千葉県
千葉県(ちばけん)は、日本の関東地方に位置する県。県庁所在地は千葉市。 首都圏を構成し、都道府県人口・人口密度は第6位[1]、県の財政力指数は全国第5位[2]、面積は第28位、県内総生産は7位の規模である。 概要日本の関東地方南東側、東京都の東側に位置し、県域は東海道筋に古くから栄えた律令制以来の房総三国である上総国(南総)・安房国(房州)の全土と、下総国(北総)の一部から成り立っている。県の大部分を房総半島が占める。 中心業務地区の幕張新都心、アジア地域有数の国際見本市会場である幕張メッセ、国際線旅客数・就航都市数・貿易額で日本一の成田国際空港、日本三大港湾である東京港湾の一角を担う千葉港、水揚げ量日本一で日本三大漁港の銚子漁港、集客施設来場者数日本一の東京ディズニーリゾート(TDL)、日本で唯一国際標準模式層断面及び地点に認定され、チバニアン(千葉時代)として地質年代の名称になる証拠となった地層千葉セクション、東京大学・千葉大学(柏キャンパス)を中心とした公・民・学連携の柏の葉スマートシティ、日本一の数を有する海水浴場、自然豊かな南房総国定公園・水郷筑波国定公園などを筆頭とした観光・リゾート地、優れた社会基盤、豊かな地域資源、バランスの取れた産業構造を核としている[3]。臨海部には市原市などを中核に京葉工業地域が広がっている。成田国際空港がある影響で訪日旅客数は全国第3位[4]。 県の人口は6,284,480人[5]、面積は5,156.74平方キロメートル(km2)[6] である。1920年(大正9年)10月1日、国勢調査での県の人口は約100万人であった。その後増加を続け、1983年10月1日には500万人を超え、2002年9月17日に600万人を突破した。以降、人口は増加傾向である[7][注釈 2]。東葛飾地域や千葉市といった東京から地理的に近い県北西部に県内の人口が偏重している。また、これらの地域は鉄道交通の利便性が高いため東京都区部(23区)に通勤通学する居住者が多く、東京のベッドタウン・衛星都市となっている(「千葉都民」も参照)。そのため、県内の昼夜間人口比率は100を大きく下回り、90前後である[8]。 県内の市町村数は54市町村 (37市16町1村)、県内の政令指定都市は千葉市、中核市は船橋市・柏市、業務核都市は千葉市・柏市・成田市・木更津市・印西市である。船橋市、柏市、千葉市の駅前を中心に商業が発展している。 概史1873年(明治6年)6月15日に、北西部の印旛県と南部の木更津県が合併し、旧両県の境で千葉氏の本拠地でもあった現在の千葉市中央区(亥鼻城址周辺)に県庁が設置され、現在の千葉県が成立した。6月15日が県民の日と定められた所以である。1875年(明治8年)5月7日 には新治県が廃止分割され、利根川以南の下総国に属する香取郡・海上郡・匝瑳郡が千葉県に編入された。 県内には100万規模の人口を有する政令指定都市の千葉市を筆頭に、中核市最大の人口約64万人を有する船橋市、50万都市の市川市・松戸市、40万都市の中核市である柏市、30万近い都市の市原市、20万都市が流山市、八千代市と中核市同等の人口を持つ自治体が多数存在することも特徴として挙げられる。千葉市は国家戦略特区・国際会議観光都市・都市再生特別地区・グローバルMICE都市[9] に指定されており、国際機関を始めとした国の業務中枢機能と住宅中心の土地利用計画を大幅に見直した幕張新都心を中心に、関東地方において独自の重要性を持つ世界に開かれた国際都市の役割を担う。 平地の割合が大きく、可住地面積が広いことからも古くから住宅地開発が進んでおり、県北西部の人口は稠密である。特に高度経済成長と都市部の過密化により、通勤五方面作戦にて複々線化を行った総武本線・常磐線や京成電鉄沿線に位置する都市は繁華街も多く、大規模商圏による拠点性・集積性のある駅周辺の人口増加が著しい傾向にある[10]。近年では都市再開発が進み、全国813市区中財政力指数第1位の浦安市[11] や第4位の成田市[12]、全国住みよさ7年連続第1位の印西市[13]、全国共働き子育てしやすい街第1位の松戸市など[14]、財政・制度・施設が充実した都市も増えている。特に新通勤五方面作戦で提示された性格を継承して開業した京葉線沿線(新浦安、南船橋、幕張ベイタウンなど)や、つくばエクスプレス沿線(流山おおたかの森[15]、柏の葉キャンパスなど[16])のほか、北総鉄道北総線・新京成線沿線[17](新鎌ケ谷など)、東葉高速線沿線(八千代緑が丘、八千代中央など)、東京湾アクアラインにより利便性が向上した袖ケ浦市・木更津市(かずさアクアシティ[18])などでは、新興住宅地の開発が加速し、東京都心や成田国際空港・東京国際空港[19] へのアクセスの良さからも、大規模なマンションや住宅街が林立し、商業施設の充実、整備された公共施設、自然豊富な住環境が整っている[20]。