大和西大寺駅 (やまとさいだいじえき)は、奈良県 奈良市 西大寺国見町一丁目にある近畿日本鉄道 (近鉄)の駅 。駅長配置駅である。
概要
大阪、京都、橿原、奈良の4方面が交わる近鉄有数のジャンクション である。観光特急「しまかぜ 」を含む全ての列車が当駅に停車する(ただし、上り大阪難波 発京都 行き及び下り京都発大阪難波行きの観光特急「あをによし」 は当駅2度停車を防ぐため運転停車 もしくは通過する)。
乗り入れ路線
近鉄の駅ナンバリング は、京都駅 - 吉野駅 ・近鉄奈良駅 ・賢島駅 のルートを基準に付番されるため、当駅を通る各路線の駅番号は京都駅からの通し番号になっており、奈良線はA22 - A25 が欠番となっている。
歴史
1980年代 頃から1990年代 にかけての駅舎改築により、広い連絡橋コンコース を持つ利便性が高い駅となった。
年表
駅構造
ホーム(駅改良工事着工前)
3面5線の島式ホーム を有する地上駅 。各ホームは橋上駅舎 と地下通路で連絡しており、6番のりばまでホームがある。うち4・5番のりばは同じ線路を共有している。いずれも有効長は10両。
駅舎改築以前の1980年代 から1990年 頃にかけて、5番のりばは独立した1面1線ホームであった。線路は旧4番のりば[ 注 2] のすぐ南に並行しており、難波方に車止め があった。このため5番のりばは、橿原線 の当駅発着列車のうちもっぱら普通列車 の専用ホームとして使われていた。旧5番のりばへ向かう連絡階段は駅南出口へ向かう階段と共用され、駅南出口へ向かう階段の途中から分岐して下っていた。この構造のために橿原線と他線の接続が不便であったことから、駅舎改築時に難波方へ直通可能な6番のりばを新設した。旧5番のりばの線路敷地に、現5・6番のりばのホームを設けて1987年 に使用を開始した[ 注 3] 。6番のりばから難波方面へ出発が可能になったことで運行の自由度が上がり、橿原線や天理線の当駅到着列車が、奈良線の当駅始発列車としての運用が可能になった。
改札 は中央改札口と南改札口の2か所である。中央改札口は南北自由通路に面し、駅の南北から出入りできる。北口はならファミリー にも近い。南改札口は陸橋 上にあり中央改札口開設後も残されているが、従来あった北改札口は中央改札口の設置とともに閉鎖された。バスのりばとタクシーのりばは北口と南口の両方にある。
2階コンコース は、近鉄の駅ナカ 事業拡充方針に伴い2000年 頃からベーカリーショップや蕎麦処 、カフェ スタンドやコンビニエンスストア などが出店した。
2007年 8月10日に近畿日本鉄道 が、当駅のコンコースを約30億円の工費で2倍に増床し、高級スーパーマーケット など20店舗が入居するショッピングモール を整備する計画を発表した。2009年 9月11日に増床工事が完成し、駅構内ショッピングモール「Time's Place Saidaiji(タイムズプレイス西大寺)」として開業した。モールの来客を対象に、当駅の入場料金を不要にするサービスを実施している。
当駅は乗換客が多いにもかかわらず、長年、駅構内にエレベーター が設置されていなかったが、コンコース増床にあわせて設置工事が施工されてショッピングモール開業時に供用を開始した。
階数
店舗など
構内
構外
2階
南改札口
中央改札口
Time's Place 西大寺 (ショッピングモール)[ 注 4]
(2022年9月1日現在)
YAMATO Craft Beer Tble
JOTO CURRY
まほろば 大仏プリン本舗
Vege&Deli OLIVE
蔵元豊祝
成城石井
たごさく
くくる
大和コロッケの店
粉こ楽
(coming soon)
石焼き芋専門店 維新蔵
蔵や
平宗
うめもり
ビフテキ 牛ノ福
肉の霜月
NERITEN BAR
シェフナカギリ
お酒の美術館
ならや
箱夢
百楽
フルッタ・ナーラ
KARENDO
CAFEE CIAO PRESSO & cook house
ステラおばさんのクッキー
Meets Sweets
ベジフルマート
KoKuMiN
マネケン
アンファン
NOROMANIA
焼肉ライク
粋麺あみ乃や
Family Mart (改札内橋上店)
Family Mart(改札外橋上店)
(coming soon)
HAIR MAKE MINGLE NARA
展望デッキ
(coming soon)
1階
ホーム(のりば)
のりば
配線図
特徴
停車列車
当駅を発着駅とする列車が各方面にわたって多く設定されている。
駅設備・営業面
軌道設備
利用状況
近年の1日あたりの乗降・乗車人員は下記の通り[ 24] [ 25] [ 26] [ 27] 。
年度
特定日
1日平均 乗車人員
調査日
乗降人員
1985年
-
26,434
1986年
-
26,248
1987年
-
26,452
1988年
-
26,792
1989年
-
26,502
1990年
-
26,607
1991年
-
25,380
1992年
-
27,236
1993年
-
28,847
1994年
-
28,704
1995年
-
28,800
1996年
-
27,057
1997年
-
25,582
1998年
-
24,714
1999年
-
23,911
2000年
-
23,716
2001年
-
24,142
2002年
-
24,096
2003年
-
24,487
2004年
-
23,932
2005年
11月0 8日
53,480
23,989
