ブライアン・オルテガ
ブライアン・オルテガ(Brian Ortega、1991年2月21日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。カリフォルニア州ロサンゼルス出身。グレイシー柔術アカデミー/ハンティントンビーチ・アルティメット・トレーニングセンター/ブラックベルト・サーフィン所属。UFC世界フェザー級ランキング6位[1]。元RFAフェザー級王者。 来歴カリフォルニア州ロサンゼルスでメキシコからの不法移民の両親のもとに生まれ、ロサンゼルス港湾地区のプロジェクト(低所得者用公営住宅)で育った[2][3]。周囲では当時ギャングの活動が盛んであり、治安の悪い環境の中でオルテガ自身もストリートファイトに明け暮れ、何度か警察の世話になっている[2][4]。 5歳からムエタイとキックボクシングのジムへ通う。13歳の時からトーランスのグレイシー柔術アカデミーに通い、ヘナー・グレイシー(ホリオン・グレイシーの次男)の指導を受けた[4]。15歳になるとアマチュア総合格闘技の試合に出場するようになり、17歳の頃からはボクシングを習い始めた[3]。 2013年12月、ヘナーからグレイシー柔術黒帯を授与された[6]。 2014年1月24日、RFAフェザー級王座決定戦でキオニ・コクと対戦し、2-1の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[7]。 UFC2014年7月26日、UFC初参戦となったUFC on FOX 12でマイク・デ・ラ・トーレと対戦し、スタンド状態からリアネイキドチョークを極め、試合開始99秒で一本勝ちを収めたが[8]、試合後の薬物検査でドロスタノロンの陽性反応が検出されたため、カリフォルニア州アスレチック・コミッションから9ヶ月間の出場停止処分を受け、試合結果もノーコンテストに変更された[9]。 2015年6月6日、UFC Fight Night: Boetsch vs. Hendersonでチアゴ・タバレスと対戦し、マウントパンチで3RTKO勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[10]。 2017年7月29日、UFC 214でフェザー級ランキング9位のヘナート・モイカノと対戦。キャリア無敗同士の一戦となったが、ギロチンチョークで3R一本勝ちを収め、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[11]。 2017年12月9日、UFC Fight Night: Swanson vs. Ortegaでフェザー級ランキング4位のカブ・スワンソンと対戦し、ギロチンチョークで2R一本勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトとパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを同時受賞した[12]。 2018年3月3日、UFC 222でフェザー級ランキング2位の元UFC世界ライト級王者フランク・エドガーと対戦し、右アッパーで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[13]。 2018年12月8日、UFC 231のUFC世界フェザー級タイトルマッチで王者マックス・ホロウェイに挑戦。激しい打ち合いを繰り広げ、ホロウェイの連打を耐え凌ぐも、4R終了時に左目が塞がりドクターストップでTKO負け。王座獲得に失敗し、キャリア初黒星となったものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[14]。 2020年10月18日、約1年10か月ぶりの復帰戦となったUFC Fight Night: Ortega vs. The Korean Zombieでフェザー級ランキング4位のジョン・チャンソンと対戦し、スタンドの攻防で終始圧倒して3-0の5R判定勝ち。アレクサンダー・ヴォルカノフスキーの持つUFC世界フェザー級王座への挑戦権を獲得した[15]。 2021年3月27日、UFC 260のUFC世界フェザー級タイトルマッチで王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーに挑戦予定であったが、ヴォルカノフスキーが大会1週間前に新型コロナウイルスに感染したため中止となった[16]。 2021年4月2日、約2年半ぶりに放送が再開されたリアリティ番組「The Ultimate Fighter」のシーズン29でアレクサンダー・ヴォルカノフスキーと共にそれぞれのチームのコーチを務めた[17]。 2021年9月25日、UFC 266のUFC世界フェザー級タイトルマッチで王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーに挑戦。3Rにギロチンチョークと三角絞めを極めるものの凌がれ、試合全体を通して劣勢に立たされて0-3の5R判定負け。王座獲得に失敗したものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。また、この試合はESPNから2021年のファイト・オブ・ザ・イヤーに選出された[18]。 2022年7月16日、UFC on ABC: Ortega vs. Rodríguezでフェザー級ランキング3位のヤイール・ロドリゲスと対戦し、1R終盤にグラウンドで上になった際に右肩を脱臼しTKO負け[19]。 2024年2月24日、約1年7カ月ぶりの復帰戦となったUFC Fight Night: Moreno vs. Royval 2でフェザー級ランキング3位のヤイール・ロドリゲスと再戦。1Rにパンチでダウンを奪われるも、2Rからグラウンドで巻き返し、3Rに肩固めで一本勝ち。リベンジに成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[20]。 2024年9月14日、UFC 306でフェザー級ランキング13位のディエゴ・ロペスと対戦し、0-3の判定負け[21]。 ファイトスタイルグレイシー柔術黒帯の事績に裏打ちされた極めの強さと、巧みなボクシングテクニックを合わせ持ったファイター[22][23]。スタンドのボクシングでダメージを蓄積させてからフィニッシュに持ち込む展開を得意としている[23]。ジャッジのポイントを意識したグラウンドコントロールよりも関節技で極めることを重視しており、現代MMAでは珍しく、相手の下のポジションを取ることも厭わない。 人物・エピソード
戦績
獲得タイトル表彰
脚注
関連項目外部リンク
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