赤色(アーバンレッド)塗装の0010号
青色(マリンブルー)塗装の0011号
FUKUOKA OPEN TOP BUS (フクオカオープントップバス)は、西日本鉄道 (西鉄バス )が福岡県 福岡市 で運行するオープントップバス を使用した循環バス 路線である。
概要
2階建てオープントップバス(屋根のないバス)を使用する路線で、2012年 3月24日 より、福岡市の観光活性化を目的として運行が開始された。年間5万人の利用を見込む[ 1] [ 2] 。
3種類のコースがあり、コース毎に車体の色が異なる。各コースとも天神 の福岡市役所前を起終点とし、櫛田神社 、ベイサイドプレイス博多埠頭 、福岡タワー などの観光地を経由する[ 2] 。
チケットはコース毎に購入でき、運賃は大人2,000円、小人1,000円である。ただし、事故防止のため3歳以下の乳幼児の乗車は禁止されている 。チケットの提示で券面記載のコースと指定範囲内の西鉄一般路線バスが一日中乗り放題となる。
コース
福岡都市高速道路 ・シーサイドももち を通り福岡タワー 、大濠公園 前、福岡城 址で降車扱いを行う「シーサイドももちコース」、博多 の市街地を通り博多駅・櫛田神社、福岡城址で降車扱いを行う「博多街なかコース」、夜間に博多駅を通った後福岡都市高速道路で福岡タワーまで行き、天神へ戻る「福岡きらめき夜景コース」、の3種類のコースがある。
各路線は毎日運行で、矢印方向にのみ運行される。天神・福岡市役所前をまたぐ便はない。
いずれも毎日矢印方向のみの運行。
シーサイドももちコース
天神・福岡市役所前 → (天神北ランプ ) → (都市高速環状線 ) → (百道ランプ ) → 福岡タワー → 大濠公園 前→ 大濠公園・福岡城址 → 天神・福岡市役所前
博多街なかコース
天神・福岡市役所前 → 博多駅 → 櫛田神社 → 大濠公園・福岡城址 → 天神・福岡市役所前
福岡きらめき夜景コース
天神・福岡市役所前 →(明治通り)→ 博多駅 → 櫛田神社 → 呉服町ランプ → (都市高速環状線) → 百道ランプ → 福岡タワー → ヒルトン福岡シーホーク → 天神・福岡市役所前
乗車料金は大人2,000円で、乗車券でFUKUOKA OPEN TOP BUSのうちの1コースと、指定範囲内の西鉄バス一般路線に自由に乗降できる。2014年9月28日までは、同日まで運行していた福岡シティループバス「ぐりーん」 も対象になっていた。乗車券の発売は、天神・福岡市役所前から乗車する場合は福岡市役所内(乗場側)のカウンターで、その他の停留所からは乗車時にバスアナ(後述)から購入する。2012年4月28日より、FUKUOKA 体験バス TICKET の体験チケットを1枚使用しての利用も可能[ 3] になった。
座席指定制(立席不可)で、天神・福岡市役所前から乗車する場合は予約が可能(WEB予約・電話予約もしくは福岡市役所内カウンターで直接申し込み)。それ以外から乗車する場合は空席があれば乗車できる。
過去のルート
2012年3月24日から2012年7月22日までのルート
シーサイドももち・福岡城址コース
天神・福岡市役所前 → (天神北ランプ ) → (都市高速1号線 ) → (百道ランプ ) → 福岡タワー → 大濠公園 ・福岡城址 → 天神・福岡市役所前
ベイサイド・博多街なかコース
天神・福岡市役所前 → 博多ふ頭・ベイサイドプレイス → 博多駅 → 櫛田神社 → 天神・福岡市役所前
福岡きらめき夜景コース
天神・福岡市役所前 → 博多駅 → 呉服町ランプ → (都市高速1号線) → 百道ランプ → 福岡タワー → 天神・福岡市役所前
2012年7月23日から2013年3月23日までのルート
シーサイドももち・福岡城址コース
天神・福岡市役所前 → (天神北ランプ ) → (都市高速環状線 ) → (百道ランプ ) → 福岡タワー → 大濠公園 前→ 大濠公園・福岡城址 → 天神・福岡市役所前
ベイサイド・博多街なかコース
天神・福岡市役所前 →(天神北ランプ ) → 博多駅 → 櫛田神社 → 天神・福岡市役所前
福岡きらめき夜景コース
