ウォルター・ヴィラ
ウォルター・ヴィラ(Walter Villa 、1943年8月13日 - 2002年6月18日)はイタリア出身の元オートバイレーサー。ロードレース世界選手権で4度世界チャンピオンになったライダーである。普段は気取らない物静かな人物だが、いざレースとなると一転して冷徹な勝負師となることで知られていた。[1]。 略歴ヴィラはイタリアのモータースポーツの中心地であるマラネッロとモデナに挟まれたエミリア=ロマーニャ州カステルヌオーヴォ・ランゴーネに生まれた。レースを始めたのは13歳の時で、最初のマシンは175ccのモト・モリーニだった。初レースでは、後にイタリアの英雄となるジャコモ・アゴスチーニを破って3位となっている[1]。 1970年代初頭、ハーレーダビッドソンは125ccの軽量モデルから大排気量Vツインのモデルまでラインナップを充実させるため、経営に苦しんでいたイタリアのアエルマッキを買収した。最初にアエルマッキから引き継いだ4ストローク水平単気筒エンジンのモデルを発表し、次にオリジナルの2ストロークエンジンを開発したハーレーはレース活動にも力を入れるようになる[2]。グランプリへの参戦に当たってハーレーが契約したのがヴィラであった。ヴィラはハーレーの期待に応えてマシン開発にも貢献し、自らグランプリで勝てるまでに育てたマシンで1974年から1976年まで3年連続250ccクラスチャンピオンに輝いた。更に1976年は350ccクラスとのダブルタイトルだった[3]。 世界選手権以外にもヴィラはイタリア選手権のタイトルを8度獲得している[1]。1980年を最後にグランプリから引退したが、引退後もヴィラは「古き良き時代のグランプリ」を象徴するライダーの一人としてイタリアでは親しまれ、サーキットで高速ライディングのデモンストレーションを行ったり、トレーナーとして後進の指導に当たるなどの活動を続けた。 戦績ロードレース世界選手権
脚注
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