不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」によって行われた、2017年度の首都圏の買って住みたい街ランキング[21] では1位・船橋市、5位・柏市、6位・流山市(流山おおたかの森)、7位・習志野市(津田沼)と定住を目的としたファミリー層を中心に支持を受けた。 地域ごとに多様な特色を持っており、バランスの取れた産業構造(農業・漁業・工業・商業)である。太平洋ベルトを構成する京葉工業地帯(浦安市から富津市)の東京湾沿岸は都市化・工業化が進んでおり、日本三大港湾に係る基幹産業の大規模施設として、発電所、製鉄所、製油所、造船所のほか、コンテナターミナル、物流センター、LNG基地、石油コンビナートなどが立地している。新たに柏の葉地域(柏市)には東京大学・千葉大学(柏キャンパス)を中心とした公・民・学連携の新産業創造都市(柏の葉スマートシティなど[16])が形成されている。工業製造品出荷額は中京・京浜・阪神工業地帯に次いで全国第4位である[22]。一方、酪農発祥の地である嶺岡牧や日本三大漁港の銚子漁港など、太平洋や関東平野の地勢を生かした近郊農業・漁業が発達しており、平野部では畑作・稲作が盛んなほか、丘陵部では酪農が盛んである。農業産出額は全国第3位[23]、漁業総生産量は第5位[24] と全国有数である。貿易港としても貿易額日本一の成田国際空港や、日本三大貿易港である千葉港を有する。2015年度の県内総生産は20兆2186億円であり、世界の過半数の国の国内総生産より大きな規模を有している[25]。 名称「千葉」という地名は、平安時代初期に編纂された勅撰史書『日本後紀』より、律令制以前の千葉国造(国造名)や律令制以来の千葉郡(郡名)にみることができる。 地名の由来については諸説あるが、現存の文書中最も古くにみえるのは、日本に現存する最古の和歌集である『万葉集』に防人であった下総国千葉郡の大田部足人が755年(天平勝宝7歳)に詠んだ遠方へ赴いた兵士が故郷に残した切ない初恋の防人歌[26] として、歌の冒頭に「知波乃奴乃(千葉の野の)」と記されている[27]。また、奈良時代の『日本書紀』と『古事記』の両書には、応神天皇が大和国から近江国に向かう途中、山城の宇治野の丘で遠く葛野一帯を望んでの国見歌で現れる「千葉の」は「数多くの葉が繁茂する」の意で、葛の葉が良く繁栄したことから葛の枕詞として用いられたのだと、契沖(国学者)以来考えられており、「千葉」という地名に託した願い「土地と子孫の繁栄を願っての地名」を知る上での重要な資料とされている[28]。 『万葉集』「第20巻4387番」より和歌の詳細については、以下を参照。 『日本書紀』「歌謡三四原歌」より和歌の詳細については、以下を参照。
地理→「房総半島」も参照
千葉県の県庁所在地である千葉市を中心にコンパスで円を書くと、南西諸島以外の日本列島は半径1,000キロメートル圏内にほとんど収まる位置にある。地理的特性として関東平野に含まれるが、南部は東と南を太平洋、西は東京湾と三方を海に囲まれた房総半島となっている。平野と丘陵が県土の大半を占め、海抜500メートル以上の山地がない日本で唯一の都道府県である。外洋に面していることから古来より開放的で外来文化が渡来しやすいという良い側面もあった。また、隣接する都県とは利根川、江戸川、東京湾、太平洋によって画され、古くは外敵の進入を防ぐ役割や覇者の起死回生の地としての役割を担ってきた。近年では東京湾フェリーや東京湾アクアラインの開通によって半島性が緩和されている[29]。 地勢上、広大な可住地と、長大な海岸線を有している。起伏の少ない県であり、関東平野の一部である北部は、海岸(東京湾・太平洋)や河川(利根川・江戸川など)沿いの低地と下総台地からなる。南部側は房総丘陵などの丘陵地帯だが、最高峰は標高408メートルの愛宕山であり、全都道府県のうち最高峰(点)が最も低い。そのため比較的温暖な気候に恵まれている。また、沖縄県以外の都道府県では唯一、冷温帯林が存在しない。標高329メートルの鋸山や鹿野山など、観光地化されているところもあり、南房総国定公園、水郷筑波国定公園など、景勝地も豊富である。下総台地は関東屈指の畑作地帯で根菜や、西瓜など有名である。また、葛飾地方は江戸時代から梨の生産が盛んだが、栽培が難しい上に、戦後の都市化の影響で、年々梨園は減少の一途を辿っている。また市川市ではかつて桃の栽培もされており、総武線や京成本線沿線の黒松並木は桃農園の境だった。房総は鐵道や町の近代化が遅れていたため、昭和後期頃までは昔ながらの風景が残っていた。しかし、観光地化によって町は発展したものの、昔ながらの営みは失われかけ、房総独特の文化や自然は減ってしまっている。だが、それらを取り戻そうと奮闘する人たちもいる。