天神・福岡市役所前 →(明治通り)→ 博多駅 → 櫛田神社 → 呉服町ランプ → (都市高速環状線) → 百道ランプ → 福岡タワー → シーホークホテル → 天神・福岡市役所前
2013年3月24日から2014年3月7日までのルート
福岡きらめき夜景コース
天神・福岡市役所前 →(明治通り)→ 博多駅 → 呉服町ランプ → (都市高速環状線) → 百道ランプ → 福岡タワー → ヒルトン福岡シーホーク → 天神・証券ビル前
2014年3月8日から2014年7月18日までのルート
福岡きらめき夜景コース
天神・福岡市役所前 →(明治通り)→ 博多駅 → 呉服町ランプ → (都市高速環状線) → 百道ランプ → 福岡タワー → ヒルトン福岡シーホーク → (福岡市赤煉瓦文学館) → 天神・福岡市役所前
2014年7月19日から2014年10月13日までのルート
福岡きらめき夜景コース(福岡タワーコース)
天神・福岡市役所前 →(明治通り)→ 博多駅 → 呉服町ランプ → (都市高速環状線) → 百道ランプ → 福岡タワー → ヒルトン福岡シーホーク → 天神・福岡市役所前
福岡きらめき夜景コース(福岡空港コース)
天神・福岡市役所前 → 天神北ランプ → (都市高速環状線) → 月隈ランプ → 福岡空港 → 天神・福岡市役所前
※本コースは途中下車及び途中乗車を行わない。
シーサイドももちコース
天神・福岡市役所前 → (天神北ランプ ) → (都市高速環状線 ) → (百道ランプ ) → 福岡タワー → 大濠公園 前→ 大濠公園・福岡城址 → 天神・福岡市役所前
2014年10月14日から2014年12月25日までのルート
博多街なかコース
天神・福岡市役所前 → 博多駅 → 櫛田神社 → 大濠公園・福岡城址 → 天神・福岡市役所前
福岡きらめきAコース
天神・福岡市役所前 → 天神北ランプ → (都市高速環状線) → 呉服町ランプ → 博多駅 → 櫛田神社 → 天神・福岡市役所前
※本コースは途中下車及び途中乗車を行わない。
福岡きらめきBコース
天神・福岡市役所前 →(明治通り)→ (大濠公園) → 福岡タワー(40分停車) → 百道ランプ → 天神北ランプ → 明治通り → 天神・福岡市役所前
運行形態
路線バスの一形態であるが、認可上は定期観光バス 扱いとなっている[ 4] 。また、「JR時刻表」でも定期観光バスとして掲載されている。
車両
テクノアートリサーチ のデザインによるオーダーメイドのオープントップバスを2台(社番0010・0011)使用する。この車両は日野自動車 製の完全特注車両で、大型トラック ・プロフィア の低床4軸(FW)エアサス 仕様をベースに、東京特殊車体 が車体を製作しており、軸配置、軸距 、ホイールやタイヤサイズにトラックとしての特徴が表れている。バスと同様の客室を持つが、車台 はそれのみでの走行が可能なトラック用のはしご型フレーム であり、このため、スケルトン はもちろんのこと、通常は全長にわたって屋根を取り払うと車体強度 が保てなくなるモノコック に対しても車体設計 の自由度は大きい。
オープントップバスはすでに日の丸自動車興業 (スカイバス東京 )、はとバス 、富士急行 、産交バス での導入例があるが、いずれも既存車を改造したものであり、国産オーダーメイドのオープントップバスは日本初である。
全長11.98メートル、全幅2.49メートル、全高3.35メートルで、車体形状は博多祇園山笠 の舁き山をモチーフとしている。車体塗装は0010が博多の街並みや博多祇園山笠をあしらった赤色(アーバンレッド)地、0011がシーサイドももちの風景をあしらった青色(マリンブルー)地である。0010はベイサイド・博多街なかコースと福岡きらめき夜景コースに、0011はシーサイドももち・福岡城址コースと福岡きらめき夜景コースに使用される。
乗客用の座席 はすべて2階にあり乗客定員は36名。全座席にシートベルト が設置されており、立席での乗車はできない。ほかに最後部の1階にシートベルト付き座席を3席備えるが通常は使用されない。車椅子 乗降用のリフト も備えている。