2006年
-
24,162
2007年
-
23,987
2008年
11月18日
49,450
23,455
2009年
-
22,768
2010年
11月0 9日
48,660
24,674
2011年
-
22,342
2012年
11月13日
46,345
22,368
2013年
-
23,237
2014年
-
22,989
2015年
11月10日
46,530
23,205
2016年
-
23,432
2017年
-
23,733
2018年
11月13日
48,072
23,766
2019年
-
23,550
2020年
-
-
2021年
11月9日
39,811
-
2022年
11月8日
42,850
-
2023年
11月7日
43,743
駅周辺
かつて駅前(特に北口)は狭く、駅に沿う道路も2車線以下であるため、人と車が交錯して雑然としていた。北口と南口両側ともに、国と奈良県などが進める平城遷都1300年記念事業 の一環で道路の拡張や駅前広場などが整備がされた。特に北側は2005年 (平成17年)から新バスターミナル ・タクシー乗り場の供用を開始した。南側も順次区画整理 が進められ、2007年 (平成19年)から順次道路を供用した。現在は駅前広場および、広い幅の駅進入道路が整備され、大和西大寺駅前の整備が完了した[ 28] 。2017年 (平成29年)12月から奈良市により北口と南口を結ぶ自由通路の整備と駅前広場の拡大工事が開始されている。この整備事業により改札も橋上へ移動された[ 29] 。
北口
近隣にある御前池 ( おまえいけ ) と佐紀池 ( さきいけ ) は、2019年 4月21日 にテレビ朝日 系列 で放送した『ナニコレ珍百景 』で「コントのような2つの池」という題で放送している[ 31] 。
旧北改札口(現在改札口はない)
北口(2010年4月)
北口(2014年10月)
南口
バス路線
北口のりば(2024年5月)
バスのりばが北口に2か所、南口に3か所設置されている。長らく北口にしかのりばがなかったが、2021年4月1日に南口駅前広場が供用開始されたことに伴い、南口にものりばが大阪国際空港 へのリムジンバスのりばを含めて3か所設置された[ 17] [ 34] [ 35] [ 36] 。路線バスはすべて奈良交通 により運行され、リムジンバスは奈良交通と阪急観光バス により共同運行されている[ 37] [ 38] 。2021年4月以降、南口からは「ぐるっとバス」大宮通りルートも発着している[ 39] 。
発着するバス系統は以下の通り。経由地は営業所内各路線のページを参照。
北口のりば
1番のりば(奈良西大寺線 ・歌姫線 )
11系統:一条高校 前行き
12系統:JR 奈良駅 西口行き
14系統:JR奈良駅西口行き(※航空自衛隊 も経由)
73系統:歌姫町行き
2番のりば(押熊線 )
72系統:押熊行き
この他、奈良競輪 開催日には、北口から奈良競輪場への無料送迎バス が発着する。
南口のりば
11番のりば(リムジンバス )
大阪空港(伊丹空港) 行き
12番のりば(阪奈道路線 ・「ぐるっとバス」大宮通りルート[ 39] )
160系統:高畑町行き(平日朝1便のみ)
161系統:近鉄奈良駅行き
「ぐるっとバス」大宮通りルート: 平城宮跡(朱雀門ひろば)・近鉄奈良駅・奈良公園方面行き
13番のりば(阪奈道路線)
160・161系統:学園前駅行き
平城宮跡内でのイベント開催時は、南口より無料シャトルバス を運行することがある[ 注 5] [ 41] 。
隣の駅
近畿日本鉄道
A 奈良線
■ 快速急行・■ 急行
学園前駅 (A20) - 大和西大寺駅 (A26) - 新大宮駅 (A27)
■ 準急・■ 区間準急・■ 普通
菖蒲池駅 (A21) - 大和西大寺駅 (A26) - 新大宮駅 (A27)
B 京都線
■ 急行
高の原駅 (B24) - 大和西大寺駅 (B26) (- 近鉄郡山駅または西ノ京駅または新大宮駅)
■ 普通
平城駅 (B25) - 大和西大寺駅 (B26) (- 尼ヶ辻駅または新大宮駅)
※イベントなどの開催時に急行の一部が、通常の隣の停車駅との間にある以下の駅に臨時停車することがある。
奈良競輪 開催日(一部日程を除く)・高校入試日に平城駅 (B25)
B 橿原線
■ 急行(下記以外)
(高の原駅 -) 大和西大寺駅 (B26) - 近鉄郡山駅 (B30)
■ 急行(平日10 - 16時、土休日9 - 18時台)
(高の原駅 -) 大和西大寺駅 (B26) - 西ノ京駅 (B28)
■ 普通
(平城駅 -) 大和西大寺駅 (B26) - 尼ヶ辻駅 (B27)
脚注
注釈
^ 収容能力は大型車150両。
^ 現4・5番のりば
^ 旧5番のりばの線路とホームの位置を入れ換えた。
^ 近鉄電車を利用しない場合緑色の自動券売機で人数分の「Time’s Place 西大寺サービス券」入場券を購入する必要がある。(有効期限は2時間)
^ 2023年度の大立山まつりはJR奈良駅 からのみ運行[ 40] 。
出典
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
大和西大寺駅 に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
(大阪難波 - 大阪上本町間:難波線、大阪上本町 - 近鉄奈良間:奈良線) 石切 - 生駒間旧線 奈良市内旧線
*打消線は廃止設備