2010年ウクライナ大統領選挙
2010年ウクライナ大統領選挙(2010ねんウクライナだいとうりょうせんきょ)は、2010年にウクライナで施行された大統領選挙である。第1回の投票は2010年1月17日に行われ、前首相で地域党の党首であるヴィクトル・ヤヌコーヴィチが1位、首相のユーリヤ・ティモシェンコが2位となった。同年2月7日に決選投票が行われ、ヤヌコーヴィチがティモシェンコに勝利した。 第1回投票オレンジ革命後の2005年1月、ヴィクトル・ユシチェンコが第3回投票(やり直し決選投票)で第3代ウクライナ大統領に当選した。5年任期終了後、予定通り2010年1月17日に投票が行われた。18名が立候補し、同日夜に投票が締め切られて開票作業がなされた。地域党のヤヌコーヴィチが1位となったが、当選に必要な過半数に届かず、決着は2位のティモシェンコとの間で行われる2月7日の決選投票に持ち越されることになった。なお、現職のユシチェンコは支持を集められず5位に終わった。 立候補者
投票結果
決選投票2月7日、欧州安全保障協力機構(OSCE)の国際監視団や北大西洋条約機構(NATO)の監視団が見守るなか大統領選挙決選投票が行われ、ヤヌコーヴィチが勝利した。中央選挙管理委員会によると、開票率96%の段階でヤヌコーヴィチは48.3%、ティモシェンコは46.0%である。監視団は不正は行われなかったとの認識を示しているが、ティモシェンコの支持者は不正があったと主張している[3]。2月10日、中央選挙管理委員会が発表した最終集計結果によると、ヤヌコーヴィチの得票率は48.95%と、対立候補のティモシェンコの45.47%を3.48%ポイント上回った[4]。 投票結果
提訴2月13日、決選投票で敗北したティモシェンコはテレビを通じて演説し、「(不正選挙の)証拠があり、裁判所に異議を申し立てる」と述べ、提訴する方針を明らかにし[5]、2月16日、ウクライナ最高行政裁判所に提訴した[6]。これを受けて2月17日、最高行政裁判所は、中央選管のヤヌコーヴィチの勝利認定にティモシェンコが異議を申し立てていたことに関して、ティモシェンコ側の主張を一部認め、審理終了まで当選認定の効力を一時停止することを決定した[7]。しかし2月20日、ティモシェンコ側により訴えが取り下げられたため、ヤヌコーヴィチの当選が確定した[8]。 脚注
|