オープントップであるため冷房 装置は設置されていないが、暖房 装置は設置されている。2013年9月2日には車内にミスト噴射機 を設置する改造を行い、夏期に使用している[ 5] 。
この路線は福岡市が西鉄に提案していたものだったため、車両購入費約2億1,000万円のうち約1億5,000万円を市が補助している[ 2] [ 6] 。
防寒具・雨具
雨 が弱い場合は雨天でも運行する。雨天時に運行する際にはレインコート が利用客に配布される(レインコートを返却する必要はない)。
アテンダント
福岡市の芸能プロダクション 「シナプス」[1] に所属する女性タレント・モデルが「バスアナウンサー」(バスアナ)と呼ばれるアテンダント として1便につき1名乗務する[ 7] 。利用者の乗降時は乗車券の発行・検札 を担当し、走行中は最後部座席から観光案内を行う。
沿革
2012年3月24日 - 運行開始。
2012年7月23日 - ダイヤ改正。[ 8]
「シーサイドももち・福岡城址コース」は福岡シティループバス「ぐりーん」 との連携のため大濠公園前バス停を新設するが、シーホークホテルには停車しないようになる。また、便数が1便減になる。(「福岡きらめき夜景コース」への振り替え。)
「ベイサイド・博多街なかコース」は天神北ランプから福岡都市高速道路を通るルートに変更し、博多ふ頭・ベイサイドプレイスバス停を廃止。
「福岡きらめき夜景コース」は1便増となり、明治通りを経由するルートに変更。シーホークホテルにも停車する。ルート変更により所要時間が10分短縮され80分となる。
2012年11月11日 - 同日から11月25日まで、一部路線の期間限定ルート変更。[ 9]
同期間中のみ、「ベイサイド・博多街なかコース」のルートを大相撲九州場所 開催中の福岡国際センター を通るコースに変更する(乗降扱いは行わない)。
天神・福岡市役所前 → 福岡国際センター → 博多駅 → 櫛田神社 → (呉服町ランプ) → (都市高速1号線) → (天神北ランプ) → 天神・福岡市役所前
2012年11月26日 - 同日から12月25日まで、一部路線の休止及び特別コース設定。[ 10]
同期間中のみ、「福岡きらめき夜景コース」を休止、「ベイサイド・博多街なかコース」を1便減して「イルミネーションコース」を運航する。通常の便と異なり、乗車は天神・福岡市役所前のみとなる。また、Aコースは福岡タワーで、Bコースは博多ふ頭・ベイサイドプレイスで約30分停車する。Aコースは2便、Bコースは1便運行。所要時間はどちらも90分。
(Aコース)天神・福岡市役所前 → (天神北ランプ) → (都市高速環状線) → (百道ランプ) → 福岡タワー(30分停車) → (明治通り) → 天神・福岡市役所前
(Bコース)天神・福岡市役所前 → (国体道路) → はかた駅前通り → (呉服町ランプ) → (築港ランプ) → 博多ふ頭・ベイサイドプレイス(30分停車) → 天神・福岡市役所前
2013年3月24日 - ダイヤ改正。[ 11]
「ベイサイド・博多街なかコース」が福岡の歴史に特化した「博多街なかコース」へと変更、新たに大濠公園・福岡城址を通る。所要時間が10分プラスされて70分になる。また、「シーサイドももち・福岡城址コース」も「シーサイドももちコース」へと変更(停留所の変更は無し)。また、「博多街なかコース」の始発便は15分早くなり、最終便は15分遅くなる。「福岡きらめき夜景コース」の最終便も30分発車時刻が遅くなる。
2013年7月20日- ダイヤ改正。
「博多街なかコース」が一便減となり、「シーサイドももちコース」が一便増となる。また、本改正で夕方から夜にかけての便が増強される[ 12] 。また、翌21日から9月29日までの毎週日曜・「博多街なかコース」3便で、地元福岡で活躍するタレントのボビー・ジュード が乗務し、同バスでは初の男性バスアナ起用となる[ 13] 。尚、男性バスアナは好評だったことから12月までの延長が決定し、10月から12月までの第一・第三土曜日に「博多街なかコース」4便と「福岡きらめき夜景コース」1便に乗車する[ 14] 。
2013年10月1日- ダイヤ改正。