まだ自然と人とのバランスが保たれた営みはは残っているもののいつまでつづくかはもはや時間の問題である[1][出典無効]。 房総半島の東京湾側は内房(うちぼう)、房総半島の太平洋側は外房(そとぼう)と呼ばれ、主に房総半島の洲埼・洲埼灯台がその境とされる。 内房の東京湾沿いは埋立地が多く浦安市などでは面積が増加した。そのため、県の面積が一時、愛知県を上回っていた時期もある[注釈 3]。東京湾口には館山湾があり、浦賀水道の対岸には三浦半島(神奈川県)がある。房総半島の洲埼灯台と三浦半島の剱埼灯台を結ぶ線は浦賀水道(東京湾)と太平洋との境界となる。 外房の太平洋沿いには九十九里浜が面し、九十九里平野が広がる。半島南部には房総丘陵、半島中央部には上総丘陵と上総台地 、半島北部には下総台地があり、これらの台地や丘陵には縄文期の侵食によってできた谷底平野(谷津田)も見られる。一方で半島の北部から中部にかけて下総台地を囲む形で北西に江戸川低地、西に東京湾岸低地、北に利根川下流低地、東に九十九里沖積低地が分布する。 関東地方に属する都県では唯一、関東以外の地域と隣接していない。 平均海抜は46メートルとなっており、これは沖縄県の43メートルに次いで低い数値である[30]。そのため、縄文海進が最大規模となった紀元前4000年ごろには、現在の古東京湾(南部)と香取海(北部)によって本州と分断されており、後に赤堀川・逆川が開削される微高地で繋がっている状態であった。 印旛沼は長門川と印旛放水路の二つの川と接続しており、長門川は印旛沼から利根川へ流れる河川であるが、印旛放水路は利根川の増水時に長門川による印旛沼の排水が困難になった際に東京湾に排水を行う役目を持つのが特徴である。 県の最端部は突出しているのが特徴である。県最北端は野田市の関宿地区(関宿藩の城下町)となっており、そのほかは海に突出する岬となっている。 地質第三紀層および白亜紀堆積層。県内には学術的貴重な地層を数多くみることができる。代表例として最東端の犬吠埼では1億3000万年前から1億年前の恐竜時代の地層(砂岩泥岩互層)を見ることができ、白亜紀浅海堆積物として国の天然記念物に指定されており、日本の地質百選にも選定されている。 千葉セクション(市原市)では、約77万年前の地層を見ることができ、地球史上で最後の地磁気逆転(松山‐ブリュンヌ逆転)が起きた時期である更新世の前期と中期の境界を示すものとして極めて貴重であり、国際標準模式層断面及び地点 (Global Boundary Stratotype Section and Point, 略称:GSSP) の候補となった。2020年1月17日、正式に国際地質科学連合により国際標準模式層断面及び地点として認められ、77.4万年前から12.9万年前までの期間が「チバニアン」(Chibanian、千葉時代)と命名されることになった[31]。地質年代に日本の地名が使われるのは初めてである。「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」の名称で、国の天然記念物にも指定されている。 鋸山の周辺で採石される石は房州石(ぼうしゅういし)と呼ばれ[32]、このうち鋸山頂上付近でとれるものを金谷石、元名石と呼び[33]、高宕山でとれるものを高宕石と呼ぶ。これらは、上総層群の竹岡層からなる凝灰岩でできている。上総層群は三浦半島に分布する三浦層群と同時期に形成されたことがわかっている[32]。南房総市荒川にて2009年に採石場で新鉱物(千葉石)も発見されている。 地形平野・丘陵河川→詳細は「千葉県の川一覧」を参照 千葉県は大部分が平野部と低山で構成されているので、急な流れの川や大きな川は少なく、そのような川は多くが利根川のように他県から流れてくるものである。 利根川、夷隅川、養老川、栗山川、小櫃川、一宮川、小糸川、南白亀川、村田川、作田川、木戸川、塩田川、桑納川、手賀川、大堀川 湖・沼印旛沼、手賀沼、大利根用水、両総用水、成田用水、東総用水、利根運河、利根川河口堰、黒部川水門、北千葉導水路、房総導水路、行徳可動堰、江戸川水閘門(江戸川水門) 亀山湖、高滝湖、豊英湖、八鶴湖、雄蛇ケ池、三島湖、与田浦、岩婦湖、浜の池 海・海岸名洗港海岸、上永井海岸、北九十九里海岸、横芝海岸、一宮海岸、太東漁港海岸、日在・和泉浦海岸、興津港海岸、東条海岸、白渚海岸、千倉海岸、館山港海岸、富山海岸、勝山漁港海岸、富津岬、木更津海岸、千葉港海岸幕張の浜・検見川の浜・いなげの浜、千葉港海岸(船橋地区)船橋港親水公園[34] 干潟山安房三名山(富山、御殿山、伊予ヶ岳)、愛宕山、鋸山、鹿野山、清澄山、安房高山、三郡山、嶺岡浅間、高宕山 湧水千葉県内には多くの湧水地があり[35]、久留里一帯では住民が管理する複数の井戸があり、名水として知られている[36]。 熊野の清水(昭和の名水百選)、生きた水・久留里(平成の名水百選) 自然公園
