメイクと位置付けられたテレビシリーズ。2060年、トレーシー家の5人兄弟を中心とする「インターナショナル・レスキュー」が様々なスーパーメカ「サンダーバード」を駆使して世界中の事故・災害現場へ行き救助活動を行う。 オリジナル版ではマリオネットとミニチュアモデルを用いた特殊撮影で映像が作られていたが、シーズン1では人物やサンダーバードなどの主要メカを3次元コンピュータグラフィックスで作成し、ミニチュアモデルのセットと合成して映像が作られる[2]が、シーズン2では、主要メカもミニチュアモデルで撮影されることがある(2号など)。 シーズン1は、製作国のイギリスでは2015年4月4日よりITVおよびITV HD、翌4月5日よりCITVで放送されている。もう一つの製作国、ニュージーランドでは2015年4月10日よりTV2で放送されている。シーズン1は中断をはさみ26エピソードが放送された。2016年10月22日、26エピソードからなるシーズン2が放送開始され、中断をはさみながら2017年12月16日に終了した。26エピソードからなる最終シーズン3は中断を挟みながら2018年春から放送され、2020年2月22日に終了した[3]。 日本ではNHKおよびスーパー!ドラマTVで放送されている。 シーズン1では、父ジェフ・トレーシーが長年(8年)行方不明になっており、天災やヒューマンエラーによるほか、フッドの引き起こした緊急事態に5兄弟らが追われる。やがてケーヨがフッドの姪であることが明らかになる。(26話) シーズン2では、新たな悪役としておそるべき技術者であるザ・メカニックが登場し、その引き起こした緊急事態に加えて、やはり天災やヒューマンエラーによる緊急事態が連続する。逮捕されていたフッドはザ・メカニックの助けで脱獄する(13話)。失踪したジェフの手がかりが垣間見える。やがてザ・メカニックは逮捕され(26話)、意志に反してフッドに操られていたことがわかる。 シーズン3では、フッドの手下としてハヴォックとヒューズ姉弟からなるカオス・クルーが登場し、重要資源や重要技術を盗み出そうとしては緊急事態を引き起こす。フッドの引き起こした宇宙船事故で死んだはずの父ジェフからの通信が、深宇宙のオールトの雲からもたらされ、兄弟たちは父の救出をはかる。 オリジナルとの設定の違い時代オリジナル版の時代設定は西暦2065年[注 1]だが、本作は2060年から始まっている。第1話で初出動を描いたオリジナル版とは異なり、物語開始時点でインターナショナル・レスキューは既に多くの救助活動を行い、名前は広く知られている。 本作独自の設定として、2040年に「地球戦争」と称される衛星軌道上までが戦場となる地球規模の戦争があり、ステルス宇宙機雷の存在や原子力技術の衰退など、その影響は20年を経てもまだ残っている[4]。また、地球規模の意思決定機関として世界評議会があり、その下部組織の世界防衛軍(GDF: Global Defence Force)はインターナショナル・レスキューと協力関係にある。 秘匿性オリジナル版では、国際救助隊の存在および隊員の素性は徹底的に秘匿されていたが、本作ではGDFのケーシー大佐やフッドがトレーシー一家やケーヨの正体を把握しており、フッドが世界評議会にサンダーバードの引き渡しを迫る[5]など、インターナショナル・レスキューという存在は完全な独立・秘匿下にあるわけではなくなっている。 また、シーズン1第19話ではインターネット上にサンダーバード3号の写真が流出していることが判明し、それを知ったゴードンはサンダーバードの情報が公然の秘密となっていることに苦笑している。さらに、シーズン1第26話ではフッドによるトレーシー・アイランド占領という緊急事態を受け、トレーシー・アイランドの場所を知られることを承知の上でGDFに救援を要請している。それによりフッドは逮捕されたがシーズン2第13話で刑務所を脱走した。 コスチューム制帽は着用していないが、ジェフの制帽がシーズン2第6話・第7話で登場する。各隊員の主な活動環境に合わせて耐圧・耐熱等の高度な機能が備えられ、ヘルメットを装備するだけで宇宙空間や水中での救助活動にも即座に対応可能となっている。また、サッシュ(たすき状のベルト、ケーヨはサッシュではなく、ベスト状のタイプ)は各隊員に合わせて装備品や機能などの仕様が異なっており[注 2][注 3]、各隊員の担当機体と同色[注 4]となっている。他にもエンジニアのブレインズの服もあり、ヘルメットは白色、服はオレンジ色である。 各機体に乗り込む際、ラウンジからサンダーバード1号・2号・3号への移動はオリジナル版と酷似しているが、機体に乗り込む前(オリジナル版は乗り込んだ直後に衣替えをする)にロボットアームを用いてコスチュームが着用される。また、別ルートからコスチュームに衣替えて(主にゴードンなどのバージル以外が2号に乗り込む際)、機体に乗り込むことも可能である。 司令オリジナル版で総司令だったジェフが不在(後述)であるため、救助プラン策定はスコットとジョンを中心とした実質的な合議制となっている。 登場人物
メカ
タイトルの意味Thunderbirds Are Go!とは「サンダーバードたちは発進準備が完了した!」という意味で、このGoは動詞ではなくreadyを意味する形容詞である。 登場人物オリジナルの登場人物設定についてはサンダーバード (テレビ番組)#登場人物を参照。 主な登場人物
その他の登場人物
番組内メカインターナショナル・レスキューのメカサンダーバード1号から4号の外観や機能はほぼオリジナル版の設定が踏襲されているが、新しい機能も多数搭載されている。また、1号から3号の搭乗シーンは進化し、発進シークエンスもスピーディーになっている。
インターナショナル・レスキュー以外のメカ
スタッフ
エピソード一覧
シーズン 1(2015年)26エピソードからなる。
シーズン 2(2016年 - 2017年)26エピソードからなる。
シーズン 3(2018年 - 2020年)26エピソードからなる。
製作
日本での放送日本においては、オリジナル版『サンダーバード』の放送権も得ている東北新社が、今作も引き続き放送権を獲得した。救助チームの日本語版名称はオリジナル版では「国際救助隊」と訳されていたが、本作においては「インターナショナル・レスキュー」となっている。また、オリジナル版の日本語主題歌は本作には採用されなかった[22]。 NHKNHK総合テレビにて第1シーズンを2015年8月・9月に第1話から第5話まで先行放送[23]の後、10月3日より毎週土曜日17時35分から(のちに午後5時5分からに変更)改めて第1話からのレギュラー放送が開始され、2016年10月8日までで第1シーズンの全26話が放送された。ただし、放送枠は確保されているものの大相撲中継や特別番組による休止が多かった。シーズン2以降はNHKで放送されていない。 スーパー!ドラマTVシーズン1はNHKに遅れて2019年5月22日より放送され、シーズン2は2019年8月24日から日本国内では初めて放送された[24]。シーズン3は2020年7月5日に第1話が先行放送され、同年8月1日から本放送された。 脚注注釈
出典
参考文献
外部リンクInformation related to サンダーバード ARE GO |