マリオカート8
『マリオカート8』(マリオカートエイト、Mario Kart 8)は、任天堂より2014年5月29日に発売されたWii U専用ゲームソフト。マリオカートシリーズの8作目。また、2017年4月28日にNintendo Switchで新要素を追加した移植版として『マリオカート8 デラックス』(マリオカートエイト デラックス)が発売された。本項ではこちらも併せて記述する。 ゲームシステム前作『マリオカート7』で搭載された空中や水中での走行に加え、新しく「反重力」という要素が搭載されている。コース上のカベや天井などに「反重力エリア」が配置されており、そこに進入するとタイヤが水平に可動し、壁面や天井などを走行することが可能[5]。 『マリオカートWii』と同様に最大12台でのレースとなっており、インターネットの通信対戦では最大12人での同時対戦が可能。また、『Wii』で初登場したバイクが本作で復活し、新たにATVバギーが追加された。『7』と同様に、好みのパーツを組み合わせてマシンのカスタマイズもできる[6]。 Ver.4.0(2015年4月23日配信)でシリーズ初となる「200cc」クラスが追加された[6][7][注釈 1]。あまりにも速いため、コースによってはブレーキをかけながらドリフトを続ける新テクニック「ドリフトブレーキ」を駆使する必要がある。 Wii U GamePadの操作に対応しており、GamePadの画面上にはコースマップやクラクションボタンが表示される。アナログスティックによる操作に加え、Wiiリモコンと同様のモーションセンサーを使用した操作にも対応している。また、テレビを使用せずWii U GamePadの画面のみでのプレイに対応している[8]。 ゲームモードひとりで / みんなで『7』では搭載されていなかった1人用の「VS」モードが復活し、「ひとりで」では以下の4種類、「みんなで」では「タイムアタック」を除く3種類のゲームをプレイできる。
インターネット(ひとりで / ふたりで)インターネットに接続して、遠くにいるプレイヤーやフレンドと対戦する。以下の3種類の範囲から、対戦相手を探してプレイできる[9]。1台のWii U本体からは2人まで参加可能。 本作では自由にコースを選んで投票することはできず、「あらかじめ選ばれた3つのコース」か「全てのコースからランダムで抽選」の4択となっている。「せかいのだれとでも」、「こくないのだれかと」では、参加しているプレイヤーのレートに応じてクラス(100cc・150cc)が決定される。
マリオカートTV自動で30 - 60秒程度に編集されたハイライト映像を視聴したり、その映像をMiiverseを通じてYouTubeに投稿することができる[9](投稿機能は2017年11月8日にサービス終了)。 また、発売日と同時に「マリオカートTV」のWeb版がサービス開始。ニンテンドーネットワークIDでログインすることによって、自分やフレンドが投稿した映像をスマートフォンやパソコンで視聴できた(2016年4月5日にサービス終了)。 カタログVer.2.0(2014年8月27日配信)から追加[7]。マリオカートシリーズ初となる追加コンテンツを購入できた[9](2023年3月28日に配信終了[10])。
また、第1弾と第2弾の両方を予約または購入すると、ヨッシーとヘイホーに各8色のカラーバリエーションが追加される[11]。 その他
キャラクターゲーム単体で使用できるキャラクターは30体[13]。また、本作では1つの本体で複数人が同じキャラクターを選択することが可能。 基本キャラクター
隠しキャラクター各グランプリで優勝することで一人ずつ解放されるが、誰が解放されるかはランダム[注釈 6]。本作では未開放の隠しキャラクターもCPUとして登場することがある[注釈 7]。
追加キャラクター追加コンテンツを購入すると、以下のキャラクターが追加される[11]。
マシンパーツマシンパーツは、レースでコインを一定枚数集めることで開放されていく。フレームは「カート」に加えて、コーナリングが得意な「バイク」、オフロードに強い「バギー」がある。また、バイクは『Wii』と同様に「直立」と「前傾」の2タイプがあり、それぞれドリフト時の挙動が異なる[6][14]。本作のバイクはシステムとしてのウィリーが廃止され、代わりに他のタイプと同様にスーパーミニターボが発生するようになった。 マシンパーツの種類は『7』の倍以上に増えているが、性能のバリエーションは逆に減少している。 アイテムコース上の「アイテムボックス」を通過するとランダムでアイテムを入手できる。本作では21種類のアイテムが登場し、そのうち4種類が本作からの新アイテムである[15]。 本作では過去シリーズと異なり、「1位との距離」によって出現するアイテムが変わる仕様となっている。また、装備しているアイテムを使いきるまで次のアイテムを手に入れることができず、トリプル系は全て入手した時点で装備する。一方で、コースアウトしても所持しているアイテムは没収されなくなっている。 コース新作16コースと、過去のマリオカートシリーズからリメイクされた16コースの計32コース[5]。その後、追加コンテンツとして8コース×2回の計16コースが追加され[11]、シリーズ史上最多を更新する計48コースとなった。 マリオカート8 デラックス