気候気象庁による年間平均気温は15.7℃(最高気温平均19.6℃、最低気温平均12.3℃[37])。 太平洋側の気候に属する。平野部が多く起伏の少ない県であり、山岳部の平均標高も低い。更に太平洋沖合いには黒潮(暖流)が流れており霜も少ない為、全体的には年間通して比較的温暖な気候に恵まれ、全域が太平洋側気候(海洋性気候)に属する。内陸性気候特有のフェーン現象や放射冷却の影響を受けにくく、真冬日の豪雪や冷害、真夏日の猛暑を観測することも少ないため、気象災害も起きにくい。 太平洋沿岸部などでは、海流や風の影響で涼しいため、真夏日日数も少ない避暑地である。一方、温暖な海洋性気候である南房総や北東部沿岸地域に対して、下総台地や山岳部(房総丘陵)などの内陸部は内陸性気候に近くなる。また近年では都市化の進行が著しく、都市部(主に県北西部)ではヒートアイランド現象が発生している。 天気予報などで示される地点は、気象台や旧測候所(現在の特別地域気象観測所)のある銚子市(北東部)、千葉市(北西部)、勝浦市(南東部)、館山市(南西部)といずれも海洋性の気候が強い地点であるため、県内内陸部の気温とは大きくかけ離れている点も少なくない。
動植物
房総半島南部にはニホンザルやニホンジカが生息している。一方、他県に見られるクマなどは生息していない[39]。また日本でブナが分布していない都道府県は、日本では千葉県と沖縄県の2県のみである[40]。 以下は房総の陸上に生息する主要な動植物である[41][42]。 海・川の動植物三方を海で囲まれた地形であり、地形・海流の関係により多様な生態系が築かれている。 東京湾は閉鎖性水域と呼ばれる、海水の流出入量が少ない海域である。複数の河川が注ぎ、富栄養化が進んでいる影響で、赤潮や青潮などの現象が度々発生している。湾奥の三番瀬や、富津干潟、盤州干潟などの広大な干潟が現在も残る。これらの干潟にはアサリやバカガイなどの貝が生息し、春から夏にかけて潮干狩りが行われている。アシハラガニやガザミといった甲殻類から、アジサシやカワウなどの鳥類も生息[44] する。小櫃川河口には環境省のレッドリストにて絶滅危惧IB類に指定されている東京湾固有種のキイロホソゴミムシが生息し[45]、アシ原(ヨシ原)を形成しているアシ(ヨシ)をはじめ、ハマダイコンなどの植物やアマモなどの海藻が生息する[44]。 富津市と鋸南町の境界付近にある明鐘岬周辺より南の海域からは、わずかながらサンゴが生息している[46]。これは、黒潮の影響を受けた海水温と透明度の高い海水が流入するためである。そしてこの近辺からは東京湾海底谷が広がり、メガマウスやミツクリザメなどの貴重な深海生物が多く生息している。館山市周辺海域には造礁サンゴが分布している[47]。日本は黒潮の暖かい海流により世界的に見て造礁サンゴが広い範囲に分布しているが、その中で館山の造礁サンゴは北限とされている。 そのほか東京湾および館山湾周辺にはスズキやメバルにイイダコ、アカエイなど豊富な魚類が生息している。 館山周辺の沿岸から夷隅地区はイセエビが豊富に生息しており、いすみ市および県全体では漁獲高全国1位である。鴨川市には特別天然記念物にも指定されている鯛の浦がある。これは群泳せず浅い海を泳がないマダイが群泳する姿を、海面近くでみることができるためである[48]。 房総半島は標高が低いこともあり、水温の低い谷川はない。そのため、カワゲラやカゲロウは全体として少なく、ヤマメや大卵型のカジカは生息していない[41]。
勝浦市にはかつて行川アイランドと呼ばれる観光地があり、この施設から逃げ出したとされるキョンが勝浦市周辺で繁殖しており、県内には数千頭生息しているとされている[49]。また盤洲干潟や富津干潟などにはサキグロタマツメタと呼ばれる貝が流入している[50]。これは本来、中国近海の干潟や瀬戸内海などにしか生息していない貝であったが、中国などからのアサリの輸入に際して混入してきたとされる。この貝はアサリなどの二枚貝を捕食するため、在来種であるツメタガイとともに干潟の多くのアサリの天敵となっている[51]。 地域地域区分県下には、37市6郡16町1村がある。自治体における町はすべて「まち」、村は「むら」と読む。県庁による地域区分には、4地域の分類と、県庁および地域振興事務所の所管区域による6区分とがある。県の総人口は6,275,564人。人口は、2024年12月1日現在の推計人口である。 合計特殊出生率は1.32と、全国の1.42を下回っている(2014年)ものの東京都市圏(1都3県)の中では高い水準である。人口は千葉市や東京23区に近い船橋市、市川市、松戸市、流山市、浦安市、八千代市、柏市を中心に急増しているのに対し、県東部など東京通勤圏最外縁部に位置する市町村では減少傾向にある。そのため総人口の増減では横ばいになっている。千葉県では、今後予想される人口減少や高齢化に対して危機感を持ち、早期段階で子育て支援や労働力確保に力を入れている[52]。 4地域区分