シーサイドももちコースが一便減となり、博多街なかコースが一便増となる。また、14時以降の発車便の時刻を変更。[ 15]
2013年11月22日 - 同日から12月25日まで、一部路線の休止及び特別コース設定。[ 16]
同期間中のみ、昨年同様「福岡きらめき夜景コース」を休止、「博多街なかコース」を1便減して「イルミネーションコース」を運行する。所要時間はAコースは100分、Bコースは60分。Aコースのみ、福岡タワーで40分停車する。Bコースは途中停車無し。両コースとも、乗車バス停は天神・福岡市役所前のみとなる。
(Aコース)天神・福岡市役所前 → 明治通り→ 福岡タワー(40分停車) → (百道ランプ) → (都市高速環状線) → (天神北ランプ) → 天神・福岡市役所前
(Bコース)天神・福岡市役所前 → (天神北ランプ) → (都市高速環状線) → (呉服町ランプ) → 博多駅 → 博多駅前通り → キャナルシティ → 櫛田神社 → 天神・福岡市役所前
2013年12月25日 - ダイヤ改正[ 17] 。
これまでの一日9便から一日5便へと大幅減。シーサイドももちコース2便、博多街なかコース2便、福岡きらめき夜景コース1便となる。
2014年3月8日 - ダイヤ改正[ 18] 。
一日10便に増便。シーサイドももちコース4便、博多街なかコース4便、福岡きらめき夜景コース2便。福岡きらめき夜景コースはヒルトン福岡シーホーク出発後、福岡市赤煉瓦文学館を通過するコースに変更になる。
2014年4月1日 - 消費税率改定のため運賃が大人1,500円→1,540円、小人750円→770円に引き上げられる。
2014年7月19日 - ダイヤ改正[ 19] 。
「シーサイドももちコース」が1便増になり、「博多街なかコース」が1便減。福岡きらめき夜景コースは、これまでのルートに加えて福岡空港を通るルートが追加される(福岡タワーコースは1便減かつ一部ルート変更)。
2014年10月14日 - ダイヤ改正[ 20] 。
便数変更と夜出発のコース名及びルート変更。シーサイドももちコースは便数変更は無いが、博多街なかコースは1便減になる。福岡きらめきコースは名称とルートが変更になり、天神から都市高速を経由して博多エリアを回るAコース(途中下車無し)1便と、天神から明治通り・大濠公園・ももち・百道から都市高速経由で天神へ戻るBコースの2便になる。
2014年12月26日 - ダイヤ改正(冬期ダイヤによる便数減)。
シーサイドももちコース2便、博多街なかコース2便、福岡きらめき夜景コース1便となる[ 21] 。福岡きらめきコースは名称を再び福岡きらめき夜景コースに変更し、2012年7月23日から2013年3月23日まで運航されていたルートに戻る。
2015年3月14日 - ダイヤ改正(春期ダイヤに戻り便の倍増)。
シーサイドももちコース4便、博多街なかコース4便、福岡きらめき夜景コース2便となる[ 22] 。
2015年7月18日 - ダイヤ改正[ 23] 。
博多街なかコースを1便減、福岡きらめき夜景コースを1便減する代わりに、シーサイドももちコースを1便増の5便に、福岡きらめき夜景コースに新たに福岡空港コースを追加。ルートは2014年7月19日から2014年10月13日まで運航されていたコースに準ずる。
2015年9月14日 - ダイヤ改正[ 24] 。
福岡きらめき夜景コース(福岡空港コース)の運行終了で福岡きらめき夜景コースは2便に戻り、シーサイドももちコース・博多街なかコースも4便に戻る。
2024年1月20日-チケット価格改定。
大人1570円→2000円、子供790円→1000円に改定。
通常コース以外での運行
大阪ミナミで運行時 ヤマダデンキLABI1なんば前
福岡市内でのイベントの際にパレードに参加して運行されることがある(このときは一般客の乗車は不可)。
通常コース以外のコースで乗客を乗せて運行する場合もある。
2018年には、地元アイドルグループHKT48 の楽曲「早送りカレンダー 」のミュージック・ビデオ 撮影に用いられた[ 29] 。
脚注
関連項目
外部リンク