グランツーリスモ7
『グランツーリスモ7』(GRAN TURISMO 7、GT7)は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから2022年3月4日に発売されたレースゲーム。グランツーリスモシリーズのひとつ。25年間続いたシリーズの集大成と言えるもので、グランツーリスモモードがワールドマップ(キャンペーンモード)として復活した。略称は『GT7』。 概要PlayStation 5における初めてのグランツーリスモシリーズである。公式サイトでは、グラフィックからゲームシステムに至るまでの全てが刷新された作品になると伝えられている[1]。特に下記の6点が従来と異なる特徴である。
これらをPS5の性能を活かした製品で当初はPS5版のみが発表とされていたが、後日にPlayStation 4版の発売も正式発表され[4]発売された。同一タイトルが異なる世代のゲーム機で発売されるのはグランツーリスモシリーズでは今回が初めて[5]となる。 GT SPORTで4万5000時間にも及ぶ深層強化学習によりタイムトライアル・レースにおいてトッププレイヤーを打ち負かしたAI『GT Sophy』が発表され、2023年11月2日の大型アップデート「Spec Ⅱ」にて、ゲーム内の一部レースでGT Sophyのプロトタイプと対戦できるようになった。 なお本作は例年通りロシアでも発売予定だったが、発売1週間前の2022年2月24日に発生したロシア軍のウクライナ侵攻により発売が急遽中止された[注 1][6]。 製品『グランツーリスモ7』スタンダードエディション希望小売価格はPS5版が8,690円、PS4版が7,590円。いずれも2022年3月4日発売。 ソフトウェア発売時点では未だPS5が供給不足状態であり、PS4向け『グランツーリスモ7』(パッケージ版/ダウンロード版)を購入したユーザーは、PS5向けソフトウェア『グランツーリスモ7』(ダウンロード版)を1100円で購入できる。ただし、以下の様々な制限がある。
※同封されている交換コードは2022年8月で期限が終了しているため2024年現在では使用できない。 『グランツーリスモ7』25周年アニバーサリーエディション希望小売価格は 10,890円。発売日は2022年3月4日。スタンダードエディションの内容に加え、3カ―パック、追加ゲーム内クレジット、トヨタ・GRヤリス 国・地域限定リバリー、PSNアバターパック、デジタルサウンドトラック『The Music of Gran Turismo 7』が特典として用意されている。パッケージ版のみシリーズ25周年を記念したスリーブによる『グランツーリスモ7』特装パッケージにソフトを収納できる金属ケース「スチールブック」が同梱される。 3カーパックモードワールドマップ本作の舞台となるマップ。リゾートをモチーフに制作されている[7]。後述の『ミュージックラリー』のみを除いて基本的にはこのマップを介することになる。
本作から新たに追加された要素。PlayStation Plusに加入していなくても遊ぶことができる。プレイヤーはメニューブックを受け取り、そこに書かれた30種類以上のクエストをクリアしていくことで、『グランツーリスモ7』のさまざまな機能を少しずつ体験し、理解できる。メニューブックをクリアするごとに、メニューブックに関係するクルマの文化や背景を聞ける。その車の開発者が登場することもある。2024年1月25日のアップデートにて新しいコレクションの追加がされた[8]。
プレイヤーの拠点となるパビリオン。ギフトの受け取りや乗車中のクルマのセッティングを調整できるほか、『クルマ図鑑』でクルマの収集状況や車の歴史、車の性能を確認することができる。
2001年以降に製造されたクルマを購入できるディーラー。今作よりブレンボおよびBBSのブースが追加された。GT Sophy登場後は、「Sony AI」のブースが追加された。
1970〜2010年代に製造されたクルマが並ぶ中古車ディーラー。ラインナップは全プレイヤーで共有される。日によって、クルマの台数やラインナップが変化する。
2000年以前に製造されたクルマのうち、歴史的価値の高いクラシックカーやレースカーを販売するディーラー。クラシックカー向け保険企業ハガティとパートナーシップを締結しており、価格は同社の価格査定ツールを基準に設定される[9]。
性能向上のための改造パーツを販売するショップ。コレクターズレベルに応じて高性能なパーツが解放されていく。
AIとレースを行うメインパビリオン。通常のレースに加えて、タイムアタックやドリフトトライアル、『SPORT』から引き続き登場するサーキットエクスペリエンス等をプレイ可能。サーキットはカフェの進行状況により順次解放されていく。 また今作では実際にFIAグランツーリスモワールドチャンピオンシップに出場している選手がキャラクターとして登場する。オフライン時にもプレイ可能だが、選択可能なクルマに大きく制限がかかる。
基礎から応用まで、さまざまな課題に挑戦しながらドライビング技術を習得する。ワールドサーキット同様、FIAグランツーリスモワールドチャンピオンシップ出場選手が登場し、各ステージごとに課題の説明もしてくれる。更に「Spec Ⅱ」アップデートでより難度の高いシチュエーションでのドライビング技術習得を目的した「マスターライセンス」が追加された。
通常のレースとは異なるスタイルのミニゲームに挑戦する。コレクターズレベルを上げるごとにステージが解放され、各ステージには8つのミッションが存在する。
『SPORT』から引き続き登場。カメラマッピングを施した実写写真を背景に車の写真が撮れる。前作にあったロケーションの殆どは引き継がれ、GTSPORTで収録されていなかったロケーションも新たに追加されている。
リプレイやリバリーエディターで製作したデザインを共有することができる。
ホイールの交換や、クルマのワイドボディ化、ロールケージやエアロパーツの装着などのドレスアップが楽しめるほか、エンジンオイルの交換や、洗車などもできる。 また前作から引き続き搭載されたリバリーエディターではユーザーインターフェースを改良・実用性とアクセシビリティが向上し、クルマに施されたカラーリングやステッカーなどのリバリー(外装デザイン)を自在に変更・編集ができる。本作で復活。
ルームを作って全世界のプレイヤーと走行可能な『ロビー』と画面を分割して対戦を行う『画面分割対戦』と、車の見せあいやチャットなどができる『パドック』の3つのモードが存在する。 後述のスポーツと異なりこちらではレーティングは変化しない。
『SPORT』より引き続き登場するEスポーツ向けオンライン対戦モード。 3種が同時に開催され定期的でレース内容が変更される「デイリーレース」と、FIA公認の大会「ネイションズカップ」(国別対抗)「マニュファクチャラーシリーズ」(メーカー対抗)が開催される。 プレイヤーはドライビングスキル(戦績)とレースマナーをそれぞれドライバーレーティング(DR)とスポーツマンシップレーティング(SR)で格付けされ、レースの際にはDR・SRが近い者同士がランダムでマッチングされる。 今作からの変更点として、リーグ戦エントリー時のレーティングに応じ、GT1からGT3までの3つのリーグに分けられるようになった。 ミュージックラリー今作から初登場となるミニゲーム。オフライン時にもプレイ可能。再生されている曲のテンポによってビート(拍。これがゼロになるとゲームオーバー)の減り方が変わり時間内にどれだけの距離を走れるかというもの。2023年6月29日のアップデートにより曲が追加された。初回起動時には必ずプレイすることになる。 収録コースアメリカ
ヨーロッパ
アジア・オセアニア
収録自動車メーカー477種類の車種が利用可能で、グランツーリスモSPORTで収録された車種以外にも新たな車種が追加された[10]。なお、発売時点ではフィッティパルディ・モータースのみグランツーリスモSPORTから続投していない。
評価・受賞歴受賞
脚注注釈出典
外部リンク |