解説委員(かいせついいん、英: news commentary)は、政治・経済・国際情勢等の各分野を視聴者に解説するマスメディアの社員及び幹部の肩書である。
概要
欧米、アジア、中東主要国のテレビ局におけるニュース解説の特徴として、編集委員を置く場合、局としての「オピニオン(主張)」を提言するために視聴者に対して意見を提示している。
日本の放送局においては、番組編集上の義務として、
公安及び善良な風俗を害しない
政治的に公平である
報道は事実をまげない
意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする放送法第4条第1項 第1 - 4号より
が定められており、(罰則規定は無いが)法に触れる為、放送局としての意見と規定せず、解説委員自らの個人の意見として解説する。
社員ではあるが待遇は役員クラスのことが多く、NHK及び民間放送には政治、経済に限らず多くの分野を担当する解説委員が報道局内の解説委員室に所属している。NHK、民放局問わず記者[注 1]出身者のほか、アナウンサー、報道・情報(ワイドショー)番組のプロデューサー出身である解説委員もおり、中にはテレビ局の経営幹部もいる。また、報道局制作の番組で解説委員がメインキャスターを務めるものも存在する。
主な解説委員
- 元職の記載役職は現職。●は委員長、○は元委員長。
NHK
日本テレビ
- 現職
- 小栗泉(報道局解説委員長、専門局次長、前:政治部長、元:政治部 担当副部長)
- 宮島香澄(経済部)
- 横山武信
- 清水潔(社会部特別解説委員、元:『FOCUS』記者)
- 庭野めぐみ(社会部)
- 廣瀬祐子(専門部長)
- 森田公三(報道局長・報道局解説副委員長・報道審査委員長)
- 下川美奈(社会部)
- 河野克俊(客員、元:統合幕僚長)
- 笛吹雅子(社会部皇室担当、元:アナウンサー)
- 小林史(国際部)
- 小野高弘
- 元職
テレビ朝日
- テレビ朝日では解説委員を「コメンテーター」と称して、2015年4月から報道局コメンテーター室が新設された。
- 現職
- 元職
TBSテレビ
TBSテレビでは、解説委員の所属部署を「解説・専門記者室」という名称となっている。
- 現職
- 川戸恵子(シニアコメンテーター、元:アナウンサー)
- 河本知之
- 巡田忠彦(報道番組部担当部長)
- 福島隆史
- 齋藤泉
- 牧嶋博子(宮内庁担当兼務、元:アナウンサー)●
- 小嶋修一(医学・医療・科学担当)
- 桶田敦(科学・災害報道担当)
- 元職
テレビ東京
- 現職
- 池谷亨(チーフコメンテーター、元:アナウンサー・ニューヨーク支局特派員)
- 大浜平太郎(元:アナウンサー)
- 久保田麻三留(気象予報士、元:NHK・テレビ東京アナウンサー)
- 福田裕昭(執行役員報道局長、元:専任局長、報道局統括P)
- 袴田健 (取材センター長(取材・政治))
- 元職
- 内山敏夫○
- 一尾仁司○
- 岡田晃○(元:日本経済新聞編集委員)
- 篠原文也○(現:政治解説者、昭和女子大学客員教授)
- 加増良弘(報道局長)
- 鶴岡巍(元:フジテレビ・テレビ東京アナウンサー)
- 西村晃(元:NHKアナウンサー)
- 廣瀬和彦 (常務取締役(経営企画・広報・グループ戦略担当))
- 大信田雅二(現:総務人事局長、報道局長補佐・ニュースセンター長、元:報道局次長)
フジテレビ
2016年2月から2017年7月まで、「解説委員室」から「解説編集部」にされていた。
- 現職
- 反町理(取締役兼解説委員長兼政治部編集委員兼プライムニュース編集長、元:執行役員)●
- 青木良樹(解説委員室室長兼危機管理委員長、元:社会部長)
- 鴨下ひろみ(客員)
- 山口真(前:報道局長兼FNN事務局長、元:コンテンツ事業局長)
- 山本周(前:委員長)○
- 智田裕一(解説副委員長兼経済部長、元:アナウンサー)
- 風間晋(前:外信部編集委員 元:外務官僚)
- 能勢伸之(上席、軍事・安全保障担当)
- 二関吉郎(元:報道局ヨーロッパ統括担当局長)
- 松山俊行(政治部長、前:プライムニュース編集長・ワシントン支局長)
- 平井文夫(上席)
- 小林泰一郎
- 小泉陽一(元:アナウンサー、ニュースJAPANフィールドキャスター)
- 橋本寿史(皇室担当)
- 鈴木款(前:ホウドウキョクシニアコメンテーター、元:経済部長)
- 平松秀敏(現:FNNプライムオンライン編集長、前:社会部デスク、元:社会部警視庁キャップ、ホウドウキョクデスク)
- 木幡美子(CSR・SDGs推進室部長、元:アナウンサー)
- 島田彩夏(エグゼクティブアナウンサー)
- 元職
- 阿部知代(現:ニュース総局報道局報道センターマルチデバイスニュース制作部デスク兼キャスター、元:アナウンサー、マルチデバイスニュースセンターシニアコメンテーター)[1][2]