県庁・地域振興事務所の所管区域
県・市町村の変遷
地域特性北西部人口密集地域であり、県内の人口の大部分を占める。県央地域、印旛地域、葛南地域、東葛地域に分かれ、北西部として一括りにされることが多い。狭義では、千葉市周辺を除いて、旧東葛飾郡(現在の船橋や我孫子など)の範囲を指すこともある。スポーツ界では、特に葛南・東葛は「サッカー王国」として有名である。アマ界を見ても、高校サッカーにおける激戦区のひとつであり、船橋市立船橋高等学校、習志野市立習志野高等学校、流通経済大学付属柏高等学校などが全国制覇を成し遂げているほか、強豪校が私立・公立ともに多い。
北東部主に香取地域、海匝地域と東上総地域の一部を指し、九十九里浜沿いの地域も含む。概ね国道51号や国道126号の沿線を指している。利根川沿い地域では鹿行(鹿嶋市などの茨城県南東部)との交流関係が深く、千葉市との交流も大きい。香取市から鹿嶋市に至る利根川沿いから形成される「水郷」や美しい海岸線を持つ九十九里浜などの観光地を抱える。かつては利根川の運河交通の要衝として栄え、香取神宮などの有名な神社仏閣が鎮座し歴史的な街並みの残る佐原のある香取市や日本有数の漁港・醤油産地としも知られる銚子市などは古くから発展してきた。農業が盛んで、銚子市周辺は比較的温暖な気候のため、畑などでは、メロン、キャベツ、植木などが栽培されている他、成田空港以東の下総台地を構成する地域は、東総と呼ばれており、「香取干潟八万石」といわれる所で、水田地帯が広がり、ブランド米の『多古米』の産地でもある。スポーツ界においてこの地域出身のプロ野球選手が多く、千葉県立銚子商業高等学校、銚子市立銚子高等学校、横芝敬愛高等学校の卒業生が目立つ。 南部宅地化が進み、工場も立地する内房沿岸地域の北部(県央地域に近いため、南部には分類されないことも多い。)と県内一の観光エリアでもある南房総・外房地域とではかなり異なっている。
歴史→「千葉県の歴史」を参照
人口県内での人口増減率には大きな地域差があり、東葛地域・印旛地域・県中西部は増加ないしは微減に留まっている一方、県南部や外房地域、北東部地域は減少が激しい。東京特別区に近い地域ほど人口増加率が高く離れるほど低い傾向は同じ東京都市圏に属する埼玉県・神奈川県にも当てはまるが、千葉県は両県に比べてさらにこの傾向が顕著である。
県内市町村人口。人口は2024年12月1日現在、世帯数は2010年3月1日現在[56]
都市
千葉県内市町別人口・面積・人口密度
千葉県人口動態一貫して人口増加が続いている。東日本大震災直後は一時的な人口減少が見られたが、すぐに回復して2015年国勢調査までには震災前の人口を上回った。近年は社会増加分と自然減少分が拮抗しており人口は横ばいとなっている。
埼玉・神奈川・東京との人口推移比較1995年から2020年の25年間で千葉県は50万人程の人口増加を記録しているが、神奈川県は約100万人、東京都は200万人以上人口が増加している。首都圏全体で人口流入は続いているが近年は人口重心が南側に偏る傾向が見られており千葉県の人口増加は緩やかである。
政治県政県のシンボル県政史
知事県議会→詳細は「千葉県議会」を参照
財政
参考
公共施設県立文化会館
県立図書館県立博物館※2004年(平成16年)4月1日から県立博物館・美術館の利用料金が有料になった。 県立美術館
スポーツ施設
県立公園
県民の森
行政サービスインフラストラクチャ千葉県の公共下水道普及率は長年全国平均を下回っており、2009年(平成21年)3月末の調査では、全国よりも5%ほど低い67.2%である[60]。千葉市や柏市など北西部の都市では普及率が軒並み80%を超えるが、館山市や旭市などでは10%を下回るなど低い状況にあり、南房総市やいすみ市など公共下水道事業が実施されていない地域も多い[60]。また上水道給水人口比率は94.1%の全国26位、主要道路の舗装率は99.9%と全国1位だが、市町村道舗装率は81.1%と全国25位である[61]。以上のように千葉県のインフラストラクチャは国内でも高い水準とはいえず、県庁の県土整備部などが改善に向けた活動を行っている。 千葉県インターネット放送局「千葉県インターネット放送局」は千葉県が運営するインターネットテレビ放送である。知事定例記者会見、ウィークリー千葉県、県立病院紹介など7系統のチャネルを用意して県政の広報に務めている[62]。 自衛隊
経済・産業県内に本社を置く主な企業千葉市
市川市
柏市
浦安市
茂原市
船橋市
その他の自治体
農業
農産物一覧穀物・野菜類
果物類
