『ニュージーズ』 (Newsies The Musical ) は、1992年のミュージカル映画『ニュージーズ』を基に製作された舞台版のディズニー・ミュージカル。アラン・メンケンが作曲、ジャック・フェルドマンが作詞、ハーヴェイ・ファイアスタインが脚本を務めた。2011年、ニュージャージー州ミルバーンにあるペイパー・ミル・プレイハウスで初演され、2012年からブロードウエイでも上演された。
プロダクション
2011年: ペイパー・ミル・プレイハウス
2011年9月25日、ニュージャージー州ミルバーンにあるペイパー・ミル・プレイハウスにて、ジェフ・カルホーン演出、クリストファー・ギャテリ振付により、映画版からの曲の他に新曲を加えてミュージカル『ニュージーズ』が初演された[1][2][3]。映画版でジャックの恋の相手でデイヴィとレスの姉妹のサラ・ジェイコブズと、ニュージーズを取材する『ニューヨーク・サン』紙記者のブライアン・デントンは舞台版では合併して女性記者のキャサリン・プラマー(ペンネーム)となった[4][5]。曲『My Lovey Dovey Baby 』と『High Times Hard Times 』は削除され、『Patrick's Mother 』からはソロの部分がなくなった。
1899年のある早朝、ニューヨークの新聞販売少年ジャック・ケリーは足の不自由な友人クラッチーに、いつかニューヨークを出てサンタフェへ行く夢を語る(Santa Fe (プロローグ))。ジャックは他の孤児やホームレスの新聞販売少年「ニュージーズ」と共に暮らしている。日が昇ると同時にニュージーズは起床し、その日暮らしの仕事の準備をする(Carrying the Banner )。販売するための新聞を購入している時、ジャックはデイヴィとその弟レスと出会う。他のニュージーズと違い、デイヴィとレスには家と家族がある。父親が仕事中の事故による怪我がもとで失業したため2人はニュージーズとして働き始めたのだ。幼いレスを使えばより多くの新聞を売ることができると考えたジャックは彼らを助ける。その頃、『ニューヨーク・ワールド』の出版者ジョーゼフ・ピューリツァーは他社より儲けようと、販売価格は据え置きで、新聞販売少年への売価を上げる(The Bottom Line )。
その後、ジャック、デイヴィ、レスは少年拘置所のウォーデン・スナイダーから追いかけられる。少年たちは、ジャックが背景の色塗りを行なっていることで友人となったメダ・ラーキン所有のヴォードヴィル・スタイルの劇場に逃げ込む。ジャックはスナイダーから逃げている理由をデイヴィに隠し、少年たちはメダの公演を観る(That's Rich )。公演の最中、ジャックは若い女性記者キャサリン・プラマーに気付く。ジャックはキャサリンにちょっかいを出そうとするが、彼女に相手にされずジャックは落胆する(Don’t Come A-Knocking /I Never Planned on You )。翌朝、ジャックおよびニュージーズは100部につき60セント値上がりしていることを知る。ジャックは激怒して反対運動を組織する(The World Will Know )。ジャックのリーダーシップや芸術センスに感動したキャサリンはニュージーズのストライキを見て、記者として成功するためこの反対運動を取材していくことを決意する(Watch What Happens )。翌日、ジャックは言葉が悪くてニュージーズの士気を高めることができずにいたが、デイヴィが間に入ってニュージーズの『ニューヨーク・ワールド』に対抗する全体ストライキを結集する(Seize the Day )。警察とスト破りに阻まれ、抗議活動は中断する。この騒動の中、クラッチーが殴打の上逮捕され、少年拘置所に連行される。ジャックは抗議活動の失敗とクラッチー逮捕に落胆してこの状況に失望し、すぐにでもニューヨークを出ることを決意する(Santa Fe )。
第2幕
翌朝、キャサリンはジェイコビズ・デリにいるニュージーズのもとを訪れ、『ニューヨーク・サン』紙の1面に載った彼女が書いたストライキの記事を見せて彼らを元気づける。ニュージーズはこれを見て喜び、裕福になる夢を想像する(King of New York )。収監されたクラッチーは拘置所生活を手紙に綴り、抗議活動を続け、他者に気を付けるよう記す(Letter From the Refuge )。デイヴィ、キャサリン、レスはメダの劇場の地下でジャックが舞台背景にサンタフェの絵を描いているところを見つける。デイヴィとキャサリンは次の行動を決意するが、ジャックはまたニュージーズを危険にさらすことを恐れて断る。デイヴィはなんとしてでもクラッチーを取り戻さなくてはならないことをジャックに思い出させ、ジャックは最終的に承諾する(Watch What Happens (リプライズ))。
『ニューヨーク・ワールド』ではピューリツァーがウォーデン・スナイダーと共にジャックについて話をしており、これをキャサリンが偶然聞く。スナイダーはジャックは過去に食べ物や衣類を盗んだ逃亡犯であると語る。ジャックがやってきてピューリツァーと対峙する。この中でピューリツァーは自分がキャサリンの父親であることを明かす。隠れていたキャサリンが登場してこれを隠していたことをジャックに謝罪しようとするがジャックはこれを拒否し、スナイダーに連行されそうになる。ピューリツァーはジャックに、ストライキをやめれば過去を清算してサンタフェに行くための十分な資金を与え、もし従わなければ拘置所に送ると語る(The Bottom Line (リプライズ))。その頃、ブルックリン区のニュージーズのリーダーであるスポット・コンロンがジャックの抗議活動に参加するため仲間を連れてやってくる(Brooklyn's Here )。ジャックはニュージーズを集めるが、もう仲間を危険にさらしたくないと語り、不本意ながらもピューリツァーの要求に従うように語る。デイヴィとニュージーズはジャックの言葉にショックを受けてジャックを見放す。ジャックはキャサリンと再会し、彼女は父親のことに関わらずいつもジャックの味方だったと語る。また彼女は彼が泥棒で収監の過去について隠していたことを非難するが、拘置所で虐待が行なわれたことを聞き、彼女は彼が他の子供のために泥棒したのだと気付く。2人はいい感じになり、キャサリンは「あなたを信じる。あなたも私を信じてくれているとわかったわ」と語る。ジャックはお互いの気持ちを認める(Something to Believe In )。
