北酒場
『北酒場』(きたさかば)は、1982年3月21日に発売された細川たかしの18枚目のシングル。 解説細川のデビュー曲である『心のこり』と同様になかにし礼(作詞)と中村泰士(作曲)のコンビで製作されたが、演歌というよりは軽快な歌謡曲・J-POP風の楽曲で、1982年のオリコン年間ヒットチャートにおいて第5位にランクインした大ヒットシングル。 1982年1月16日に細川がレコーディングしたが、この時点ではレコード化の予定はなく、デモテープの段階であった[1]。その後、細川がレギュラー出演していたテレビ朝日系列バラエティ『欽ちゃんのどこまでやるの!』のメインパーソナリティである萩本欽一が番組内で何か一曲歌うことを提案し、デモテープの中からこの曲が採用された[1]。 『欽ちゃんのどこまでやるの!』の番組内では、1月27日の放送で初披露して以来、9月15日まで毎週歌われ[1]、また「途中で楽曲を止められる」という萩本欽一の番組演出などで一躍有名となり、覚えやすいメロディも手伝い幅広い年齢層に浸透した。 2月には仙台の有線放送で1位になり[1]、5月31日にはオリコンのベスト10にランクインされ[1]、オリコン最高3位を記録した[1]。最終的には同年大晦日に『第24回日本レコード大賞』を受賞。本曲を世に広めた一人である萩本が駆け付け、細川を祝福した。また、同日放送の『第33回NHK紅白歌合戦』でも披露され、1982年を代表する流行歌のひとつとなった。 当時の人気番組、TBS系音楽番組『ザ・ベストテン』では6月3日放送分で初登場し、通算11週ランクイン(10週連続)。同番組では年間ランキング1位を獲得した。また、かつて賞レース番組であったフジテレビ系『FNS歌謡祭』の第11回放送で最優秀視聴者賞を受賞したほか、『全日本有線放送大賞』[注釈 1]の第15回放送と、TBS系列で放送される『日本有線大賞』の第15回放送でそれぞれグランプリを受賞した。 2003年10月22日には、「北酒場」と次のシングル「矢切の渡し」のカップリングでマキシシングル化された。 2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』では、本楽曲で先行トップバッターを務めている。この年は、NHKが「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」という企画で紅白歌合戦で聴きたい曲をリクエスト集計したが、本楽曲は白組対象の上位100位にランクインしていない[注釈 2]。 2021年の『第72回NHK紅白歌合戦』では、カラオケの十八番と話し、同郷・北海道出身である司会の大泉洋とのデュエットで披露された。また当日、北海道には大寒波がきており、歌唱後、北海道弁で「(デュエットについて)いいんでないかい?」と話し、大泉洋は「間違いなく(北海道の)気温が上がっています、今頃」と話していた[2][3]。 田代まさしが出演していたサンヨー食品「サッポロ一番 北のしょうゆラーメン」のCMでたびたび替え歌として使用されていた。 フジテレビ系『はねるのトびら』でも、コント企画「おじいちゃんといっしょ」でロバートの秋山竜次扮する「秋山森乃進」がカラオケで替え歌を歌っていた(当時番組とタイアップしていた日産自動車のミニバンのCMでも秋山が替え歌を歌っていた)。また、マレーシアでは荘学忠によって『層層相思』のタイトルでカヴァーされている。 収録曲価格
カバー
関連作品関連項目
脚注注釈出典 |