野迫川村
野迫川村(のせがわむら)は、奈良県南部に位置する村。2020年国勢調査の速報値によれば、離島を除いて日本で最も人口が少ない自治体である[1]。 雲海が発生しやすいため「天空の国」をキャッチコピーとしている[2][1]。 地理野迫川村は奈良県の南西部に位置し、夏虫山(1349m)伯母子岳(1344m)や荒神岳(1260m)陣ヶ峰(1106m)といった紀伊山地西部の山塊に囲まれた山深い村である。村内には熊野川水系の中原川や川原樋川・北股川・弓手原川などが流れており、太平洋に通じている。 気候は高山気候に近く夏は冷涼で避暑地に適しているが、冬は大変に寒冷で降雪や積雪も多い。また梅雨の時期や夏の降水量が多いことも特徴で、急峻な地形と相まって災害に見舞われやすい面がある。 村内の可住地面積割合は2.1%である。これは全国の自治体で最も低い。 上述の通り山間部に位置するため、多くの道路が狭隘で交通が脆弱であり村へのアクセスが困難である。大阪方面への最短経路は和歌山県の高野山から高野龍神スカイライン(国道371号)経由である。五條市など奈良県内からは国道168号から県道を経由してアクセス可能であるが、一部に狭隘区間があり、走行時には注意が必要である。そのため、奈良県の村でありながら他の県内市町村よりも西に隣接する和歌山県橋本市、伊都郡九度山町・高野町や大阪府河内長野市との繋がりが比較的強い。 隣接する自治体歴史江戸期には紀州藩の下に置かれ、五條代官所の管轄下にあった。明治に入り、奈良県吉野郡に編入。 村名の由来旧村が属した野川組(現在の野迫川村北部)、迫組(南西部)、川並組(中東部)から一字ずつをとった合成地名である。 沿革
村域の変遷1889年(明治22年)の町村制施行以来、一度も他の市町村との合併をしていない。
行政
なお、衆議院議員選挙の選挙区は「奈良県第3区」、奈良県議会議員選挙の選挙区は「吉野郡選挙区」(定数:2)となっている[6]。
地域人口
教育
交通鉄道村内に鉄道路線は走っていない。最寄り駅は、南海電鉄鋼索線高野山駅 (=和歌山県伊都郡高野町)。 バス村の中心部(村役場付近)と立里(立里荒神社、雲之上温泉・ホテル開雲荘(閉業))へは南海りんかんバスが南海電鉄高野山駅から1日2往復(冬季は1往復)(平日運休)運行している。また、村役場と高野山(高野山駅ではなく、高野町中心部の「千手院」まで。なお、同地にて南海りんかんバスに乗り継ぎ、高野山駅へ向かうことは可能)の間には野迫川村営バスも1日1往復運行される。 村北部の今井 - 上の地区には奈良交通がJR和歌山線五条駅から1日1往復運行していたが、2006年9月30日をもって休止されたため、現在では村営バスが村役場からこれらの地区を経て五條市大塔町小代下まで結び、同地にて奈良交通バスと接続することで代替している。この路線も平日のみで1日2往復しかないため、公共交通機関を利用してでの来訪が非常に難しい村といえる。 小代下及び高野山での他交通との接続を除き、村営バスは役場と村内集落を朝と夕方に1往復する形で結んでいる。なお、かつて南海電鉄バス(南海りんかんバスの前身である高野山営業所)と奈良交通は、現在または直近の村内路線から更に延長する形で、村の南部・東部の集落へも運行していた。特に高野山からの路線開通は当時徒歩のみが頼りだった村内の交通手段を劇的に改善させたものの、後に前者は立里線・後者も野川上村以遠(後に村内全域)から撤退し、公共交通機関が途絶した中津川集落は後に廃村となり、その他の集落は村営バスのみが運行されている。 道路狭隘な道路が多く、公共交通でなくとも来訪の困難さに拍車をかけている。 国道
県道
経済特産品日本郵政グループ(※2014年6月現在) ※野迫川村内の郵便番号は「637-04xx」(今井、上、中、平川、柞原(ほそはら)=辻堂郵便局(五條市大塔町辻堂)の集配担当)・「648-03xx」(前述以外の地域=野迫川郵便局の集配担当)となっており、同じ村内で「63」「64」の2つの地域区分が混在している(奈良県内ではこの他吉野郡十津川村がこれに該当する)。 姉妹都市・提携都市日本国外名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事観光2018年頃から「雲海の村」をPRした結果、年間15万人の観光客が訪れるようになった[1]。村では訪れる前に雲海の発生を確認出来るようにライブカメラを設置している[1]。雲海目当てに早朝に観光客が増加したことから、住民が飲食店の早朝営業や民宿経営などを始めるようになった[1]。
旧跡脚注
外部リンク
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