ジャックとキャサリンはストライキの成功を願う自身の新聞を印刷するニュージーズのもとにやってくる(Once and for All )。ニュージーズの新聞がニューヨーク州知事セオドア・ルーズベルトに届けられ、知事はニュージーズを全面サポートする。敗北したピューリツァーは再度ジャックに譲歩を求める。ジャックはピューリツァーに、ニュージーズが売り残した新聞を全て買い戻すようにすれば少年たちも売りやすくピューリツァーも利益を得やすいのではないかと提案する。ピューリツァーは最初は渋ったが、最終的に同意した。クラッチーは釈放されてスナイダーが逮捕され、少年拘置所は閉鎖され、ストライキは終わる。ジャックはサンタフェに行くためにキャサリンに別れを告げようとするが、キャサリンは彼がどこに行こうともついていくと語る。2人はキスをしてジャックはニュージーズとして残る決意をする(Finale ) 。
2012年4月10日、ブロードウエイ・キャスト・レコーディングのアルバムがゴーストライト・レコードからiTunesにて発売され、5月15日、CDが発売された。ペイパー・ミル公演からブロードウエイ公演になる際に追加された新曲『The Bottom Line 』、『That's Rich 』、『Something to Believe In 』の3曲を含む6曲が追加された[31]。
#
タイトル
作詞
作曲・編曲
演奏者
時間
1.
「Overture」
Alan Menken
2.
「Santa Fe (Prologue)」
Jeremy Jordan, Andrew Keenan-Bolger
3.
「Carrying the Banner」
Newsies Company
4.
「The Bottom Line」
John Dossett, Mark Aldrich, Nick Sullivan, Laurie Veldheer,
5.
「That's Rich」
Capathia Jenkins
6.
「I Never Planned on You/Don't Come a-Knocking」
Jeremy Jordan, Kara Lindsay, Laurie Veldheer, Julie Foldesi
7.
「The World Will Know」
Jeremy Jordan, Ben Fankhauser, Lewis Grosso, Matthew Schechter, Newsies Company
8.
「Watch What Happens」
Kara Lindsay
9.
「Seize the Day」
Jeremy Jordan, Ben Fankhauser, Lewis Grosso, Matthew Schechter, Newsies Company
10.
「Santa Fe」
Jeremy Jordan
11.
「King of New York」
Ben Fankhauser, Matthew Schechter, Lewis Grosso, Kara Lindsay, Ryan Breslin, Newsies Company
12.
「Watch What Happens (Reprise)」
Jeremy Jordan, Ben Fankhauser, Kara Lindsay, Lewis Grosso
13.
「The Bottom Line (Reprise)」
John Dossett, Mark Aldrich, John E. Brady
14.
「Brooklyn's Here」
Tommy Bracco, Newsies Company
15.
「Something to Believe In」
Jeremy Jordan, Kara Lindsay
16.
「Once and for All」
Jeremy Jordan, Kara Lindsay, Ben Fankhauser, Ryan Breslin, Newsies Company
17.
「Finale」
Jeremy Jordan, Newsies Company
Bonus tracks
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タイトル
作詞
作曲・編曲
演奏者
18.
「Santa Fe (Bonus Track)」
Jeremy Jordan, Alan Menken
19.
「Seize The Day (Bonus Track)」
Jeremy Jordan, Ben Fankhauser, Lewis Grosso, Matthew Schechter, Newsies Company
20.
「King of New York (Bonus Track)」
Ben Fankhauser, Matthew Schechter, Lewis Grosso, Kara Lindsay, Ryan Breslin, Newsies Company