畜産物類※全国第6位 その他水産業県の三方が海に接している事から水産業が盛んであり、イセエビの漁獲量は多年にわたり全国第1位である。 漁業総生産量(平成21年の農林水産統計年報速報値)は全国第6位で、特に銚子魚港は全国有数の漁港となっている。館山、勝浦にも漁港があり、鰯や鯖の水揚げが多い。 東京湾では海苔の養殖も行われている。かつては遠浅の干潟が広がる千葉市など東京湾奥部でも養殖が盛んに行われていたが、沿岸の埋め立てに伴い、これは消滅した。現在は、木更津市や富津市、船橋市などの遠浅の海で養殖されている海苔は『江戸前海苔』として珍重されている。香りや味の良いアサクサノリを復活させる試みも行われている。 水産物一覧海産物類
川産物類製造業・鉱業
工業製品一覧
県内に工場のある主要企業
生活警察医療・福祉→詳細は「Category:千葉県の医療機関」を参照
マスメディア新聞
テレビ局県域放送のチバテレのほかに、広域放送のNHK放送センター(NHK総合・NHK Eテレ)と在京キー局5局(日本テレビ・テレビ朝日・TBS・テレビ東京・フジテレビ)が県内全域で放送対象地域に、また放送対象地域外のTOKYO MXが東葛飾地域と葛南地域[64] を中心に受信エリアのめやすとなっている[65]。 ラジオ局※ 外国語放送のInterFM897が県内の放送対象地域は千葉市と成田国際空港のみであるが[66]、概ね東葛飾地域と葛南地域[64] は放送区域になっている[67]。エフエム東京(TOKYO FM)、J-WAVEも東葛飾地域と葛南地域を中心に放送区域になっている[68][69][70]。インターネットラジオのradikoではBAYFM78と在京全局に加え、アール・エフ・ラジオ日本、横浜エフエム放送、エフエムナックファイブ、LuckyFM茨城放送も聴取が可能。 AMラジオは後述する送信所がある放送局の他、TBSラジオ、文化放送の放送対象地域である。 ケーブルテレビ送信所がある放送局上記の他、下記の放送局の親局送信所が千葉県内にある。 また県内各所にNHK放送センターと広域民放5社の中継局が置かれている[71]。※送信チャンネルについては総務省関東総合通信局のウェブサイト(デジタル中継局開局情報)を参照。 教育→詳細は「Category:千葉県の大学」を参照
交通鉄道→鉄道路線の一覧については「関東地方の鉄道路線」を参照
千葉県に所在する駅数は336駅であり、埼玉県(230駅)と比較して100駅以上多く、神奈川県(352駅)と同じ程度である。これは総武本線と京成本線・京成千葉線のように駅間で競合する路線があり、県の面積も比較的広いためである。 JTBパブリッシングや交通新聞社(都道府県代表駅の記号がない「東京時刻表」を除く)の時刻表における県の代表駅は千葉駅であり、千葉県庁および千葉市役所へは同駅で接続する千葉都市モノレール1号線の沿線に、千葉県総合スポーツセンターへは2号線の沿線に所在する。県内で最も乗降人員が多い駅は西船橋駅であり、一日平均乗降人員は約70万人である。両駅を結ぶのは総武緩行線であり、市川市西部で江戸川を渡って東京都心へ直結する。並走する総武快速線は西船橋駅を通過し、隣駅の船橋駅に停車する。 鉄道路線は人口密度が高い北西部に集中しており、特に葛南地域は大正時代から総武本線と京成本線・京成千葉線が競合している。1969年に営団地下鉄東西線(現:東京メトロ東西線)が、1989年に都営地下鉄新宿線がそれぞれ開業して総武緩行線の駅に接続しているが、都心方面で競合する総武快速線は接続駅を通過する。1990年に京葉線が全線開業して、東京ディズニーリゾートや幕張新都心への利便性が向上した。平日のラッシュ時は新木場駅 - 蘇我駅間の35.6 kmがノンストップである通勤快速が運転され、総武快速線のバイパス路線としての役割も担う。2001年に開業したディズニーリゾートラインは舞浜駅と東京ディズニーリゾートの各施設を連絡する路線であり、環状の単線を反時計回りで運行する。 東葛地域は常磐快速線と常磐緩行線(地下鉄千代田線、小田急線乗り入れ)が都心方面への輸送を一手に引き受けているが、2005年に首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスが開通したことで、それらと競合するようになった。2015年には上野東京ラインが開業し、それまで上野駅発着だった常磐快速線が東京都心(東海道線品川駅)に乗り入れるようになった。常磐緩行線と接続する流鉄流山線は、東京近郊でありながらICカード乗車券が使用できない中小民鉄のローカル線で、全線が単線である。葛南地域と東葛地域を縦断する路線は武蔵野線、東武野田線(東武アーバンパークライン)、新京成電鉄新京成線の3路線があり、いずれも松戸市と船橋市を経由する。武蔵野線は1988年から京葉線と直通運転を行っており、これらの3路線で唯一東京都心に乗り入れる。