早稲田大学會津八一記念博物館
早稲田大学會津八一記念博物館(わせだだいがくあいづやいちきねんはくぶつかん)は、東京都新宿区西早稲田一丁目の早稲田大学早稲田キャンパス内にある大学博物館。早稲田大学文学部教授を務めた美術史家の會津八一を記念して、1998年(平成10年)に早稲田大学2号館(旧・図書館)内に設置された[1]。東洋美術・近代美術・考古学を主要な対象領域として2万点超の作品・資料を収蔵している[1]。 概要會津八一が生涯をかけて蒐集した東洋美術のコレクションをはじめ、戦前より行われた考古学の発掘資料、寄贈された近現代の美術作品、土佐林コレクションのアイヌ民族資料、大学校友から寄贈された近代美術作品などを収蔵・展示し、大学内外の教育や研究のために活動している[2]。早稲田大学が管理・運営している。 沿革早稲田大学文学科在学中より美術研究に触れていた會津八一は、大学卒業後に新潟県の有恒学舎(現・新潟県立有恒高等学校)の英語教員となってからも、教員生活の傍らで美術史研究の素養を積み、1910年(明治43年)9月に坪内逍遥に招かれて早稲田中学校の英語教員に転職・上京したのを機に、より一層美術史学研究を進め、1926年(大正15年)には早稲田大学文学部講師となって東洋美術史の講義を担当することとなった[3]。會津は実物を重視する方針を掲げ、学生を引率して奈良への実習旅行を行った一方で、上京後は教育・研究のために古美術品の購入・蒐集も始めたが、これが後の會津コレクションの土台となった[3]。また、文学部講師に就任した同年、會津は『早稲田大学新聞』紙上に「実物尊重の学風」を発表して大学内に博物館を設置することの重要性を訴えたが、それから72年経過した1998年に奥島孝康総長(当時)ら大学関係者の働きかけにより會津八一記念博物館が設置・開館するに至った[1]。 歴代館長
建物會津八一記念博物館が使用している早稲田大学2号館は、1925年(大正14年)に竣工してから[3]、1991年(平成3年)に安部球場跡地に早稲田大学中央図書館が開館、機能が移転するまで大学図書館として使用された。會津が「実物尊重の学風」の文中にて、博物館の設立を希望する旨のくだりに引き合いとして出した「新築の図書館」が同館であり、彼の願いは主要図書館としての役目を終えた2号館を博物館として再生・開館することで実現することとなった[3]。 現在、早稲田大学では2番目に古い鉄筋コンクリート建築物で、建築家・今井兼次のデビュー作でもある[3]。1999年(平成11年)には東京都選定歴史的建造物に選定された[5]。 建物概要同居の他機関
外部との連携1975年に開館した新潟市會津八一記念館と行事の開催などで連携している[3]。 利用情報
交通アクセス鉄道
バス脚注
関連項目外部リンク |