2023年ラスベガスグランプリ(英: 2023 Las Vegas Grand Prix、正式名称: Formula 1 Heineken Silver Las Vegas Grand Prix 2023[W 1])は、2023年のF1世界選手権第22戦として、2023年11月18日にラスベガス・ストリップ・サーキットで開催された。
背景
- 開催に至る経緯
- ラスベガスでは1981年から1982年にかけて、シーザーズ・パレスホテルの駐車場に作られたシーザーズ・パレス・グランプリ・サーキットで「シーザーズ・パレスグランプリ」[注 1]が開催されていた[注 2]。それから40年後の2022年3月31日、前述したシーザーズ・パレスをはじめとしたホテルやカジノが並ぶラスベガス・ストリップに新設されるサーキットで、翌2023年から「ラスベガスグランプリ」の開催が決定した。アメリカグランプリ(オースティン)とマイアミグランプリ(マイアミ)に続き、アメリカ合衆国で3つ目のグランプリ開催となる[W 5]。決勝は現地時刻で土曜日の22時から行われる。決勝が日曜日に行われないのは1985年南アフリカグランプリ以来38年ぶりである[W 6]。
- タイヤ
- ピレリが持ち込んだドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C3、ミディアム(黄):C4、ソフト(赤):C5のソフト寄りの組み合わせ[W 7]。
ピレリタイヤの組み合わせ
ドライ用
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ウェット用
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C3
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C4
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C5
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インターミディエイト
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フルウェット
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(ハード)
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(ミディアム)
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(ソフト)
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(小雨用)
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(大雨用)
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- DRS:2箇所[W 7]
※( )内は検知ポイント
- DRS1:ターン4の20m先から(ターン2の10m先)
- DRS2:ターン14の820m手前から(ターン12の710m先)
エントリー
前戦から変更なし。
フリー走行
FP1
2023年11月16日 20:30 PST (UTC-8)
開始8分にカルロス・サインツがターン14の手前でストップし、赤旗が出された。マンホールカバー周辺のコンクリートのフレームが破損したことによりサインツとエステバン・オコンのマシンは大きく破損してしまった。これにより、コース上のマンホール全てについて調査を行う必要が生じたためセッションはそのまま終了され、FP2の開始も遅れることになった[W 10][W 11]。
FP2
2023年11月17日 02:30 PST (UTC-8) ※当初の開始時刻は00:00
コース上のマンホール全てを調査した影響により開始が2時間半遅れ、セッションの時間も90分に延長された[W 10][W 11][W 12]。この遅延によって警備員が不在となったため、セッションは無観客で行われた[W 13]。
FP1でマシンに大きなダメージを負ったサインツはサバイバルセルとパワーユニットのコンポーネント(エンジン(ICE) / エナジーストア(ES) / コントロールエレクトロニクス(CE))を交換しなければならず、このうちエナジーストアは年間の上限を超える3基目であったため[注 3]、10グリッド降格が決まった[W 15]。
FP3
2023年11月17日 20:30 PST (UTC-8)
フリー走行の結果
予選
2023年11月18日 00:00 PST (UTC-8)
予選結果
- 追記
決勝
2023年11月18日 22:00 PST (UTC-8)
レース結果
- 追記
- ^FL - ファステストラップの1点を含む
- ^† - リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い
- ^1 - ラッセルはフェルスタッペンと接触した件の責任を問われ、5秒ペナルティ(ペナルティ未消化のため、レースタイムに5秒加算)とペナルティポイント2点(累積4点)が科せられた[1][W 24]
- 勝者マックス・フェルスタッペンの平均速度[1]
- ファステストラップ[W 25]
- ラップリーダー[W 26]
- 太字は最多ラップリーダー
達成された主な記録
(特記のない出典: [W 27])
- ドライバー
- コンストラクター
- エンジン
第22戦終了時点のランキング
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
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- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
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- 注:いずれもトップ5まで掲載。サインツとアロンソは同点だが、上位入賞回数の差(サインツが優勝1回に対し、アロンソは優勝なし)でサインツが上位となる。
脚注
注釈
- ^ このレースを「ラスベガスグランプリ」とする文献もあるが、F1公式サイトでは「シーザーズ・パレスグランプリ(Caesar's Palace Grand Prix)」[W 2][W 3]と表記しているため、本項目もこれに準ずる。
- ^ 翌1983年にコースレイアウトを変更し、インディカー・ワールド・シリーズ(CART)の1戦としてシーザーズ・パレスGPは継続されたが、F1と同様に2年で終了している[W 4]。
- ^ a b パワーユニットの2023年の年間上限はエンジン(ICE) / ターボチャージャー(TC) / MGU-H / MGU-Kが4基、エナジーストア(ES) / コントロールエレクトロニクス(CE)が2基、エキゾースト(EX)が8基[W 14]。
- ^ 2022年のRBPT名義を含める場合は37勝[W 31]。
出典
- 書籍
- ウェブサイト
参考資料