第63期王位戦 (だい63き おういせん、スポンサー名義でお~いお茶杯第63期王位戦)は、2022年度(2021年6月7日 - 2022年9月6日)の王位戦である。前期と今期の王位戦は、株式会社伊藤園が特別協賛となり「お~いお茶杯王位戦」として開催される[1]。
概要
今期の予選は2021年6月7日に開幕となった[2]。挑戦者決定リーグの前期からの残留者は、佐々木大地五段、羽生善治九段、澤田真吾七段、豊島将之竜王の4名[3][4][5]。
挑戦者決定リーグでは紅組からは豊島将之九段、白組からは池永天志五段が挑戦者決定戦に勝ち進み、挑戦者決定戦では豊島将之九段が池永天志五段を下し、挑戦を決めた。
王位戦七番勝負は、藤井聡太王位が4勝1敗で豊島九段を制しタイトル防衛に成功した(3期連続、通算3期目の王位獲得)。藤井王位は登場タイトル棋戦通算10期のうち通算10期連続タイトル獲得(敗退なし)を達成した。
七番勝負
- 七番勝負の日程変更
- 今期の七番勝負第4局については、
豊島将之九段の体調不良(新型コロナウイルス感染症の陽性判定)により、当初の日程での対局は中止され、
予定していた第5-7局の日程・会場での各対局を第4-6局として実施されることになった[6]。
新たな第7局の日程・会場についての発表はなし。
開催:2022年6月28日 - 2022年9月6日 [7]
※第6-7局は実施されず。第1局では手番の先後を振り駒で決定。
挑戦者決定リーグ
- 前期リーグ残留(4名)
- 豊島将之 九段 (前期 挑戦者/紅組1位/リーグ4勝)
- 羽生善治 九段 (前期 白組1位/リーグ4勝)
- 佐々木大地 五段 (前期 白組2位/リーグ3勝)
- 澤田真吾 七段 (前期 紅組2位/リーグ3勝)
- 予選各組勝ち上がり(8名)
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- 黒沢怜生 六段 (前期 予選1勝)
- 近藤誠也 七段 (前期 リーグ白組3位/3勝)
- 伊藤匠 四段 (前期 未参加)
- 西尾明 七段 (前期 予選2勝)
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- 糸谷哲郎 八段 (前期 予選2勝)
- 池永天志 五段 (前期 リーグ白組5位/2勝)
- 久保利明 九段 (前期 予選0勝)
- 千葉幸生 七段 (前期 予選1勝)
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挑戦者決定戦
対局日:2022年5月31日(棋譜)
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挑戦者決定戦 決勝
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0王位戦七番勝負 挑戦者0
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紅組 (4勝1敗) |
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豊島将之 九段 |
○ |
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挑戦者
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0 豊島将之 九段 0
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白組 (4勝1敗) |
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池永天志 五段 |
● |
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- 挑戦者決定リーグ(紅組/白組)で同星で並んだ場合
以下の順位決定方式により リーグ優勝者/残留者を決定
- (1) 4勝1敗で2-3名が並んだ場合 - プレーオフ
- ※ 該当者が3名の場合は、プレーオフ1回戦は残留決定戦を兼ねる。
※※ 前期成績(前期リーグ勝星 > 前期予選勝星) でシード者を決定。
- (2) 3勝2敗で3-5名が並んだ場合
- 該当者が3名の場合は、該当者間リーグ直接対決 > 前期成績(成績順、前期リーグ勝星 > 前期予選勝星)
- 該当者が4名の場合は、該当者間リーグ直接対決(※直接対決「2勝1敗」2名のリーグ対局勝者が上位)
- 該当者が5名の場合は、前期成績(前期リーグ勝星 > 前期予選勝星)
- 挑戦者決定リーグ 最終節/紅組 (2022年5月2日/棋譜)
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- 挑戦者決定リーグ 最終節/白組 (2022年5月2日/棋譜)
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紅組
挑決1名・陥落4名(リーグの表記は前期成績順、先は先手番、括弧は対局順)
- 前期挑戦者である豊島将之九段および、前期残留者である佐々木大地七段が、それぞれ再びリーグ優勝と残留を果たした。
- 逆に王位リーグ初参戦である西尾明七段、黒沢怜生六段、伊藤匠五段の3名は何れも陥落となった。
白組
挑決1名・陥落4名(リーグの表記は前期成績順、先は先手番、括弧は対局順)
- 2期連続の予選突破によるリーグ参戦を果たした池永天志五段は、自身初となる「白組優勝(=残留以上)」と「タイトル挑戦者決定戦への出場」を決めた[15]。
- 白組2位となった羽生善治九段は、王位リーグに30期連続での残留(王位在位を含む)を果たした[16]。
- 白組で唯一のリーグ初参戦である糸谷哲郎八段は、負け越しでの陥落となった。
予選
- 予選参加 棋士:163名(シード者4名以外)
- 予選参加 女流棋士:2名(女流王位戦出場者)
- 里見香奈 女流四冠 (第32期 女流王位)
- 山根ことみ 女流二段 (第32期 女流王位戦五番勝負 挑戦者)
予選1組
- 挑戦者決定リーグ進出者:黒沢怜生 六段
予選2組
- 挑戦者決定リーグ進出者:近藤誠也 七段
予選3組
- 挑戦者決定リーグ進出者:伊藤匠 四段
予選4組
- 挑戦者決定リーグ進出者:西尾明 七段
予選5組
- 挑戦者決定リーグ進出者:糸谷哲郎 八段
予選6組
- 挑戦者決定リーグ進出者:池永天志 五段
予選7組
- 挑戦者決定リーグ進出者:久保利明 九段
予選8組
- 挑戦者決定リーグ進出者:千葉幸生 七段
脚注
関連項目
外部リンク