弘前駅(ひろさきえき)は、青森県弘前市大字表町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・弘南鉄道の駅である。
弘前市の代表駅に指定されており、特急「つがる」の停車駅の一つである。
乗り入れ路線
JR東日本・JR貨物の奥羽本線(JR東日本が第一種鉄道事業者、JR貨物が第二種鉄道事業者)と、弘南鉄道の弘南線が乗り入れる。弘南線は当駅が起点である。JR東日本については、奥羽本線川部駅を起点とする五能線の[注 1]全列車が当駅発着で運行されており、事実上2路線3方向の列車が利用できる。
歴史
駅構造
JR東日本
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有する地上駅である。構内西側にある単式ホームが1番線、構内東側にある島式ホームの内側が2番線、島式ホーム外側が3番線である。1番線と2番線の間にホームのない線路(下り本線)がある。上り本線は3番線で、1番線は下り1番線、2番線は中線となっている。また、多数の側線がある。1番線には、弘前市のスポットである、弘前城天守、旧弘前市立図書館、藤田記念庭園大正浪漫喫茶室などの模型が展示されている[7]。
橋上駅舎を有する。改札口は2階にあり、駅の東西を結ぶ自由通路「あずましろ~ど」に面している。駅舎内には駅事務室、みどりの窓口、自動券売機、指定席券売機、待合所、自動改札機(Suica、えきねっとQチケ対応)がある。コンコースには、ねぶたが描かれた絵が展示されている[7]。
弘前統括センター所在駅。直営駅である。管理駅として、奥羽本線の津軽湯の沢駅 - 津軽新城駅間の各駅を管理している。津軽地方の中心駅であり、青森県内の秋田支社管内駅を統括している。
中央口側1階には弘前市観光案内所・そば屋(キヨスク)がある。2代目駅舎時代までは1番線ホーム上にそば屋(キヨスク)・売店(キヨスク)が、3代目駅舎時代までは2・3番線ホーム上にそば屋(伯養軒)・売店(伯養軒・旧キヨスク)があったが、現在はいずれのホームにもない。また、3代目駅舎時代の待合室内では伯養軒が軽食コーナーや和食処を営業していた。
発車メロディは2004年(平成16年)12月12日より『津軽じょんがら節』になった。
のりば
1番線は奥羽本線下り列車、2番線は折り返し列車と五能線、3番線は奥羽本線上り列車が主に発着する。特急列車は青森方面行が1番線、秋田方面行が3番線となっている。
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中央口ホール(2009年10月)
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改札口(2023年8月)
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ホーム(2013年2月)
弘南鉄道
頭端式ホーム1面2線を有する地上駅。ホームは1番線と2番線があるが、列車は主に1番線から発車する。また、1番線には奥羽線からの非電化の渡り線があるため、購入した車両を搬入する際に使用される。
城東口側1階に自動券売機、出札窓口、改札口(有人)、事務室がある。窓口では定期券・回数券・往復乗車券・硬券入場券を発売している。改札は上り電車の到着後、乗客の降車が終了次第開始する。
3代目駅舎時代までは改札口は独立していたが跨線橋はJRと共用で、ホームの名称も4・5番線とJRからの続き番号だった。なお、以前は常時改札を行っており、ホーム上には待合室と売店・立ち食いそばおよび汲み取り式のトイレがあった。
のりば
番線 |
路線 |
行先
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1・2
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■弘南線
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黒石方面[9]
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同じ弘南鉄道の路線である大鰐線中央弘前駅とは1キロメートル強離れており、バスや徒歩などでの連絡が必要となる。
貨物駅
JR貨物の駅は、旅客駅中央口北側にある。1面2線のコンテナホーム(ヤード)が設置されているほか、数本の留置線が敷設されている。荷役線は、駅の着発線からいったん青森駅方面の西側へ伸びる引上げ線に入り、駅方向へ戻るように分岐している。
貨物列車が発着していた頃は、営業窓口のJR貨物弘前営業所が置かれていた。なお駅業務・構内入換作業はジェイアール貨物・東北ロジスティクスに委託されている。
貨物列車は2020年(令和2年)のダイヤ改正まで、1日1往復の高速貨物列車が青森信号場方面との間で運行されていた。大館駅方面へ向かう列車や、専用貨物列車の発着はなかった。
2020年(令和2年)3月のダイヤ改正で貨物列車の発着がなくなり、弘前新営業所が開設され、東青森駅との間でトラック便が運行されている。
取扱う貨物の種類
貨物列車の発着が行われた2020年(令和2年)3月以前のもの。
駅弁
主な駅弁は下記の通り[10]。
- ひとくちだらけ
- 夕陽海岸弁当
- 五能線弁当
- 津軽幕の内弁当
- とん豚弁当
利用状況
旅客
JR東日本
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は3,895人である[JR 1]。
1935年度(昭和10年度)、2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。なお、1935年度(昭和10年度)当時は、青森駅、秋田駅、盛岡駅をしのいでいた。
1日平均乗車人員推移
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年度
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定期外
|
定期
|
合計
|
出典
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1935年(昭和10年)
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|
|
3,189
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[JR 2]
|
2000年(平成12年)
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4,578
|
[JR 3]
|
2001年(平成13年)
|
|
|
4,446
|
[JR 4]
|
2002年(平成14年)
|
|
|
4,433
|
[JR 5]
|
2003年(平成15年)
|
|
|
4,483
|
[JR 6]
|
2004年(平成16年)
|
|
|
4,398
|
[JR 7]
|
2005年(平成17年)
|
|
|
4,424
|
[JR 8]
|
2006年(平成18年)
|
|
|
