信貴山真言宗(しぎさんしんごんしゅう)は毘沙門天(多聞天)を本尊とする真言宗の宗派の一つで、総本山は朝護孫子寺(信貴山寺)である。毘沙門天信仰は飛鳥時代にまで遡る。聖徳太子が物部守屋討伐の戦勝祈願をしたことに始まる。
宗派として独立したのは戦後であるが教義の変更はなかったので、聖徳太子による信貴山寺創建をもって、立教開宗と考えられる。
歴史
1951年(昭和26年)3月22日に高野山真言宗から独立して、信貴山真言宗が発足する。翌年9月に認証された。
信貴山真言宗管長歴代(朝護孫子寺法主世代)
- 野澤密全(第129世)
- 鈴木了道(第130世)
- 田中真弘(第131世)
- 鈴木凰永(第132世)
- 野澤密厳(第133世)
- 田中真瑞(第134世)
- 鈴木貴晶(第135世)
- 野澤密孝(第136世)
宗紋
寺格(順不同)
宗務組織
- 管長(朝護孫子寺法主が兼ねる。宗派の代表役員。信貴山内大本山の住職が交代で就任する)
- 宗務長
- 寺務長
- 華務長
僧籍・僧階
- 僧階(全15級)
- 1級 大僧正
- 2級 権大僧正
- 3級 中僧正
- 4級 権中僧正
- 5級 少僧正
- 6級 権小僧正
- 7級 大僧都
- 8級 権大僧都
- 9級 中僧都
- 10級 権中僧都
- 11級 少僧都
- 12級 権小僧都
- 13級 大律師
- 14級 律師
- 15級 権律師
- 住職資格 (教師資格を有し、得度、度牒後2年、四度加行・受戒・伝法灌頂修了者)
- 住職任命 (管長の申請、特命のいずれか)
年中行事
- 1日~3日 修正会
- 成人の日 信貴山真華流献華法要
- 14日 大とんど
- 3日 節分会
- 8日 灌仏会
- 21日 開山堂大祭
- 2日~3日 御出現大祭
- 6日 施餓鬼供養
- 第3日曜 二十八使者守護神練行列
- 3日 柴灯護摩供野外火渡り祈願会
- 毎月 1日 3日 初寅日 毘沙門天王縁日法要
- 毎月 7日 11時 行者堂月例法要
- 毎月13日 11時 虚空蔵堂回向供養
- 毎月21日 15時 開山堂月例法要
- 毎月28日 11時 三宝堂月例法要
- 毎月二の寅 11時 剱鎧堂月例法要
- 毎月初巳 10時 空鉢堂月例法要
特別行事
12年に一度、寅年の2月に毘沙門灌頂
教育機関
施設
参考文献
- 『真言宗昭和の事件史』 今井幹雄 東方出版刊
- 『真言宗年表(昭和編)』 今井幹雄 六大新報社刊
- 『真言宗百年余話2(昭和編上)』 今井幹雄 六大新報社刊
- 『大和の名刹 毘沙門天王の総本山』富永航平 朝護孫子寺刊
- 『信貴山の昔話ー千手院代々記ー』 田中真啓解説 信貴山千手院刊
- 江戸時代から現代までの信貴山の歴史を詳説する。
- 信貴山の毘沙門天の信仰や行事などをわかりやすく説明する入門書。
外部リンク