バージル・オルティス・ジュニア
バージル・オルティス・ジュニア(Vergil Ortiz Jr、1998年3月25日 - )は、アメリカ合衆国のプロボクサー。テキサス州ダラス出身。現WBC世界スーパーウェルター級暫定王者。 来歴アマチュア時代2015年1月、全米ユース選手権にライト級(60kg)で出場し、1回戦でライアン・ガルシアに敗退した[1]。 2016年5月、ナショナル・ゴールデン・グローブにライトウェルター級(64kg)で出場し決勝でフランク・マーティンに敗退した[2]。 プロ時代ウェルター級2018年2月22日、インディオのファンタジー・スプリングス・リゾート・カジノでヘスス・アルバレス・ロドリゲスとNABF北米スーパーライト級ジュニア王座決定戦を行い、3回2分23秒TKO勝ちを収め王座を獲得した[4]。 2018年6月23日、ロサンゼルスのべラスコ・シアターで元IBF世界スーパーフェザー級王者フアン・カルロス・サルガドと対戦し、3回1分52秒KO勝ちを収めた[5]。 2019年5月4日、ラスベガスのT-モバイル・アリーナにてサウル・アルバレス対ダニエル・ジェイコブスで、元WBA世界スーパーライト級暫定王者マウリシオ・ヘレーラと対戦し、3回29秒KO勝ちを収めた[6]。 2019年8月10日、グランドプレーリーのシアター・アット・グランドプレーリーでアントニオ・オロズコとWBA世界ウェルター級ゴールド王座決定戦を行い、6回2分16秒TKO勝ちを収め王座を獲得した[7]。 2019年12月13日、インディオのファンタジー・スプリングス・リゾート・カジノでブラッド・ソロモンと対戦し、5回2分22秒TKO勝ちを収め初防衛に成功した[8]。 2020年7月24日、インディオのファンタジー・スプリングス・リゾート・カジノでサムエル・バルガスと対戦し、7回2分58秒KO勝ちを収め2度目の防衛に成功した[9]。トレーナーのロベルト・ガルシアが新型コロナウイルスの陽性反応が出たため試合のセコンドに就けず、代わりに父親のバージル・オルティス・シニアがチーフセコンドに就いた[10]。 2021年3月20日、テキサス州フォートワースのディッキーズ・アリーナで元WBO世界スーパーライト級王者のモーリス・フッカーとWBOインターナショナルウェルター級王座決定戦を行い、6回にボディブローからのラッシュでダウンを奪うと、7回にフッカーが右手を負傷したような素振りを見せてリング上にしゃがみ込むとレフェリーが試合をストップ。7回36秒TKO勝ちで王座獲得した[11]。フッカーの右手は試合後に骨折していたことが判明した[12]。 2022年3月19日、マイケル・マッキンソンとの対戦が予定されていたが、4日前の3月15日にオルティス・ジュニアが横紋筋融解症と診断されたため欠場することが発表された[13]。 2023年3月18日、WBA世界ウェルター級レギュラー王者エイマンタス・スタニオニスとの対戦が予定されていたが、1月にスタニオニスが急性虫垂炎となり緊急手術を受けたため延期となった。 2023年4月29日、WBA世界ウェルター級レギュラー王者エイマンタス・スタニオニスとの対戦が予定されていたが、オルティス・ジュニアの横紋筋融解症が再発したため延期になったことが3月29日に発表された[14]。 2023年7月8日、WBA世界ウェルター級レギュラー王者エイマンタス・スタニオニスとの対戦が予定されていたが、オルティス・ジュニアが失神して病院へ搬送されたため延期になったことが試合2日前の7月6日に発表された[15][16]。 スーパーウェルター級2024年1月6日、1年5ヶ月ぶりの復帰戦ならびにスーパーウェルター級転向戦としてラスベガスのヴァージン・ホテルズ・ラスベガスで、フレデリック・ローソンとスーパーウェルター級の規定体重より2ポンド重い156ポンド契約のノンタイトル12回戦で対戦し[17]、レフェリーストップにより初回2分33秒TKO勝ちを収め再起に成功した。しかし、ベテランレフェリーのトニー・ウィークスのローソンにほとんどダメージが見られない中でのあまりにも早すぎる試合ストップは、観客からブーイングが飛び交い、テレビの実況陣からも批判されるなど物議を醸した。ウィークスは試合後にフェイスブックに「ローソンは脳のスキャンで動脈瘤が2回見つかり、3回目のスキャンで合格した」と試合を早くストップした理由を投稿したが、試合を管轄したネバダ州アスレチック・コミッションはウィークスのこの主張を否定する声明を出した。ウィークスはこの試合の8か月前のロランド・ロメロ vs イスマエル・バローゾにおいても不可解な早すぎる試合ストップを行い批判を受けていた[18]。 2024年4月27日、カリフォルニア州フレズノのセーブマート・センターでホセ・ラミレス対ランセス・バルテレミーのセミファイナルでトーマス・デュロルメと対戦し、初回2分39秒KO勝ちを収めた。 2024年8月3日、カリフォルニア州ロサンゼルスのBMOスタジアムで元WBO世界スーパーウェルター級王者でWBC・WBO世界同級1位のティム・チューと対戦予定だったが、チューがセバスチャン・フンドラ戦で負った額の傷の回復が遅れ、十分なトレーニングキャンプを確保できないことから中止となった[19]。 2024年8月10日、ラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナでWBC世界スーパーウェルター級暫定王者のセルヒイ・ボハチュクに挑戦し、初回と8回に1度ずつ、計2度ボハチュクにダウンを奪われるも12回2-0(113-113、114-112×2)の判定勝ちを収め、プロデビュー以来継続していた連続KO試合記録は21試合で途切れたものの暫定ながら自身初の世界王座獲得に成功した[20]。 戦績
獲得タイトル表彰
脚注
関連項目外部リンク
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