東武野田線は2019年に柏駅 - 船橋駅間の複線化が完了し、2020年に同区間で急行運転を開始した。新京成線の大半は戦前に敷設された鉄道連隊演習線の跡地を転用しており、曲線が極めて多い線形となっている。 印旛地域は北総鉄道北総線が東西に横断しており、2010年に京成成田空港線が開業して成田空港への新たなアクセス鉄道となった。都心と成田空港を直通するスカイライナーは印旛日本医大駅から東側の新線区間で私鉄最速の160 km/h運転が行われている。成田山新勝寺の最寄り駅である成田駅は成田空港駅方面を含む4方向へ路線が伸びているが、そのすべてが成田線の一路線という形態となっている。もう一つの最寄り駅である京成成田駅は京成本線の他に京成東成田線が乗り入れ、2000年に開業した芝山鉄道線と相互直通運転を行っている。芝山千代田線の営業距離は2.2 kmであり、日本の鉄道事業者で最も短い路線である。千葉県唯一の新交通システム路線である山万ユーカリが丘線はユーカリが丘のアクセス路線として開業し、2021年現在も開業当初の非冷房車が運行されている。 佐倉駅 - 松岸駅間は山武地域を経由する総武本線と、香取地域を経由する成田線の2路線があるが、成田線の列車は松岸駅の隣駅である銚子駅まで乗り入れる。同駅は銚子電気鉄道線との接続駅となっており、途中の海鹿島駅は関東地方で最東端に位置する駅である。総武本線は成東駅で東金線に、成田線は香取駅で鹿島線に接続する。 蘇我駅 - 安房鴨川駅間は君津地域と安房地域を経由する内房線と、長生地域と夷隅地域を経由する外房線の2路線がある。内房線は京葉工業地域を経由し、海側に貨物線の京葉臨海鉄道臨海本線が並走する。外房線と競合する京成千原線は全線が単線であり、運賃が高く利用が低迷している。 木更津駅で接続する久留里線は千葉県にあるJR線で唯一の非電化路線であり、ICカード乗車券が使用できない。房総半島を横断する小湊鉄道線といすみ鉄道いすみ線は上総中野駅で接続しているが、いずれも全線が単線の非電化路線である。1997年に東京湾アクアラインが開通し、その後も高速バスが相次いで開業した影響で南部の鉄道路線は軒並み利用者数が減少しており、特に利用者数の減少が著しい内房線は2015年のダイヤ改正で特急「さざなみ」が平日のみの運転になり、定期列車はすべて君津駅発着に短縮された。 2019年度現在、朝ラッシュ時の混雑率が最も高い県内の路線は東京メトロ東西線の199%であり、最混雑区間は木場駅から門前仲町駅までの区間である。都営地下鉄新宿線が全線開業した1989年度に混雑率が200%を下回ったが、1996年に東葉高速鉄道東葉高速線が開業して相互直通運転を行ったこともあり、現在に至るまで混雑率が200%程度で横ばいである。2014年度以降は日本の鉄道で最も混雑率が高い路線となっている。これに次ぐのは総武緩行線であり、錦糸町駅から両国駅までの区間で194%である。こちらは1995年度まで混雑率が240%を上回っていたが、広幅車体に置き換えられて輸送人員が減少したことにより、2013年度に混雑率が200%を下回った。 一方で、京成本線はラッシュ時の最混雑区間が大神宮下駅から京成船橋駅までの区間となっており、混雑率も127%と低い。これは、船橋駅から都心側は並走する総武快速線が所要時間・行先などで圧倒的に有利であり、青砥駅から都心側も都営地下鉄浅草線に直通する京成押上線が便利であることによる。 久留里線、小湊鉄道線、いすみ鉄道いすみ線、京葉臨海鉄道臨海本線を除いて、直流電化されている。 また、千葉県は関東地方で唯一、新幹線が通らない県でもある[注釈 7]。 道路
空港
飛行場
ヘリポート
港湾大部分を海に面する地理を生かして、多くの工業港や漁港、マリーナがある。以下はその中から抜粋したものある。
文化方言伝統的な方言(千葉弁)として、東総弁が東部で、房州弁が南部で話されているものの、若年層では衰退する傾向にある。他都県からの移住者が多い北西部や都市部では、主に首都圏方言が話されている。 食文化→「Category:千葉県の食文化」も参照
郷土料理→詳細は「日本の郷土料理一覧 § 千葉県」を参照
ご当地ラーメンご当地駅弁
伝統工芸
→詳細は「日本の伝統工芸品の一覧 § 千葉県」を参照
特産品・名産品
日本酒メーカー一覧を参照の事
芸術音楽→「Category:千葉県の音楽」も参照
スポーツ→「Category:千葉県のスポーツチーム」も参照
千葉県の高校野球は全国的に見て地方大会の参加校が非常に多い[72] 上、他県と違って公立・私立を問わず、実力の伯仲している学校が多いため、県の代表校が毎年のように入れ替わる状態が長く続いている。全国高等学校野球選手権の記念大会においては西千葉地区と東千葉地区に分けられることもある。硬式野球部の夏の全国高等学校野球選手権千葉大会では例年千葉マリンスタジアムで開会式・閉会式が行われ、予選の試合の多くは千葉県野球場や青葉の森野球場などで行われる[73]。
