キリスト教青年会
キリスト教青年会(キリストきょうせいねんかい、Young Men's Christian Association)、通称YMCAは、キリスト教主義に立ち、教育・スポーツ・福祉・文化などの分野で様々な事業を展開する、150年以上の歴史を持つ世界的な組織である。世界的にはYMCAが通用名である。活動理念の根幹にキリスト教精神を据えているが、ボランティア及びプログラムの参加者の信仰を規定してはいない。 日本では、1880年(明治13年)に初めて東京にYMCAが設立されて以来(東京YMCA)、全国の主要な都市・大学にYMCAの活動拠点がある。 概説
1844年6月6日に、ジョージ・ウィリアムズら教派を異にする12名のキリスト教青年によって、イギリス・ロンドンで、キリスト者に限らず青年層に対する啓蒙及び生活改善事業のための奉仕組織として創立された。 その後、活動の輪はヨーロッパおよびアメリカの各地へ広がり、1848年から1852年にかけて、エルベルフェルト(ドイツ)、モントリオール、ボストン、アムステルダム、パリ、ニューヨーク、ワシントン、ジュネーブに相次いでYMCAが創立された。 ジュネーブYMCAを創立し、後に赤十字社を創設することになるアンリ・デュナンが中心となり、1855年には、パリで初めての世界YMCA大会が開かれ、世界YMCA同盟が結成され「パリ基準」が採択された。同盟の本部はジュネーブに置かれている。日本では、1880年(明治13年)に最初のYMCAが東京に設立された(東京YMCA発足)。 ボランティア活動やキャンプなどのアウトドア活動、生涯教育、体育教育などの草分け的存在であり、とりわけバレーボール考案者であるウィリアム・G・モーガンと、バスケットボール考案者であるジェームズ・ネイスミスがいずれもYMCAの体育教師であったことは有名である。また、日本でも、初めて体育館と室内プールを開設したのはYMCAであり、英語教育においてもパイオニア的な役割を果たした。 現在、120以上の国で活動しており、各地のYMCAは本部・支部の関係ではなく、独立した組織であり、それらが国内同盟、世界同盟に加盟する組織形態を持つ。 日本
日本には、公益財団法人日本YMCA同盟のほか、それに加盟する形で東京YMCAなど全国の主要都市にYMCAが置かれている。また、旧・帝大をはじめとする大学では学生YMCAが活動している。2014年(平成26年)6月時点で日本YMCA同盟には、全国35都市にある「都市YMCA」および、37の大学・高校にある「学生YMCA」が加盟している[1]。 歴史1880年(明治13年)5月8日、青年牧師有志により日本で最初のYMCAとして東京YMCAが発足した[2][3]。その際、初代会長に就任した小崎弘道が、Young Menに「青年」の訳を充てYoung Men's Christian Associationを「基督教青年会」と訳出した。これが「青年」という語の発祥とされる。 沿革
YMCA寮下記の大学では、学生YMCAによる自治寮が設置されている。
脚注参考文献
関連項目
外部リンク |