そして愛に至る
『そして愛に至る』(-あいにいたる、仏語: Après la réconciliation、「和解の後で」の意)は、2000年(平成12年)製作・公開、アンヌ=マリー・ミエヴィル監督によるフランス・スイス合作の長篇劇映画である。 略歴・概要1973年(昭和48年)以来、映画作家ジャン=リュック・ゴダールの公私にわたる長年のパートナーとして、ゴダールとともに数々の共同監督作品を生み出し、製作会社ペリフェリアを経営してきたミエヴィルが、ゴダールとともにメインキャストとして出演し、単独で監督したのが本作である。本作はミエヴィルの単独監督作第4作である。 1970年(昭和45年)に、当時アンヌ・ヴィアゼムスキーを妻とし、ジガ・ヴェルトフ集団をジャン=ピエール・ゴランとともに主宰していたゴダールと出逢ったミエヴィルは、歌手から写真家に転身した[1]人物であり、1975年(昭和50年)にゴダールと共同監督した『うまくいってる?』には主演しており、本作では、100本になんなんとする出演作をもつゴダールと互角に女優をつとめた。 本作では、さまざまな主題が語られるが、ストーリーの感情の焦点に、パートナーの他者との恋愛問題が置かれている。1996年(平成8年)に振り切られる形で終止符を打った、『フォーエヴァー・モーツアルト』に出演した女優ベランジェール・アローへのゴダールの恋愛的執着との関係が伺われる[2]。 日本では、ゴダールが同時期に発表した映画『愛の世紀』(1999年)が2002年(平成14年)4月13日に公開され、そのちょうど2週後の同年4月27日に公開された。同年10月18日には、紀伊國屋書店から『愛の世紀』と2枚組でDVDが発売されたが、現在はすでに廃盤である。 スタッフ・作品データ
キャスト
ストーリー女(アンヌ=マリー・ミエヴィル)がパリに戻ってくる。友人のカトス(クロード・ペロン)、女の夫であるロベール(ジャン=リュック・ゴダール)と3人で、さまざまな主題についての議論をする。女は買い物に出かけ、つかの間の不在の隙に、カトスはロベールを誘惑するが、ロベールはそれに応じなかった。 女は、帰ってくるが、アルチュール(ジャック・スピセール)という男といっしょだった。4人で再び会話を始めるが、やがて口論となり、アルチュールはその場を立ち去る。カトスが去って、夫婦2人きりとなったとき、女はアルチュールとの恋を告白する。ロベールは泣いてしまう。女はロベールを抱きしめる。 女とロベールが劇場に行くと、偶然、カトスとアルチュールがいっしょに来ているところに出遭う。4人はまた、議論を始めるのであった。 註外部リンク |