自転車競技 →詳細は「ツール・ド・ちば」を参照 エアレース →詳細は「レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ」を参照 2003年にレッドブルの企画で始まった曲技飛行パイロットによるエアレースシリーズの総称。国際航空連盟公認のレースとなっている。 2015年よりエアレース日本会場として千葉市美浜区の幕張海浜公園で開催され、滑走路、ハンガー、管制施設などの特設飛行場が浦安市に設営されている。浦安市総合公園では、パブリックビューイングが行われている。 サーフィン サーフィンの盛んな場所として知られ、国際大会「WQSシリーズ」や「国際サーフィン大会」などが開催される[75]。 特に九十九里浜の釣ヶ崎海岸(志田下)は国内屈指と評されるサーフポイントであり、2020年東京オリンピックにおけるサーフィン競技会場となっている[76]。
→詳細は「第65回国民体育大会」を参照
2010年(平成22年)9月25日より千葉県においてゆめ半島千葉国体(第65回国民体育大会)が開催された。大会マスコットキャラクターのチーバくんはその後千葉県の公式マスコットとなった。 2020年東京オリンピック・パラリンピック →詳細は「2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技会場」を参照 幕張メッセ及び釣ヶ崎海岸は2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技会場となっている。
観光・史跡→詳細は「千葉県の観光地」を参照
→「関東地方の史跡一覧 § 千葉県」も参照
千葉県の入込観光客数は約1億7934万人(延べ数、2017年[77])と、日本屈指の観光客数である。宿泊客数については、延べ約1833万人である。外国人観光客数は1112万人で、延べ宿泊数は456万人である(2019年)[78]。 東京都に隣接し、鉄道や高速道路などの交通網のほか、所在する成田国際空港と、東京湾アクアラインなどを通じての東京国際空港により、内外の観光客にとって来訪しやすい環境となっている。地域別では東葛飾地域が約5957万人と最も多く、次いで千葉地域(約3122万人)、印旛地域(約2556万人)、君津地域(約2455万人)、安房地域(約1172万人)の順となっており、この5地域で全体の8割以上を占めている。月別の観光入込客数の状況では1月が約2019万人と最も多く、次いで8月(約1988万人)、7月(約1752万人)、5月(約1541万人)の順となっている。 国土交通省の調べによると「観光入込客統計に関する共通基準」の観光地点等分類別の観光入込客数は「スポーツ・レクリエーション」が約6797万人(構成比37.9%)と最も多く、次いで「歴史・文化」が約2706万人(構成比15.1%)、「行祭事・イベント」は、約2699万人(構成比15.1%)となっている。 南部では三方を海に面し広大な砂浜があり、南房総国定公園・水郷筑波国定公園を始め、自然が豊富であり観光業が盛んである。北西部ではディズニーリゾートやショッピングセンター、博物館などの施設がにぎわう。北東部の成田山新勝寺や佐原など、歴史情緒の残る地域では成田空港を利用する外国人観光客でにぎわう。沿海部では広大な砂浜を生かした海水浴場や干潟を利用した潮干狩り場がある。またいすみ鉄道、銚子電鉄などのローカル線なども観光に利用される。 観光客の誘致を主な目的として、富津市に海堡丼、鴨川市におらが丼が存在する。これらの丼は調理法などで分けたものはなく、店舗ごとに異なった丼に共同で同じ名前の付けアピールし、観光客の来店を促し消費につなげようとするものである。おらが丼はたびたび観光ガイドブックなどにも掲載され、県内では有名なご当地グルメである。また、漁業および農業ともに発達しているため、梨や房州びわなどの果物を加工したものや、鯨肉を利用した鯨のたれ、あるいは落花生の加工品や鯛せんべいなどが土産物として販売されている。一部地域の土産物としては、銚子電鉄などが販売するぬれせんべいが有名である。 文化財国宝
国の特別天然記念物 重要伝統的建造物群保存地区 日本遺産 指定文化財 →詳細は「千葉県指定文化財一覧」を参照
国指定及び県指定文化財の件数一覧、国の名勝及び天然記念物の重複指定1件を含む[79]。
対外関係
人物→詳細は「千葉県出身の人物一覧」を参照
千葉県を舞台とした作品→詳細は「千葉県を舞台とした作品一覧」を参照
脚注注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
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