妖獣戦記『妖獣戦記』(ようじゅうせんき)シリーズは、1993年よりディーオーから発売されたアダルトゲームである。三部作で、ジャンルはウォー・シミュレーション。アダルトゲームであるが、骨太のシリアスなストーリーを与えられた作品である。1993年よりPC-9801用、FM-TOWNS用として発売され、1997年にWindowsに移植。また、2006年からは原画・システムを刷新したリメイク版が発売されている。
ストーリー最終核戦争「The Third」によって荒廃した大地。かろうじて生き残り、復興を目指す人々の前に、異形の怪物「妖獣」が現れる。リークした生物兵器の遺伝子と残留放射能から生まれたそれは、人間を捕らえ媒体として繁殖する、人類の天敵だった。 A.D.2048、最大の拠点ソフィアポリスにまで迫った妖獣に対し、人類は最後の切り札である人間ベースの女性兵士[1]「バイオソルジャー」を投入。対妖獣特殊警察「ASSP(Anti Strange beast Special Police)」を組織して迎え撃つ。 ゲームシステムターン制の戦術級ウォー・シミュレーションゲーム。プレイヤーはASSP実戦部隊の隊長となり、隊員であるバイオソルジャーを指揮して妖獣と戦う。各ユニットが1ターンにつき移動+攻撃を1回だけできる、シンプルなシステムである。各隊員は武器や能力が全員異なり、また武器と妖獣の装甲タイプにも相性が設定されている。隊員は戦闘経験を積み妖獣を倒すことでレベルが上がっていく。 『続妖獣戦記 -砂塵の黙示録-』(以下「続」)では、各ユニットに2パターンの兵装が用意され、出撃前に選択する事ができる。第二兵装にすると防具も変わり、攻撃力や射程だけでなく、防御力や移動力も大きく増減する。この作品から「射線」の概念が設定され、味方ユニットを飛び越して敵を射撃することはできなくなった。そのため戦術が大きく変更されることとなった。なお、初作のリメイク版である「妖獣戦記 A.D.2048 〜真・説・序・章〜」では、オリジナルの初作とは異なり、「射線」の概念が設定されているので、プレイする際は注意が必要である。 『妖獣戦記2 -黎明の戦士たち-』(以下「2」)では、第二兵装のルールは廃止され、かわりに各ユニット毎に精神力のゲージがたまっている時だけ使える「特殊技」が追加されている。 ボス妖獣(祖体妖獣)との戦闘時には、襲われている女性被害者のCGが入る。このシーンは、いわゆる触手系である。これとは別に、レベルが一定以上に上がった隊員を「休暇」に誘う事ができ、ベッドシーンが用意されている(どれだけレベルを上げれば休暇に誘えるかは、キャラクターによって異なる)。イェーガー記念空港の作戦後、隊員のレベルが一定以上に達していると霧原長官との休暇イベントが発生する。休暇中は作戦中には見られない女性らしい側面が見られる。CGは部分的にアニメーションする。 「続」までは隊員より妖獣被害者のCGの方が多いが、「2」では隊員のCGの比率が上がり、「休暇」もレベル制ではなくストーリーの進行に沿って展開される。 オリジナル版妖獣戦記 -A.D.2048-シリーズ第一作。対妖獣特殊警察ASSPと、ソフィアポリスに侵入した妖獣との戦いを描く。舞台は病院、空港、学校の三ヶ所。 3つの舞台で、それぞれがさらに3つのマップで構成される。ミッションは基本的に敵を全滅させるのが目的となっている。 続妖獣戦記 -砂塵の黙示録-シリーズ第二作。全ての妖獣を統制している「拠点」の存在を突き止めたASSPは、反攻作戦「妖獣掃討作戦」を発動。巨大母艦ランドキャリアで荒野へ出撃する。 前作の直接の続編。ステージ数が大きく増えている他、新たに第二兵装のシステムが加わった。使うには一定のレベルに達している必要があるが、前作のセーブデータからレベルを引き継げる他、練習ミッションでレベルを上げられるようになっている。また射線の概念が加わえられており、障害物越しに狙撃する事ができなくなったため難易度は上がっている。敵全滅だけではなく「特定の場所へ辿り着く」などが目的のミッションも加えられた。 妖獣戦記2 -黎明の戦士たち-完結編。妖獣掃討作戦から10ヶ月後。「拠点」を失って弱体化したはずの妖獣が復活した。それぞれが平和な生活を送っていたASSPに、再び命令が下される。戦闘はマップクリア形式のシミュレーションで行う。プレイヤーはASSPの隊長として戦闘の指揮を取る。隊員がボス級の敵に遭遇すると、幼獣に襲われた少女たちのアニメーションとなる。マップの間に展開するイベントでは、幼獣にまつわる謎を秘めた物語や、隊員たちとの心と体の両面での交流が語られる。[1] 前2作と比べて、ステージ数、画像とも大幅にボリュームアップしている。戦闘メンバーはストーリー進行に伴い大きく変わる。終盤バイオソルジャーを待ち受ける過酷な運命が明らかになる。 「2」の新システム「特殊技」には、以下のものがある。
リメイク版原画はさえき北都。戦闘画面はクォータービューに変更になっている。 「2」のリメイクは行われていない。 妖獣戦記 A.D.2048 〜真・説・序・章〜続妖獣戦記 〜真説・砂塵の黙示録〜キャラクターASSP実戦部隊
その他
小説版
脚注関連項目外部リンク
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