遠藤賢司
遠藤 賢司(えんどう けんじ、1947年1月13日 - 2017年10月25日[1])は、茨城県ひたちなか市出身のシンガーソングライター・ミュージシャン。自称「純音楽家」。愛称は「エンケン」。 主に扱う楽器はアコースティックギター、エレクトリックギター、ブルースハープ。ほかにも、ウクレレ、ピアノ、ドラムなどの楽器を演奏する。自身のほぼ全ての楽曲の作詞、作曲も手がける。 「純音楽」をキーワードに活動。代表曲に、「夜汽車のブルース」「満足できるかな」「カレーライス」「東京ワッショイ」「不滅の男」「夢よ叫べ」などがある。好きな食べ物はカレーライス。猫好きで、歌詞中に猫の登場する楽曲も数多い。 来歴と作品デビュー - 二十代(1970年代中期)茨城県勝田市(現在のひたちなか市)に生まれ、県内各地を転々として育つ。茨城県立太田第一高等学校卒業後に上京。東京で浪人生活を送る中で聴いたFENから流れてくるボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」に触発され、明治学院大学進学後に自身も歌とギターを始め、1960年代後半のフォークシーンで頭角を現すようになる。高田渡、南正人らと東京でアマチュアシンガーとして交流。 1968年8月、京都・山崎の宝寺で開催された「第3回フォークキャンプ」に初めて参加し、高石ともや、五つの赤い風船、加川良、ザ・フォーク・クルセダーズ、関西フォークの人々と知り合う。「君がほしい」「ほんとだよ」「外は雨だよ」を歌う。フォークキャンプがきっかけとなり、同年東京の高石音楽事務所に所属。 1969年、1970年、1971年の三度行われた中津川フォークジャンボリーに出演。この時期のライブ音源はライブコンピレーションアルバム『黎明期ライヴ』(1989年発表)などに収録されている。また、ジャックスや岡林信康のコンサートにゲスト出演するなど、日本のロック/フォークの歴史に名を残すアーティストらとの交流も、この時期からすでに始まっている。特にはっぴいえんどは、その前身であるヴァレンタイン・ブルー時代から遠藤のバックを務めている。
1970年代のライヴは、春一番コンサート、ホーボーズコンサートなどの音源が多数残されている。また、他のミュージシャンのレコーディングにも参加しており、休みの国、高田渡、あがた森魚、かまやつひろしなどの作品でも、彼の演奏や歌を聴くことができる。 また、カレー好きが高じて1974年には渋谷の道玄坂にカレー店『ワルツ』を開店する。1977年、渋谷の明治通り沿いの地下に移転(1980年閉店)。ライブや映画上映会なども定期的に行う。ライスを三角錐型に盛った「ピラミッドカレー」が名物だった。また、「ラブラブカレー」はライス部分がハートの形をしたものだった。 三十代(1970年代後期 - 1980年代中期)
1980年代は作品のリリースは多くないものの、音盤のリリースがない時期も一貫してライヴ活動を地道に行っている。「エンケン」という呼称が定着しだしたのもこの時期と思われる。また、この時期に生み出された楽曲も数多い。 四十代(1980年代後期 - 1990年代初め)地道なライブ活動を続ける中、1987年にはマーシャルアンプを背に、ひとりでエレキの轟音ライブを始め、活動は新展開を迎える。演奏時間が極端に長い長編作品が数多く生み出されたのもこのころである。そして、1988年には遠藤賢司バンド(エンケンバンド)としての活動も開始。バンド結成にあたり、彼の念頭にあったのはMC5やブルー・チアーであった。当初のメンバーは、遠藤賢司(G. Vo)、ハロルド吉見=吉見孝司(B.)、ジキル浜田=浜田康史(Drums)であったが、1989年にはベースに元・子供ばんど(KODOMO BAND)の湯川トーベン、ドラムに嶋田吉隆[3]が加入し、さらに1991年にはドラムに頭脳警察の石塚俊明が加入。メンバーは、遠藤賢司(G. Vo)、湯川トーベン(B.)、石塚俊明(Drums)となる。代々木チョコレートシティなどのライブハウスを中心に活動を展開。
また、『ヤマアラシとその他の変種』(1990年)、『A TRIBUTE TO GODZILLA』(1991年)、『G.S. I LOVE YOU』(1992年)といったオムニバス盤のレコーディングにも参加している。 四十代終盤以降(1990年代中期 - )1990年代以降も引き続き、精力的なライブ活動を展開し続ける。その中で若手ミュージシャンとの交流も増え、再評価の機運も高まってゆく。初期の作品のCD復刻も進む。 1996年、みうらじゅんプロデュースによるトリビュート盤『プログレマン』が発表される。フラワーカンパニーズ、曽我部恵一、小島麻由美、友部正人、ブロンソンズ(みうらじゅんと田口トモロヲによるユニット)、ホフディラン、ハイポジ、佐野史郎、遠藤ミチロウ、大槻ケンヂらが参加。 ミディから作品リリースを開始
また、1999年には、山下毅雄のトリビュート盤『山下毅雄を斬る 〜大友良英 プレイズ・ミュージック・オブ山下毅雄』にも参加。2003年には、みうらじゅん原作・田口トモロヲ監督の映画『アイデン&ティティ』に音楽で参加。 弾き語りソロや遠藤賢司バンドとしての活動に加え、さらにエンケン&カレーライス名義でも不定期ながらバンドでのライブ活動を行っている。当初、メンバーは流動的であったが、遠藤賢司(G. Vo)、元・くるりの森信行(Drums)、フラワーカンパニーズのグレートマエカワ(B.)、竹安堅一(G.)で定着した。そして、このメンバーで2003年7月27日にはフジ・ロック・フェスティバルにも出演している。 ベスト盤発表、ライブ映画制作
還暦以降(2007年 - )
ディスコグラフィ※太字の曲名はベスト・アルバム『純音楽一代 -遠藤賢司厳選名曲集-』収録曲と同一音源。▲印は別バージョンで『純音楽一代 -遠藤賢司厳選名曲集-』に収録。◎印はベスト・アルバム『エンケンロックベスト盤 1996~2012』収録曲。 シングル
アルバムオリジナル・アルバム
ライブアルバム
ベストアルバム
出演映画
配信
映画『不滅の男 エンケン対日本武道館』
主な使用ギター
趣味・影響
エピソード
脚注
参考文献
外部リンク
|