『マリオカート8 デラックス』(マリオカートエイト デラックス、Mario Kart 8 Deluxe)は、2017年4月28日にリリースされたNintendo Switch専用ゲームソフト。公式略称は「MK8D」[30]、「マリカ8DX」[31]。 追加コンテンツを含めた『8』の全てのキャラクター、マシンパーツ、コースが収録されているほか、さまざまな新要素が追加されている。また、ほぼ全てのキャラクターと全てのコースが最初から選択できるようになっている。一方で、『8』に存在したハンコの要素は削除されている。 Ver.1.5.0(2018年6月26日配信)からは『Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit』の「バイク Toy-Con」、Ver.1.7.0(2018年9月19日配信)からは『Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit』の「クルマ Toy-Con」による操作にも対応。Toy-Con使用時は、キャラクターの背中越しの視点がデフォルトとなる[32]。 世界累計販売本数は長らくマリオシリーズ全体でトップだった『スーパーマリオブラザーズ』(4,024万本)を上回り、単一プラットフォームのゲームとしては『Wii Sports』(8,290万本)に次ぐ売り上げを記録している[21]。 ゲームモード(8 デラックス)ひとりで / みんなで「ひとりで」では以下の4種類、「みんなで」では「タイムアタック」を除く3種類のゲームをプレイできる。
インターネットでインターネットに接続して対戦する。このモードで遊ぶには、有料サービスの「Nintendo Switch Online」に加入する必要がある。「せかいのだれとでも」、「こくないのだれかと」では部屋のレートに応じて、50cc以外のクラスがランダムで選ばれるようになり、コースが決定された時にクラスも表示されるようになった。 ローカル通信で / LANプレイSwitch本体を携帯モードで持ち出せることを活かし、本体を持ち寄って最大8人でレースかバトルで対戦できる[14]。1台の本体からは2人まで参加可能。 また、LANケーブルを接続している場合は「LANプレイ」に差し替わり、ローカルネットワークを通じて最大12人で対戦できる。 その他(8 デラックス)
キャラクター(8 デラックス)追加コンテンツを含む『8』のキャラクターに加えて、以下のキャラクターが追加され、性能のバリエーションもより細分化された。
また、「コース追加パス」を有効化すると、以下のキャラクターが追加される。
マシンパーツ(8 デラックス)キャラクターと同様に性能のバリエーションが増え、同じ性能のマシンパーツの数がある程度均等化されており、『8』とは全く異なる性能になったパーツも多い。 Ver.1.6.0(2018年7月20日配信)において、「マスターバイク零式」「古代のタイヤ」「パラセール」が追加された。これらは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』とのコラボによるマシンパーツである[35]。 アイテム(8 デラックス)『ダブルダッシュ!!』以来となる、アイテムの2つ同時保持が可能になった[注釈 16]。また、『7』までと同様にスーパースターによる無敵状態で、サンダーによるアイテムの消滅を防げるようになった。 Ver.1.2.0(2017年6月29日配信)以降の「インターネットで」と、Ver.1.3.0(2017年10月19日配信)以降の「ローカル通信で」、「LANプレイ」では、「現在の順位」によって出現するアイテムが制限される。また、Ver.2.2.0(2022年12月8日配信)より、滑空中にサンダーで小さくされてもグライダーが閉じなくなるようになっている。このほか、Ver.2.3.0(2023年3月9日配信)より、キラーに変身している間でも後方を確認できるようになっている[32]。 アイテムスイッチ2022年12月7日配信のVer.2.2.0で、VSレースやバトル[注釈 17]のルールに、どのアイテムが出現するかを細かく決めることができる「アイテムスイッチ」が追加された[32]。チーム戦では片方のチームでのみ出現する設定にすることも可能。 出現するアイテムの種類を少なくすると、それらのアイテムが本来の同時出現個数よりも多く出現するようになる。「ミラクル8」については、従来のミラクル8に入っているアイテムのうち、出現する設定にしたアイテムのみが出現する。 コース追加パスVer.2.0(2022年3月18日配信)からVer.3.0(2023年11月9日配信)にかけて、『マリオカート ツアー』に登場するコースのうち48コースが、8コースずつ6回に分けて追加された[注釈 18]。都市コースを中心に、一部のコースでは「2」や「R」といった複数のルートが取り入れられており、周回ごとにルートが変わっていく。これらのコースで自由に遊ぶには、『マリオカート8 デラックス コース追加パス』を購入するか、「Nintendo Switch Online + 追加パック」に加入する必要がある[36]。2023年1月16日には本編とコース追加パスを併せた『マリオカート8 デラックス + コース追加パス セット』がダウンロード販売され、同年10月6日にはパッケージ版が発売された[37]。 開発
2013年1月23日の『Wii U Direct Nintendo Games』で『マリオカート』の最新作が開発中であることが明かされた。その後、同年6月11日の『Nintendo Direct@E3 2013』で予告映像とタイトルが公開され、2014年2月14日の『Nintendo Direct』で正式な発売日が発表された。 シリーズとしては初めてコースのBGMに生演奏が収録され、著名的なミュージシャンが多数参加した。トップを走っている時のパーカッション入りBGM(イケイケトラック)も健在。生演奏はコースのBGMだけでなく、タイトル画面のBGMにも採用されている。 E3でのデモバージョンでは、キャラクターは12人、コースは「マリオサーキット(新)」、「キノピオハーバー」、「ねじれマンション」の3コース(ヘイホーこうざんは遊べなかった)で、BGMは、キャラクター選択画面にマリオカートWiiのネット対戦の観戦画面の音楽、レースのイントロ画面やカウントダウンにマリオカート7のBGMが使われ、レース中のBGMにはこれまでのシリーズ同様シンセサイザーでの演奏が流れていた。[38] 関連商品
関連書籍マリオカート8(関連書籍)いずれもゲームソフトと同日の2014年5月29日に発売。
マリオカート8 デラックス(関連書籍)
脚注注釈
出典
外部リンク
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