小倉総合車両センター
小倉総合車両センター(こくらそうごうしゃりょうセンター)は、福岡県北九州市小倉北区にある、九州旅客鉄道(JR九州)の車両工場。本社鉄道事業本部の管轄下である。構内には日本貨物鉄道(JR貨物)九州支社管轄の小倉車両所が併設されている。 旧鉄道省・国鉄時代から続く車両工場の一つであり、各種車両検査、製造や改造などを行っている。廃車となった車両の解体も請け負う。 戦前、日本で最初に速度照査式ATS(自動列車停止装置)を試作し、また、蒸気機関車のデフレクタ(除煙板)の、独特の設計による小型化(これは工場の名をとり「小工デフ」(しょうこうデフ)、あるいは配置機関区の名を取り「門デフ」(もんデフ)と呼ばれる)を実現するなど、先進的な取り組みを行った工場としても知られる。 構内にはC12形蒸気機関車 (C12 222) と、485系電車(クハ481-256)が静態展示されている[2]。 所在地福岡県北九州市小倉北区金田3-1-1 沿革
受持車両整備済み車両の車体に記される略号
小倉総合車両センターJR九州のすべての在来線車両を受け持っている。 なお103系1500番台は、筑肥線直流電化区間以外は自走できず、博多駅で地上に出ることもできないため、唐津線 - 長崎本線 - 鹿児島本線経由で、ディーゼル機関車の牽引により、3両ずつに分けられて入出場している。また、303系電車・305系電車に関する工事は、本工場名義で行われていることとなっているが、実際は福岡市交通局(福岡市地下鉄)姪浜車両基地で行われているものもある。これらは、制御装置が異なる理由によるもの。抵抗制御車である103系1500番台のような機関車による牽引回送が不可能なうえに西唐津駅を介して小倉総合車両センターへの牽引回送が困難であるため、検査が福岡市地下鉄姪浜車両基地にて受託されている。 2011年(平成23年)4月1日から、鹿児島車両センター所属車も受け持つこととなった。 小倉車両所JR貨物九州支社管内に配置されている電気機関車の全般検査・台車検査・重要部検査、ディーゼル機関車の全般検査・第2交番検査B、九州地区に配車されている貨車の全般検査・交番検査(指定取替)を行っている[5][6]。機関車については、他の車両所の業務の状況により他支社管内の車両や臨海鉄道の機関車の全般検査を実施することもある。また、JR九州所属DE10形や私有貨車チキ5500形(日鉄物流・黒崎駅常備)の検修業務も行っている[6]。 当所は主に車体・台車関係の整備を直営で行っており、検査時に取り外した電装品やエンジン、輪軸などの整備については他の車両所やJR九州側の職場に委託して実施している。また、機関車・貨車関係の業務についてはJR九州側からの受託業務もある。 新製車および改造車本工場で製造および改造された車両として、以下のものがある。 JR九州発足後は「技術力の向上」、「新規事業の拡大」、「部外流出資金の抑制」を目的に、自社向け車両を多数製造した[7]。大部分が製造メーカーから構体を購入したノックダウン生産であるが、1990年(平成2年)に新製した71系気動車キハ70-2は、構体そのものから製造した完全な新製車体である[7](改造名義)。 新製改造
リニューアル改造など
一般公開毎年10月の鉄道の日に近い週末の日に、「工場まつり」として一般公開が実施される[8]。 門司港車両派出小倉総合車両センター門司港車両派出は福岡県北九州市門司区の鹿児島本線門司港駅構内にある車両基地。 配置車両の車体に記されている略号配置車両以下の表は、2023年4月1日現在の配置車両である[1]。
貨車過去の配置車両電車脚注
関連項目
参考文献
外部リンク
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