- 安倍宏行(「株式会社安倍宏行」自営、Webメディア「Japan In-depth」編集長)
- 石原正人(現:秘書室長、前:報道局長兼FNN事務局長、元:政治部長、報道局次長)
- 今井彬○(元:アナウンサー)
- 露木茂(元:アナウンサー)
- 大林宏(元:アナウンサー)
- 大山泰(現:OKWAVE社長室長兼OKWAVE総合研究所 所長[3]、元:報道局取材センター室長、経済部長)
- 柿原理一郎(元:役員待遇解説委員主幹)
- 加納正(現:執行役員報道局長、元:報道局次長兼FNNスピーク編集長、解説編集部長)
- 黒岩祐治(現:神奈川県知事)
- 須田哲夫(現:フリーアナウンサー)
- 竹内貞男(客員)○
- 田代尚子(元:マルチデバイスニュースセンターシニアコメンテーター、アナウンサー)
- 西渕憲司(現:BSフジ専務取締役、元:取締役スポーツ局担当、取締役解説委員長、執行役員報道局長)●
- 船田宗男○
- 増田明男(元:アナウンサー)
- 松本方哉
- 箕輪幸人(現:テレビ新広島代表取締役社長)○
- 和田圭(元:政治部編集委員)
- 若松誠(現:テレビ静岡代表取締役社長、前:執行役員常務上席統括解説委員、元:フジサンケイ・コミュニケーションズ・インターナショナル代表取締役社長)○
毎日放送
- 現職
- 大八木友之(政治・災害担当、東京支社報道部所属、元:アナウンサー・JNNパリ支局長)
- 宮前徳弘(スポーツ担当、元:スポーツ局ディレクター・プロデューサー)
- 橋本佐与子(科学・医療担当)
- 辻憲太郎(経済担当、元:JNN上海支局長)
- 元職
- 小池清○(元:アナウンサー・アナウンス室長)
- 奥田信幸(行政担当、現:報道編集部長)
- 尾嵜豪(自然科学担当、現:事業部長)
- 三澤肇(政治・災害担当、現:MBSホールディングス総務局長)
朝日放送テレビ
- 朝日放送テレビでは、ANNキー局であるテレビ朝日同様、解説委員を「コメンテーター」と称している
- 現職
- 元職
読売テレビ
- 現職
- 元職
テレビ大阪
- 2020年4月新設
- 現職
- 渡辺学(現職アナウンサー、元岡山放送アナウンサー・テレビ大阪アナウンス部長)
東海テレビ
- 現職
CBCテレビ
- CBCでは解説委員を「論説委員」と称している[注 3]。
- 現職
- 元職
テレビ愛知
- 現職
- 元職
- 森瀬康文[6](当時:報道制作局長兼務、現:編成局長))○
九州朝日放送
- 同局では「報道局」が「報道情報局」に部局統合
- 現職
- 臼井賢一郎●(元:報道局長、局次長兼報道部長、編成局テレビ編成部長)
- 早川裕章(担当部長、元:ラジオ局編成業務部)
- 西村香織(元:アナウンサー、ANNソウル支局特派員)
RKB毎日放送
- 現職
- 元職
- 青山隆悦(役員待遇報道制作センター担当局長)○[7]
テレビ西日本
- 現職
- 宮崎昌治(取締役報道局長、元西日本新聞社会部デスク)●
- 元職
札幌テレビ
- 現職
北海道テレビ
- 元職
北海道文化放送
- 現職
- 元職
広島テレビ
- 現職
テレビせとうち
- 現職
日経CNBC
- 現職
- 守田正樹(常務取締役)●
- 直居敦
- 岡村友哉
- 浅井佑美
- 鎌田泰幸
- 崔真淑
- 齋藤敏之(経済解説部長、元編成部長)
- 桜庭薫(経済解説部次長)
- 元職
日本BS放送
- 現職
ニッポン放送
- 現職
- 元職
時事通信社
- 現職
- 山田惠資●
- 高橋正光(編集局総務兼務)
- 長境克彦(取締役編集兼務)
- 鈴木美勝(雑誌「外交」前編集長)
- 佐々木真
- 明石和康○
- 中川和之
- 元職
- 加藤清隆(現:政治評論家、「文化人放送局」主宰)○
- 田崎史郎(元:特別解説委員)○
- 屋山太郎
- 黒崎誠(現:帝京大学冲永総合研究所客員教授)
- 泉宏(現:政治ジャーナリスト、客員解説委員、時事総合研究所 客員研究員、元取締役)
- 石井正(現:時事総合研究所 客員研究員、株式会社Tryfunds顧問)
- 軽部謙介(現:帝京大学経済学部教授)○
南海放送
2019年4月に新設。
- 現職
- 三谷隆司(執行役員報道制作本部報道局長・解説委員長。政治・経済担当)
- 永野彰子(現職アナウンサー、RNBコーポレーション代表取締役社長、メディア統括本部メディア統括局シニアマネージャー(局長格)、働き方改革推進チームワークライフバランス推進担当。生活・文化担当)
- 御手洗充雄(県政・松山市政担当)
- 藤田勇次郎(現職アナウンサー、メディア統括本部メディア統括局メディア制作部チーフ、メディア広報部。スポーツ担当)
脚注
注釈
- ^ 生え抜きの記者のほか、新聞社、通信社から放送局に転職した記者も含む
- ^ 報道情報局ニュースセンター所属
- ^ 但し、部署としての肩書は「論説室解説委員」となっている
出典
関連項目