4,426
|
[JR 9]
|
2007年(平成19年)
|
|
|
4,425
|
[JR 10]
|
2008年(平成20年)
|
|
|
4,333
|
[JR 11]
|
2009年(平成21年)
|
|
|
4,231
|
[JR 12]
|
2010年(平成22年)
|
|
|
4,348
|
[JR 13]
|
2011年(平成23年)
|
|
|
4,442
|
[JR 14]
|
2012年(平成24年)
|
2,011
|
2,477
|
4,489
|
[JR 15]
|
2013年(平成25年)
|
2,045
|
2,596
|
4,641
|
[JR 16]
|
2014年(平成26年)
|
2,105
|
2,473
|
4,578
|
[JR 17]
|
2015年(平成27年)
|
2,117
|
2,507
|
4,625
|
[JR 18]
|
2016年(平成28年)
|
2,130
|
2,444
|
4,575
|
[JR 19]
|
2017年(平成29年)
|
2,098
|
2,452
|
4,550
|
[JR 20]
|
2018年(平成30年)
|
2,042
|
2,455
|
4,497
|
[JR 21]
|
2019年(令和元年)
|
1,993
|
2,509
|
4,503
|
[JR 22]
|
2020年(令和02年)
|
960
|
2,371
|
3,332
|
[JR 23]
|
2021年(令和03年)
|
1,060
|
2,304
|
3,364
|
[JR 24]
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2022年(令和04年)
|
1,335
|
2,293
|
3,629
|
[JR 25]
|
2023年(令和05年)
|
1,642
|
2,252
|
3,895
|
[JR 1]
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弘南鉄道
2017年度(平成27年度)の1日平均乗降人員は2,784人である。
2004年度(平成16年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車・乗降人員推移
|
年度
|
1日平均 乗車人員[弘南 1]
|
1日平均 乗降人員[11] [12]
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2004年(平成16年)
|
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3,071
|
2005年(平成17年)
|
|
3,151
|
2006年(平成18年)
|
1,532
|
3,066
|
2007年(平成19年)
|
1,460
|
2,910
|
2008年(平成20年)
|
1,407
|
2,797
|
2009年(平成21年)
|
1,362
|
2,710
|
2010年(平成22年)
|
1,367
|
2,729
|
2011年(平成23年)
|
|
2,840
|
2012年(平成24年)
|
|
2,864
|
2013年(平成25年)
|
|
2,937
|
2014年(平成26年)
|
|
2,825
|
2015年(平成27年)
|
|
2,803
|
2016年(平成28年)
|
|
2,744
|
2017年(平成29年)
|
|
2,784
|
貨物
弘前市発行の「市勢ハンドブック」によると、貨物輸送状況の推移は以下のとおりである。
貨物輸送推移
|
年度
|
発送
|
到着
|
出典
|
2006年(平成18年)
|
78,683
|
81,743
|
[弘南 1]
|
2007年(平成19年)
|
63,692
|
77,282
|
2008年(平成20年)
|
65,090
|
76,718
|
2009年(平成21年)
|
60,679
|
69,391
|
駅周辺
中央口
※ 弘前市役所へは弘南バスに乗りかえ
城東口
- JR東日本 弘前統括センター乗務ユニット(旧・つがる運輸区)
- 弘前城東簡易郵便局
- 青森みちのく銀行 弘前東支店
- 青い森信用金庫城東支店
- スーパー佐藤長城東店
バス路線
中央口
のりば |
運行事業者 |
系統・行先
|
1
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特急「ヨーデル号」:盛岡駅西口
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100円バス専用停留所 (2番のりば付近)
|
弘南バス
|
土手町循環100円バス
|
2
|
-
|
降車専用
|
3
|
弘南バス
|
|
4
|
|
5
|
|
6
|
|
7
|
|
8
|
|
城東口
その他
- 「りんごの出荷額日本一の弘前であるので、ホームでは直径2メートルを超える巨大りんご(世界一)の置物が出迎えてくれる駅舎」として、東北の駅百選に選定された。
- 2016年(平成28年)4 - 6月期に日本テレビ・青森放送などで放送された『ふらいんぐうぃっち』(テレビアニメ)の第1話で、主人公の木幡真琴が降り立つシーンで登場した。ただし、電車や駅構内はJR東日本のものだが、駅舎中央口の看板に「JR東日本」のロゴは無かった。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■奥羽本線
- □快速
- 大鰐温泉駅 - 弘前駅 - 川部駅
- ■普通
- 石川駅 - 弘前駅 - 撫牛子駅
- ■五能線(川部駅 - 当駅間奥羽本線)
- □快速(上りのみ)・■普通
- 撫牛子駅 - 弘前駅
- 弘南鉄道
- ■弘南線
- 弘前駅(KK 01) - 弘前東高前駅(KK 02)
脚注
記事本文
注釈
- ^ 2014年(平成26年)3月14日までは青森駅を発着する快速「深浦」を除く。
- ^ 鉄道貨物協会『貨物時刻表』において、2020年度版より新営業所として記載されている。
出典
報道発表資料
新聞記事
- ^ 「弘前駅、新駅舎の開業式」『交通新聞』交通協力会、1981年4月28日、1面。
- ^ 「弘前駅ビル あす新装オープン 市制100周年機に活性化」『交通新聞』交通新聞社、1989年3月17日、1面。
- ^ 『クリーニング取次やそば店 JR秋田支店 5駅に設置へ』昭和63年3月11日交通新聞1面
利用状況
- JR東日本
- 弘南鉄道
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
弘前駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
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秋田港線 | |
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貨物支線 | |
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*打消線は廃止設備 |