ほぼ日刊イトイ新聞
ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼにっかんイトイしんぶん)は、コピーライターの糸井重里(通称「darling」(ダーリン))が主宰し、株式会社ほぼ日によって運営されているウェブサイト[1]。 概要一般にほぼ日(ほぼにち)と略されており、サイト内での通称としても公称されている。元来、日刊では更新の精神的プレッシャーやコンテンツ的にも厳しいと考えた糸井の案で、余裕を持たせて「ほぼ日刊」と称してはいるもの、発足した1998年6月6日午前0時(バリ島時間)のサイト開設以来、毎日何らかのコンテンツが更新されている[注 1]。 もともとは糸井個人のウェブサイトとして始まったが、Tシャツや手帳といった物販に力を入れていき、高い収益性を誇る国内有数のサイトへと成長した。現在、1日に約150万ページビューに達しており、個人のウェブサイトとしては日本最大規模を誇る[2]。後述の通り会員制の有料コンテンツや、広告スペースの販売などを今日まで一切行っていないにもかかわらず、2014年には年間売上高が30億円に達した[3]。2012年にはポーター賞を受賞している[4]。 ほぼ日の事務所は魚籃坂下の「明るいビル」内にあったが、2005年11月に青山へ引っ越したのち、ページ規模の拡大に従い幾度かの転居を経験している。 コンテンツ今日のダーリン糸井重里によって毎日執筆されている「エッセイのようなもの」。トップページに掲載されている。サイト開設以来、一度も休むことなく毎日書き続けられている。 大きな特徴として、これまでに執筆された過去のエッセイは残されておらず、その日のうちに読んでおかないと次の日にはデータが更新されてしまう。ただし、過去のエッセイ等をまとめた書籍が販売されている。 対談糸井重里自身がゲストを招き、対談を行うコンテンツも多様な業界の人物が訪れる。過去に登場した人物の一例として、明石家さんま、荒俣宏、イチロー、川上弘美、坂本龍一、さくらももこ、萩本欽一、鈴木敏夫、立川談志、谷川俊太郎、タモリ、笑福亭鶴瓶、矢沢永吉、松本人志、原辰徳、中畑清、田口壮、養老孟司、為末大等がいる。 物販グッズとして、多くの企画商品を開発と販売を、大手のメーカーと協力して行っており、Tシャツ、カレンダー、綴じ手帳、土鍋など多岐に渡る商品制作が行われている。ほぼ日の収益の中心となっている。 特に「ほぼ日手帳」と呼ばれるオリジナルの綴じ手帳は、サイト黎明期からユーザーの様々な意見を取り入れ完成された人気グッズとなり、「進化する手帳」として現在でも毎年改良を重ねながら販売され続けている。 また、コンテンツから誕生した書籍が、数多く発行されているほか、DCカードと提携した「ほぼ日クレジットカード」まで発行された(現在新規発行は終了)。その他、日清食品とセブンイレブンと共同で、ほぼ日公式のカップラーメン「サルのおせっかい」を制作、販売した事もある。 樹の上の秘密基地糸井重里が制作したゲーム作品「MOTHERシリーズ」との繋がりから任天堂との関係が深く、開設以来「樹の上の秘密基地」という任天堂周辺の連載が続けられている。2006年には任天堂が『MOTHER3』の情報をほぼ日に優先的に提供したり、ほぼ日スタッフが任天堂ホームページのページを担当することや、共同で企画で行うなど緊密な連携が見られた。 なお、任天堂の元社長である岩田聡は糸井との個人的親交のもと、ほぼ日の「電脳部長」の肩書きを持っていた。これは岩田が本サイトの立ち上げと、糸井重里事務所内のオンライン化に友人として個人的に大きく尽力していたため(サイト立ち上げ時、岩田はハル研究所に在籍)。岩田や宮本茂を招いての対談も定期的に行われている。 イベントサイト上での展開だけでなく、様々なイベント運営も企画している。主なものとして、立川志の輔を招いた落語会「気仙沼さんま寄席」、東京ドームでの野球観戦(「野球で遊ぼう」)、創刊15周年の記念行事として「はたらきたい展。」を2013年6月6日 - 17日に渋谷のパルコミュージアム[5]、同年12月28日 - 2014年1月19日に梅田ロフト、2014年4月25日 - 5月11日に福岡パルコでそれぞれ開催している。他に、ほぼ日の社員(乗組員)が厳選した商品を一堂に会した「生活のたのしみ展」を2017年3月・11月に六本木ヒルズ、2018年6月に恵比寿ガーデンプレイス、同年10月に阪急うめだ本店、2019年4月に丸の内、2022年GWに新宿住友ビル三角広場でそれぞれ開催している。 その他2014年8月2日に直営の店舗兼ギャラリー(イベントスペース)「TOBICHI」(北緯35度39分48.3秒 東経139度43分5.8秒)を本社近くにオープンし、2015年2月22日にはその別館となる「TOBICHI②」(北緯35度39分49.1秒 東経139度43分6.7秒)、2017年6月6日に西日本の拠点を京都(「TOBICHI 京都」(北緯35度0分5.9秒 東経135度46分9.1秒 / 北緯35.001639度 東経135.769194度))[6]にそれぞれオープンしている。なお、東京の「TOBICHI」は2020年11月29日付けで南青山での営業を終了し、2021年1月6日に神田錦町の本社1階に移転した[7]。 書籍
グッズ
株式会社ほぼ日
株式会社ほぼ日(ほぼにち、英: Hobonichi Co.,Ltd.[12])は、「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営する会社。商品の企画・販売事業も行っている[13]。 1979年に糸井重里の個人事務所「有限会社東京糸井重里事務所」として設立され2002年に株式会社へ組織変更、2016年に現在の社名となった。2017年3月16日にはJASDAQに上場した[14]。 ほぼ日の収入の約7割がほぼ日手帳の売り上げによるもので、株式市場における業種区分も「小売業」となっている。 沿革出典:[15]
脚注注釈出典
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